きまぐれ発言

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米国の共和党は「失望していない」

2014-02-16 13:08:00 | Weblog
米国の共和党は「失望していない」      (2014-02.16.)

アメリカ共和党のルビオ議員は、オバマ政権が安倍晋三首相の靖国参拝を「失望」と表明した事に対し明確に反対を表明している。
ルビオ議員は共和党で今人気上昇中の、若手スター政治家で、次回大統領の候補の一人に目されており、上院外交委員会の「東アジア太平洋問題小委員会」の共和党側筆頭議員である。

その彼が、オバマ政権の対日姿勢の象徴でもある今回の「失望」に対し、米国全体の反応では無いことも証されたわけだ。ルビオ議員は韓国訪問中1月24日ソウルの大手研究所での講演の際に質疑応答の中で明確に述べている。
靖国参拝など歴史問題で日本の態度をかえさせる必要があるかと言う、韓国記者からの答えだった。

「米国政府の政策担当者たちがこの種の問題に関与し、日本側にどうすべきかを告げることは生産的ではない」オバマ政権の失望声明はもちろん「関与」である。「どうすべきかを告げる」ことでもある。ルビオ議員はそれを排したわけだ。韓国ではこの発言は全く報道されなかったようだが、ワシントンで明かとなった。
同議員はその直前の訪日では安倍首相と会談したが、靖国には一言も触れなかった。中国の冒険主義的な軍事拡張を非難し、首相の安全保障強化策を礼賛した。訪日前のNHKのインタビューでは靖国問題を具体的に問われ、「アジア諸国の歴史を克服しての前進」を強調した。何れもオバマ政権の安倍批判には背を向けたわけだ。

ルビオ議員はソウルでの演説で、「我々は中国政府が、東アジア地域の米国の同盟国同士の見解の相違を悪化させ、悪用しようとするときは、黙認すべきではない」とも語った。ルビオ発言が共和党全体の対日姿勢を集約するような観を増して来た点も、特に重要だ。
上院共和党長老のジョン・マケイン議員も1月中旬、靖国参拝など歴史絡みの課題では、むしろ韓国に「傷口を癒やす」事の必要性を訴えた。訪米した日本の国会議員団にそう語り、日本だけお、非難するオバマ政権への反対を示したのだった。

さらに注目されるのは、ルビオ、マケイン両議院とも、尖閣諸島について施政権だけでなく領有権が日本にあると明言する点である。中国の主権主張は不当だとの公式の場で発言する。領有権では立場を示さないと言うオバマ政権とは決定的な違いなのだ。

共和党中軸では、靖国、尖閣と、日本に絡む案件では一貫した政策が形成されて来たように見れる。

現在では米国の軍や政府を動かすのは民主党のオバマ政権だが、野党政策の実態を知っておくのも大切であるとワシントン駐在特派員・小森義久氏も述べておられる。
(えびなたろう)