きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

政権交代がなぜ必要か(1)

2009-05-09 16:55:43 | Weblog
政権交代がなぜ必要か(1)       (009.05.09.)

<誰が遣っても変わらない政治>
民主党の人たちが声高に「政権交代」と言っても一般には「身内の論理だ」と言われている。
確かに民主党の大会や、候補者支持での集まりでは士気の高揚の意味では当然の事だと思うが、無党派層や一般国民には関係のない事で、国民からすれば、現状の生活が少しでも良くなれば、どちらの党でも良い事である。
変わりが無いのであれば、わざわざ投票に行くことこそ煩わしいと言う考えで、この考えが多くの棄権者を生み投票率の低下に繋がっている。

今まで、日本での政権交代は、総理大臣が変わるだけで、政権与党は自由民主党が握っており、半世紀以上にも及ぶ長期のなかで、党内派閥のボスが盥回しに首相の座を勤め閣僚人事も派閥のバランスの上に各派の勢力協調の中で行なわれていたものである。

従って、誰が首相に代わろうとも、大きな変化はなく、体制の方向は派閥の勢力バランスの上で行なわれ、官僚と癒着した族議員の勢力は政治資金の金ずるに繋がりそれが派閥の骨格を成していたのである。
従って自由民主党は、別名族議員政党とまで言われた、利権政党なのである。

従って、一般有権者が「誰が遣っても変わらない」と言われることも、全くその通りであったのである。

<ねじれ国会がもたらした政治の裏側>
2007年7月19日第21回参議院議員の選挙が行なわれ、その結果民主党は109議席(自民党83議席)と言う、議席を獲得し、此れが為に今までになかった、野党が与党より多い議席を獲得した、所謂「ねじれ国会」がこの時点から発足したのである。

この原因は、自民党が永年続けた政権にマンネリ化を起こし、堕落と惰性が色んな不祥事に繋がり、議会運営も強行姿勢を続けたことが、敗因になったのであるが、参議院での野党勢力の優勢は、その後の国政調査権を有したことから、今まで隠されていた色んな不祥事が更に次々発覚し全省庁に渡って、政権腐敗の状況が露にされてきたのである。

<解散総選挙をしない自民党>
本来ならばこの時点で解散総選挙を行なうのが、天下の常道であるが、自民党は、参議院での敗北の反省が「ねじれ国会」に成ったのは有権者に理解が得られなかっただけで、自民党の続投の中で、支持挽回を望むと言うことで、同年8月1日人心を一新して安部政権の続投を宣言したのである。

ところが、一ヶ月半もたたない9月の12日に午後からの国会質問を前にして、安部総理は辞任を発表した、このニュースは一瞬にして国内全般に広がり、国民に大きなショックを与えたのである。

しかしながら、自民党は先の衆議院で3分の2の勢力を得ていることから、どうせ遣っても負ける選挙をやることは無い、解散を頑なに拒み。自民党内のポスト総裁選挙を行い、1ヶ月以上の国会空白を放置して、福田康夫総裁を選任し、再び福田内閣を発足させたのである。(つづく)
(えびなたろう)