2023年1月20日(金) ファーブルのバトン
〇先日の1月15日だが、NHKのBSTVを観ていたら、「ファーブルのバトン 親と子の博物誌」という番組で、親子3代の、ユニークな家族が紹介された。
蝶と遊ぶ?父 孫恭 子英治 父久
予定を決めずに、車を走らせながら、状況に応じて、気ままに寝泊まりする、北海道と沖縄を廻る漫遊記である。
三代に亘る親子は、下記のNHKサイトによれば、以下である。
(「ファーブルのバトン 親と子の博物誌」 - BS1スペシャル - NHK.html
父 奥山 久氏 83歳
子 奥山英二氏 58歳
孫 奥山 恭氏 28歳
◇祖父の奥山 久氏が、博物親子の始まりである。氏は、秋田県の出身である。
博識で、特に、植物には詳しいようであるが、ファーブルの昆虫記は愛読したようだ。
カメラを持ち歩いて、写真を撮りまくっている。
奥山 久氏
下図は、久氏の、図鑑や著書などの、数多い著作の一部である。
(図は、ネットのサイトから引用)
TV番組の中で、久氏が、ファーブルに自慢できることがあると言ったのだが、何だったのか、思い出せない。ファーブルは92歳まで生きているので、年齢では無いし、親子3代の家族の生活のことだったろうか?
◇奥山英治氏は、久氏から、この道の英才教育を受けて、自由気ままに、のびのびと、育てられたという。博識の中でも、特に、昆虫に造詣が深いようだ。
下図は、土手で、ノビルと思われる野草を掘り上げて、スコップを担いで得意げな、英治氏だ。
氏は、日本野生生物研究所代表を務めているが、著作の一部を、下図に示す。
(参照:奥山 英治(著者詳細情報) _ 絵本ナビ _ 作品一覧・プロフィール.html)
◇奥山恭氏は、車の運転手も兼ねながら、道中で、趣味の釣りを楽しんだりしていた。
旅の後半は、仕事で帰ってしまっている。
〇ファーブル昆虫記に因む筆者の思い出について、触れたい。
就職し社会人になって間もなくの頃、藤沢から湘南電車で新橋まで通勤したが、車中の1時間ほど、退屈を紛らわすため、岩波文庫のファーブル昆虫記を読むこととした。車両はボックス型で、坐れなくとも、背もたれがあるので、両手が自由になり、立ち読みに好都合であった。
昆虫記の他、同じスタイルで、ルソーの、エミールなども読んでいる。
岩波文庫の昆虫記は、当時は、全20分冊であった。頭から読んでいくのは、面白く無いので、最後の、第20分冊から読み始めた。
当時の読んだ本は、調べたところ、全20分冊の内、第5~第10以外は、現在も書棚にあることが判明したのは、嬉しかった。手許にある、この昆虫記には、1965年(S40年)の書き込みがあり、裏表紙には、“自然の中で”を読ん
で”、と書いてあるが、今となっては、意味不明である。
岩波文庫の昆虫記は、現在は、原書と同じ全10巻で刊行中のようだ。
読んだ昆虫記の中で、以下のような話題は、今でも記憶に残っている。
・糞転がしが、後ろ足で糞を転がす話
・草の茎の中にいる蜂の幼虫を観察する話
・毒きのこを何度も煮沸して解毒する実験の話
筆者が、昆虫記に興味を持った理由は定かではないが、田舎育ちで、生き物に関心があった、ということだろうか?