きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

4.5兆円と言う「基金」方式

2009-05-15 11:56:45 | Weblog
4.5兆円と言う「基金」方式       (009.05.15.)

09年度の補正予算案が十分な審議も無いまま、与野党互いの言い合いに終始しただけで衆議院を可決してしまった。

与党は最初から13日に可決に持ち込む事を決め、審議の内容如何に係わらず押し進める事にしているから、野党の質問や、修正意見が出されても全く応ずる姿勢を示さず多数決の論理の基、議決に入ったから、共産党を除く野党議員の退席のかなで可決してしまった。
この後、参議院に回っても衆議院で可決されれば、30日経過後、自然成立する事になっている。

従って、補正予算案の内容に付いても「100年に1度の不況対策」と言う口実の基、未曾有の大盤振る舞いで、補正を含めた一般会計の総額は100兆円以上の膨大なものになっている。

今年度の赤字国債総額は44兆円にもなるが、税収見込みは46兆円と言われている、しかし企業の業績悪化を見込めば、おそらく、税収を上回る国際発行となることだろう。
国民の心配は、それだけ効果が見込める財政投資かと言うことである。

野党が指摘する内容でも、無駄な公共投資の象徴の一つに、アニメ漫画やゲームの「殿堂」の建設に117億円の投入、47都道府県に産学官の共同研究拠点を設けるのに695億円の投入がある。

また、複数の年度に亘って予算を使うことの出来る「基金」方式が46基金で4兆4000億円が計上されている。
この様な「基金」は9月には麻生内閣の存在も解らないのに決められてしまうと、若し使う必要がなくなっても、見直しする仕組みが無いまま、各省庁の都合の良い自由な金として使われる可能性が十分にあるのだ。

野党の指摘は、国民の目から見ても妥当と思われるところだが、結局、論議されても一点の修正も無くただ、時間の経過と共に可決成立されて行くのである。

次期選挙後、麻生内閣の存在も解らない中で、「基金」と言う複数年に亘って使用できる方式を使って4兆4000億円の財源を計上した事は、各省庁が提案した「経済対策」と言う口実の裏金つくりを助長する無駄使いではないでしょうか。

衆議院通過後の参議院での議論は、無駄かも知れないが、4.5兆円の基金方式に付いては徹底した、内容を国民の前に明らかにする事が大切である。
(えびなたろう)