きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

“任”に当たる専門技術者とは

2011-05-05 11:44:41 | Weblog
“任”に当たる専門技術者とは          (2011.05.05.)

今回の原発事故災害で、安全保安委員の“任”に当たる技術者は、それなりの専門的知識を持って保安の“任”に当たっているものである。

しかるに、原子炉設備の、設計に付いても、災害事故に対する対応に付いても、失態に対して、簡単に「想定外であった」と言う弁明を繰り返すだけである。

確かに我々素人から考えれば「想定外」には違いないが、その“任”に当たる専門家は、素人より、もっと広い知識と幅を持った人たちで、従って、我々より幅の広い奥の深い想定範囲を持っておられる方だと思っている。

また、そうでなければ、専門技術者としその任務を全うして貰う我々の期待と一致しないことになるのだ。

問題は、炉心のメルトダウンに対し、防御策として、冷却しなければならないと言う事である。早く冷めれば早く停止することになる事は解っている。
と言う事になれば、なぜ今まで、冷やすと言う事に対して、水に頼ること以外に考えては居なかったのであろうか。
今回の事故で、無論冷却ポンプが使えなくなる事に対し、「ヘリコプターで水を持って上がり上から落として掛ける発想、」「消防車を使ったホースで放水する方法」程度の発想しか考えられなかった事に、私は少々ガッカリさせられた思いであった。

3月11日から、そろそろ2か月が経つが、一向に治まる見通しが立っていない。やっと昨日新聞によれば、熱交換器を使った冷却水を造りそれを送水する方法が実施されると言う事である。
東電の言によれば「従来の方法を断念し、より早く冷温状態にするため、スピードを優先して採用することを決めた」と言っている。

この方法がベストかどうかは解らないが、幼稚な発想からやっと、脱却して、「より早く冷却を」と言う言葉が初めて聞かれた。何とマンマンデーな事ではないでしょうか。

東電のこの体質は、根底から大改革が必要で、危機管理意識のない、素人集団の会社で、努力しないで、利益が出る仕組みの会社は、自民党政権が残した悪政の癌である。
(えびなたろう)