きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

安全性は何処で認識するか

2012-09-20 10:38:53 | Weblog
安全性は何処で認識するか        (2012.09.20.)

昔会社の安全係をやり、機械操作上の安全を議論した事がある。実際機械に携わる作業員は機械は動かしながら調整したり、各種の操作を行わないと仕事に成らない。

最も安全なのは、機械を止めて調整する事であるが、其れでは仕事に成らないのである。
従って、実作業では、運転しながら、調整作業をし、仕事の効率を上げる事に気を配っている。安全委員会は機械の調整は停止して遣る事を推進しているが、会社側は運転中の調整も黙認する形を取っているから、怪我人が出た時点毎に、何時も議論の対象になって居る。

確かに熟練工は運転中の調整を難なくこなしているが、未熟練工はその都度止めているから、その効率は悪く、仕事の成果は、格段に差が付く。

この問題を解決するために、熟練工の作業内容を細かに分析し、運転中にも安全に調整出来得る作業手順書を造り出したのである。そしてその訓練を習得するまで、機械のスピード落として、やり、上達するに従って、スピードも上げるやり方で、その試験に合格した人のみが機械運転の資格を与えたのである。

この「作業手順とルール」を作り、これを絶対遵守すると言う方法で、遂に、負傷者をゼロにした実績がある。
安全性という物は、「安全な作業手順とルール」を守らせることが絶対に必要な事である。

自動車運転でも、教習所で教えられた事を絶対に守って居れば、安全なのである。
若し自動車に欠陥があって、機能が働かなくなる様なら、これは危険な自働車で、機能が正常であれば、「操作手順とルール」を守っておれば安全は保たれるのである。そして、運転する人には運転免許証を発効すればよいのである。

いま、日米間でオスプレー安全問題で揺れている、政府は「安全だ!」と宣言しているが何を持って、「安全」と言えるのか、「安全宣言をしたから安全だ」と言っても沖縄住民は、政府を信頼していないから、「安全だ!」「安全だ!」と言えば言うほど疑いの目は鋭くなる。

オスプレーの運転操作は、今迄のヘリコプターよりは、はるかに高い操作技術が居る様だ、だから、その「操作手順とルール」を明確にし、訓練を受けて合格者のみ運転する事を明確にすれば、あとは、オスプレーの機能に欠陥が無ければ、納得するのではないでしょうか。
納得のさせ方が、ただ、「安全だ!」「宣言だ!」だけでは説得力はありません。
(えびなたろう)