NAO日和

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<10月の鑑賞予定映画>

「ふれる。」「シビル・ウォー アメリカ最後の日」「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」「八犬伝」

「チェンジリング」(試写会)

2009年02月18日 | さ~た行の映画

~どれだけ祈れば、あの子は帰ってくるの・・?~

お友達のHさんが試写会に当たり、お誘いを受けました。
見たかった作品だったのでラッキー! 女性限定の試写会でした。

2008年 アメリカ  東宝東和  PGー12作品 (09.2.20公開)
[監督・製作・音楽]クリント・イーストウッド  
[脚本]J・マイケル・ストラジンスキー
[上映時間]2時間22分
[CAST]アンジェリーナ・ジョリー・・・・・・・クリスティン・コリンズ
     ジョン・マルコヴィッチ・・・・・・・・・ブリーグレブ牧師
     ジェフリー・ドノヴァン・・・・・・・・・・・ジョーンズ警部
     ジェイソン・バトラー・ハーナー・・・・ゴードン・ノースコット
     エイミー・ライアン・・・・・・・・・・・・・・キャロル・デクスター
     マイケル・ケリー・・・・・・・・・・・・・・・ヤバラ刑事

<見どころ>
「硫黄島からの手紙」などストーリーテリングには定評のある
クリント・イーストウッド監督による感動作。
息子が行方不明になり、その5か月後に見知らぬ少年を警察に押し付けられた
母親の真実の物語を静かなタッチでつづる。
実生活でも母親であるアンジェリーナ・ジョリーが、エレガントだが強さを内に秘めた
母親を熱演。1920年代当時、堕落したロサンゼルス警察が保身のために
行った数々の非道な行動が、実際にあったという事実にがく然とする。

<あらすじ>
1928年、シングルマザーのクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)は、
ロサンゼルス郊外で、9歳の息子ウォルター(ガトリン・グリフィス)と暮らしていた。
ある土曜日、彼女は同僚に泣きつかれて断り切れずに休日を返上して
仕事へと向かう。暗くなって彼女が帰宅すると、家で一人で留守番をしている
はずの息子の姿はどこにもなかった。
誘拐か家出か分からないまま、行方不明の状態が続き、クリスティンは
眠れない夜を過ごす。そして5ヶ月後、息子が発見されたとの報せを聞き、
クリスティンは念願の再会を果たす。だが、彼女の前に現れたのは、
最愛のウォルターではなく、彼によく似た見知らぬ少年だった。
(goo映画・シネマトゥディより)

<感想>
“チェンジリング”・・・・「取替え子」
             「妖精のいたずらによって子供が取り替えられる」という
              民間伝承から用いたもの

イーストウッド監督って、実話を基にした作品多いが、これもそう。
実際、1920年代、こんなことがまかり通っていたなんて驚きというより愕然。
警察や権力の腐敗は、今日もここまでじゃないが、似ているものを感じるので
すんなり作品に入り込むことができた。

クリスティンを演じたアンジェリーナ・ジョリーの演技は、圧巻。
 
アクション女優のイメージが強いのだが、今作では普通の母を演じている。
クリスティンは腐敗しきった警察や不当な圧力にもめげず、
ただ「息子に会いたい」一身の行動が、やがては世論を動かすことになる。

行方不明だった息子が5ヵ月後に戻ってきたが、目の前に現れたのは全くの別人。
 
クリスティンは背丈が7センチも低く、割礼の施された少年を
自分の息子ではないとジョーンズ警部(ジェフリー・ドノヴァン)に訴えるが、
警察側の責任にしたくないジョーンズは彼女を精神異常者として
精神病院に入れてしまう。

ストーリーが、ほぼ事実に忠実に進んでいるのにまず驚愕。
あまりにも不条理なことだらけの警察の言い分。
しかも、これがすべて事実であったというのだから、信じられない。
警察の意に反するものは、すべて精神異常者扱いで病院へ隔離。
特にジョーンズ警部の横暴さは、見ていて憤りを感じた。
 
この時代、まだまだ女性の権利が低かった時代。
しかし、低いとはいえ、女性が反論すると即刻精神病院へ送り込む
その悲惨さは、観るに耐え難いものだった。
 
この問題は、世論を動かし、やはて聴聞会が開かれ彼女が勝つわけだが
勝ったところで彼女はなにも変わらない。
息子が戻ってこなければなんの意味もないからだ。

2時間22分という長さだが、テーマがぶれていないから長いとは思わなかった。
同じ母親という立場で見ていたが、クリスティンのようにあれほどの苦難を
私だったら立ち向かうことが出来るのか?と自問自答しながら作品を鑑賞。

あれだけひどい仕打ちをうけながらも「息子に会いたい」という信念で
立ち向かったクリスティン。(本人はそういう意識はなかったと思うが)
同じ母親として拍手をおくりたい。

母は偉大・・・・・そう感じさせてくれる映画だった。
と同時に、今の時代でもみられる腐敗政治や権力に対する憤りを、
映画を通して問うている映画でもあった。

女性はぜひ見てほしい作品。
PG-12指定なので、劇中目を背けたくなるようなシーンがあるが
すべて実話だから、しっかり目を見開いて見てほしいと思う。
骨太の大人の映画です。

「チェンジリング」公式HP

点数:10点(満点)

コメント (20)
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