きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

日本が行うアフガンへの支援

2009-11-20 10:58:45 | Weblog
日本が行うアフガンへの支援        (009.11.20.)

アフガニスタンの反政府勢力タリバンとの和解活動を進めているモハマド・シャリフ(平和合同委員会西部本部長)は毎日新聞の記者との取材で、タリバンによるテロ活動抑制の手段として、「武力では解決しない」と言っている事が報道されている。

この問題は、早くから日本でも言われ、緒方貞子国連高等弁務官が中東でのテロの原因は民衆の貧困にある、と言われ、また、NPO法人ペシャワール会の代表でもある中村哲医師の言でも、「武力を行使すれば、テロで応える」と言う、際限の無い戦いで、その間住民の被害は拡大の一途を辿り、平穏に暮らしていた、農民までもが土地を離れ、難民となって逃げ回っていると報告されている。

アメリカのブッシュ大統領の時代は、武力一辺倒であったから、現地で惨状を見てきた日本人やNPO法人の人たちが政府に進言しても聞く耳を持たず、一途にアメリカに迎合し現地の人たちの進言も聞かず、放置してきた大きな間違いを行ってきたのである。

アメリカは、「テロは悪である」「テロ撲滅は正義である」と言う事だけで推し進め、テロ攻撃を受ける度に爆撃や殲滅攻撃を繰り返してきたのである。

アルカイダー側は、アメリカ兵を何人殺したかと言う、人数に奨励金を付けて兵士に給料を払うと言う式で、兵士は、給料欲しさに一生懸命テロを行うと言う悪循環の繰り返しである。

アメリカの爆撃も、誤爆が多く、住民の矛先は、むしろ米軍に向けられ、国民感情はタリバンの反米行為を容認する傾向にあるそうである。

カルザイ大統領は、タリバンとの和解を強く求めており、和解活動によってタリバン兵士の投降を求めているが、投降した兵士も喰うに困れば再びタリバンへ戻ってゆく事を最も恐れている。

今回、日本政府が5年間で50億ドルの国際援助は、将に投降したタリバン兵士の職業訓練や、行く行く住民たちの貧困からの脱却に繋がる社会基盤の援助であります。そしてこの援助は、日本人でなければ、出来ない事で、アメリカ人では今までの行為による感情的なものが受け入れられない体質になっているからである。

そして、タリバン側にも、真に日本が遣る援助に信頼が生まれてくれば、タリバンだって、遣りたくてテロを遣っている訳ではなく、元々タリバンは、現地住民でも知識程度の高いエリート集団であると言われている人たちで、自分たちの民族のために戦っている、従って日本の支援を通じて平和を一番望んでいる人達であると思います。

オバマ大統領も日本の国際援助でその点を一番期待して居るところではないでしょうか。 
(えびなたろう)