弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

言っていいなら 私も言うが「三権分立」前科あり

2022年03月20日 08時08分04秒 | 裁判
日経社説から。
/https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK183IC0Y2A310C2000000/
社説の末尾を引用する。
「この問題をめぐって現職の裁判官から声があがらないことが不思議でならない。自分たちの身分やありように関する事柄である。沈黙によって独立が守られると考えているのであれば、少々楽観的すぎるのではないか。」

おっしゃる通りである。しかし、私に限っては、過去の分限裁判を巡る不信感がある。
現に、寺西裁判官の戒告処分の最高裁判例では、国会の「立法行為」について意見を述べようとしたことが「三権分立」を犯したという、当時の私たち弁護団には全く予想外の理由で、処分を正当化された。
国会の「裁判官弾劾行為」に意見を述べることは、問題が「自分たちの身分やありよう」すなわち裁判官の独立に関する事柄であるから、当然許されて良いと思うが、寺西決定・古川決定・岡口決定等の一連の判例に照らすと、一体どんな判断をされるか予想し難い。
そんな理由で処分されるはずがないというのは、それこそ「少々楽観的すぎるのではないか」。
この記事についてブログを書く
« 白井オーナー 目の黒いうちに... | トップ | かなり心配 歯切れの悪さ「解... »