中国の大地震を考える (008.05.14.)
12日の午後2時28分中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州の汶川県を震源とする地震は、マグニチュード7.8と言う巨大地震が発生した。
震源地から1500キロも離れた北京や上海でも強い揺れを感じたと言うから、広範囲にまたがる物で、道路は寸断され、通信網は断たれているから、救援物資の搬入も、情報の入手もままならない状態が続き、被害の大きさも時間と共に拡大し、今朝のニュースでは判明している程度で12000人の死者が報道されている。
阪神大震災の事から考えると、今後更に拡大をが予想される。
中国政府は、胡錦濤主席による「全力を挙げて被災者救済に努力せよ」の命令で、温家省首相を現地に派遣し「時間が勝負だ」と迅速な対応に懸命になっている。
日本はじめ、各国からの救援活動の申し入れもあるが、中国政府の主権を尊重する原則から要請があるまで待機の常態にある。
特に被害の大きかったのは、授業中の学校被害で、一瞬にして崩壊した校舎の下敷きに、生き埋め状態となり救出に困難を来たしている様である。
地震防災専門家の話では、近代的な中高層の建物が完全につぶれている事で、構造設計が不十分である可能性を指摘している。
日本のように地震では散々悩まされてきた国では、普段からの地震対策や災害等の危機管理対策がそれなりにあるが、中国では其の対策が不十分であったものと思われる。
都市化が進み、近代国家の形態を整える為には、常に、其れと平行して、災害に対する危機管理のインフラが取れていなくてはならないのが必要条件ではないでしょうか。
建物にしても未来永劫、建っている物ではありません、いずれは錆付き劣化して倒壊するでしょう。だから建物も食品の賞味期限と同じく耐用年数を設定し、その有効年数が来れば、立て直す事が必要ではないでしょうか。
建物だけに、折角建っているものを壊して建て直すと言う事は相当な決断が要るでしょうが、其のぐらいの危険に対する価値観を持っていないと、都市化が進んだ近代の都市の安全は保てないのではないでしょうか。 道路や、橋梁も同じ事です。
最近起きた、エスカレータ事故で、急停止してから後ろ戻りに動いた為に負傷者が出たが、メーカー側は「後戻りする事は絶対考えられない」と言っていた。良く調べたらモーターを固定する基礎ボルトが根元から折れていた為だと解った。メーカーは、一度取り付け固定したモーターは動かないものと頭から思っていたから、その辺の点検もせず、長年放置していたミスである。
中国の大災害は、中国政府のバランスを欠いた急激な産業発展、生産拡大、近代国家化が招いた天からの戒めかもしれない。此の戒めは、日本にもアメリカにも言えることである。道路ばかり作っていて国滅びるのでは国民が可愛そうである。
(えびなたろう)
12日の午後2時28分中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州の汶川県を震源とする地震は、マグニチュード7.8と言う巨大地震が発生した。
震源地から1500キロも離れた北京や上海でも強い揺れを感じたと言うから、広範囲にまたがる物で、道路は寸断され、通信網は断たれているから、救援物資の搬入も、情報の入手もままならない状態が続き、被害の大きさも時間と共に拡大し、今朝のニュースでは判明している程度で12000人の死者が報道されている。
阪神大震災の事から考えると、今後更に拡大をが予想される。
中国政府は、胡錦濤主席による「全力を挙げて被災者救済に努力せよ」の命令で、温家省首相を現地に派遣し「時間が勝負だ」と迅速な対応に懸命になっている。
日本はじめ、各国からの救援活動の申し入れもあるが、中国政府の主権を尊重する原則から要請があるまで待機の常態にある。
特に被害の大きかったのは、授業中の学校被害で、一瞬にして崩壊した校舎の下敷きに、生き埋め状態となり救出に困難を来たしている様である。
地震防災専門家の話では、近代的な中高層の建物が完全につぶれている事で、構造設計が不十分である可能性を指摘している。
日本のように地震では散々悩まされてきた国では、普段からの地震対策や災害等の危機管理対策がそれなりにあるが、中国では其の対策が不十分であったものと思われる。
都市化が進み、近代国家の形態を整える為には、常に、其れと平行して、災害に対する危機管理のインフラが取れていなくてはならないのが必要条件ではないでしょうか。
建物にしても未来永劫、建っている物ではありません、いずれは錆付き劣化して倒壊するでしょう。だから建物も食品の賞味期限と同じく耐用年数を設定し、その有効年数が来れば、立て直す事が必要ではないでしょうか。
建物だけに、折角建っているものを壊して建て直すと言う事は相当な決断が要るでしょうが、其のぐらいの危険に対する価値観を持っていないと、都市化が進んだ近代の都市の安全は保てないのではないでしょうか。 道路や、橋梁も同じ事です。
最近起きた、エスカレータ事故で、急停止してから後ろ戻りに動いた為に負傷者が出たが、メーカー側は「後戻りする事は絶対考えられない」と言っていた。良く調べたらモーターを固定する基礎ボルトが根元から折れていた為だと解った。メーカーは、一度取り付け固定したモーターは動かないものと頭から思っていたから、その辺の点検もせず、長年放置していたミスである。
中国の大災害は、中国政府のバランスを欠いた急激な産業発展、生産拡大、近代国家化が招いた天からの戒めかもしれない。此の戒めは、日本にもアメリカにも言えることである。道路ばかり作っていて国滅びるのでは国民が可愛そうである。
(えびなたろう)