きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

「洞爺湖サミット」とは

2008-07-09 11:46:36 | Weblog
「洞爺湖サミット」とは      (008.07.09.)

一口に洞爺湖サミットと言っても、参加する国のグループは、3種類もある。
一つは「G8」と言う先進8カ国で、日本・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・カナダ・ロシアである。

二つ目は「G8の拡大会合」と称して、G8+アルジェリア・エチオピア・ガーナ・ナイジェリア・セネガル・タンザニア・南アフリカで合計15カ国。

三つ目は「主要経済国会合」(MEM)と称し(別名:「主要排出国会合」とも言う)昨年9月にブッシュ大統領の提唱で作られたG8+中国・インド・ブラジル・メキシコ・韓国・インドネシア・オーストラリア・南アフリカで合計16カ国である。

この3つのグループが会議の項目にあわせて、3日間行なわれ、その全体を「洞爺湖サミット」と称している。

何しろ討議する項目が山積しており、わずか3日間で各国のトップが話し合ってもなかなか纏まる話ではないと思うが、それでも「拉致問題」と言う文言が首脳宣言に載ったり、ジンバブエの不当な大統領選挙問題等にも共同声明のなかで、批判される事は国際的な見地から見た正しい意見として当事国にプレッシャーを与える事になり良いことだと思う。

今回の重要なテーマである、室温効果ガス問題では2日目のG8の中で討議され、福田さんは長期目標を2050年までに50%削減を決めたい意向であったが、アメリカの提案では、「大量排出国(中国・インド・ブラジル等)抜きの討議は無意味だ」と言う意見で賛成が得られなかった様で、私も当然の事であると思う。

従って、3日目の主要排出国会合の中で、中国・インド・ブラジルの意見を含めた討議が期待されるところである。
排出削減目標の数値は、各国に実行義務を負わせる問題でもあるので、夫々の国の事情によって異なるだけに、公正で納得の行く手法で決められないといけない。

それだけに、難航する事は必至で、新興国側は、先進国こそ、今までの大量排出に責任を持ち80~90%の削減を先ず遣るべきだと提唱している。

しかし、兎も角、削減努力に対する必要性は各国とも同じであるから3日目の会合こそ大量排出の当事国が、同じテーブルに就いて、話し合いが出来るスタートラインに揃ったところであると私は思うのである。

福田さんはG8だけで決める事に拘っているといわれている、その理由は、アジアに於けるG8のメンバーは日本だけで、アジアでの主導力を保持したいとの思いがある様だが、フランスのサルコジ大統領は、中国・インド・ブラジルを参加させることを提案している。だからサルコジ大統領は、福田さんとの会談を拒否したのも其の為かも知れない。
(えびなたろう)