きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

人権を重視の国と無視の国

2008-05-08 11:53:11 | Weblog
人権を重視の国と無視の国     (008.05.08.)

ミヤンマー中部・南部に渡り襲ったサイクロン「ナルギス」の被害は死者約2万人以上、家を失った被害者は100万人以上であることが国連の調べでわかった。

このサイクロンに付いては、事前に国連の世界気象機関の委任で、インドの気象局の担当者が、サイクロンが上陸する48時間前にルートや規模などのデーターをミャンマー当局へ連絡し警告を出している。

然るにミャンマーの軍政府は住民への適切な警告や非難勧告を出していなかったという事である。此れに対して欧米からは政権の体制を絡めて多くの批判が出ている。

サイクロンの被害に対しては国際機関や各国が救援の為の物資や資金の拠出があり7日までに2800万ドル(約29億円)に上っている。

ミャンマーの軍政を批判している欧米諸国でも多額の資金と救援活動を申し出ているが、軍政府は、それらのビザの発行を渋り、入国する事が出来ない状態だと言う。

何と言う軍政府であろう、自国の国民の窮状には万難を廃してでも、救助活動を取るのが政府の取る最優先手段である。外国人が自国に立ち入ることを嫌うと言う神経には全く理解できない。

近代的国際社会の中で、未だに時代遅れな感覚で国を治める軍政府は国連制裁で何とか成らないものだろうか。
彼等の感覚は、国民一人一人の人権を大切にする事が、国を治めることに通ずると言う基本的な考えが全く無いのである。

一党独裁の国家は、優先順位が国家優先思想で、民主主義国家は、国民優先思想であるから、そこが大きな違いである。

だから、中国のチベット問題にしても国民のニーズが多様化するに従い、国の対応は国民主権の体制にしない限り、永遠にトラブルは納まらないと思う。

アジアに於ける問題国は、北朝鮮もその際たるものだが、地球規模での民主主義的国際連合が進みつつあるこれからの社会は、人権重視の思想は世界平和をもたらす最重要課題と成るのではないでしょうか。

<追記>:とは言うものの、日本の政府も人権重視の考えがあるのなら、後期高齢者医療別扱いの制度は疑問の残るところだ、保険の制度優先の考え方で、高齢者医療優先の考えから出された政策とはとても思えない制度だから。
(えびなたろう)