きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

暫定税率の復活

2008-05-01 11:16:20 | Weblog
暫定税率の復活      (008.05.01.)

3月31日で暫定税率の有効期限が切れて、今までのガソリンの税金に更に暫定的に課せられていた25円の税金が無くなり、安くなったガソリンに、市民にも喜びの顔が見られたのも1ヶ月で終わってしまった。

政府与党は、税率の廃案で減収になった事を取り上げ、そのしわ寄せを地方自治体の補助金に向け出せないと言い出し、地方の首長は其れでは困ると騒ぎ出した。

政府与党は、地方財政への影響を殊更強調し、野党の「暫定税率延長反対」がすべてこの様な事態を招いたのだと強調して、再び暫定税率の復活を求めて世論を巻き込んだ運動に全党挙げて展開をし出した。

従って、4月は、暫定税率を再び復活させるのか、復活させないで行くのかを問う与野党の攻防が続いたのである。

そしてこの攻防の天下を分ける、民意の表明が山口2区の衆議院補欠選挙であった。

選挙の結果は、2万票と言う大差を持って、野党に軍配が上がり、国民の意思表示はハッキリと暫定税率復活に反対を表明したのである。当時の世論調査でも60%の人が暫定税率の復活に反対している。

然るに、昨日福田総理は、民意の状況を百も承知で、衆議院に於ける3分の2勢力を使い力ずくで、暫定税率復活の法案を通してしまったのである。

昨日の国会は野党も河野議長の議場への入場を阻止する為にバリケードを構えたが、裏道からの入場を許してしまい、与党の多数決で、再び暫定税率の復活になってしまったのである。

街では、安いうちにガソリンをと、スタンドの前は夜遅くまで車の列で一杯だったが、今朝からは、一挙に30円の値上げで、各スタンドは閑散としている様である。

今回の政府の強硬姿勢は、前提になる、行政の無駄遣いを無くす政策に何の対策を採らず、暫定税率の復活と言う増税措置だけに強引な手段を取った事は、今後の政局に大きなシコリを残す結果になったものと思われる。

その結果がどのような形で現れるかはまだ解らないが、相当なしっぺ返しがあるものと予想される。
(えびなたろう)