きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

日本での原子力発電

2011-04-21 12:25:44 | Weblog
日本での原子力発電       (2011.04.21.)

日本での原子力発電の草分けは、現在存在している政治家では中曽根康弘元総理で、民間人としては、読売新聞のオーナーであった故、正力松太郎氏である。
特に正力さんは、後に「原子力の父」と呼ばれるぐらいになり、技術屋でもない、新聞社のオーナーがなぜここまで、原子力開発に執着するのかは謎のひとつであったようです。

当時アメリカは原子力爆弾を持っていて、原子力爆弾の原料であるプルトニュウムを生産するのが目的であったが、その炉を利用して発電をすることで、「平和利用」という名目が付いたことが、ますます原子力の推進に力を入れるようになった。

日本では、将来が嘱望されている中曽根さんが、アメリカから狙われアメリカのキッシンジャーとの連携で、原子力開発を定着させ、また、アメリカのCIAは正力氏を抱き込み読売新聞を通して国民への原発推進を働きかけたのである。

こうしたことが、原子力炉の平和利用と言う名目で、日本に定着したので、その間、安全性についても、日本の技術についても、世界一であることが、吹聴され、それを信じて燃料資源のない日本には、必要欠くべからざる物として受け止めてきた。

しかし、今回の東日本大震災で、福島原発の事故は、地震による「自動停止」までは良かったが、後の「冷却」に付いては、混乱を極め、世界一の技術はどこへ行ったのか、ただ冷やすために水を放水していると言うだけである、そして専門家は「想定外」の出来事だと言われたので、今まで世界一の技術の信頼は一挙に崩れたのである。

原子力を使った発電には、ウランを使った発電だけではなく、トリウムを使った原子炉が有るという、その外にも核分裂ではなく、核融合原子炉と言うのもあると聞く。
いずれもウランのような炉心の「メルトダウン」を起こすような危険なものではなく、放射能汚染もなく、原子力の平和利用を言うのなら、なぜ此の様な原子炉の研究が盛んに行われなかったのか、また、マスコミも報道しなかったのか。

資源エネルギーのない日本にとって、平和利用のために科学技術はフルに使いたいが、危険を伴うウラン原子炉では、拒否せざるを得ないわけで、今回を機会に原子力の平和利用は諦めるしかないと考えていたが、トリウムによる原子炉がメルトダウンと言う危険もなく、放射線被害もないというのであれば、日本は、トリウム型原子炉に転換することが平和国家として当然進めるべき技術ではないでしょうか。

しかし、おそらく、これに付いては、アメリカからの強い圧力がかかる事と思いますし、
国内では、東電も自民党も反対する事でしょう。
(えびなたろう)