<2日目>
テントの中、まだ暗いうちに眼が覚める。
とにかく寒い。
今までアルプスを歩いてきた中で一番寒い。
シュラフから出られないまま時間が過ぎていく。
シュラフに潜ったまま、足を屈伸させてみる。
気になっていた背中を捻ってみる。
よし、大丈夫だ。
外の歓声に誘われて、
ごそごそとテントから這い出してみると、
なんとも見事な光景が眼の前に広がっていた。
モルゲンロートに輝く穂高連峰。
突如として心が躍り出す。
逸る心を抑えながら、食事を済ませ、
水を補給し、小屋のトイレで用を足す。
いざ、北穂高岳目指して一歩を踏み出す。
登山靴の紐をしっかりと締めるのと同時に、
気持ちもぐっと引き締められる。
この瞬間がたまらなく好き。
涸沢小屋と前穂高岳。
涸沢カールに広がる雪渓。
勇ましく進んでいたのは最初の方だけで、
じきに足が重くなり始める。
大きな岩の斜面を息を切らしながら登る。
正直、帰りたくなってきた(笑)
時々、休憩がてら、
地図を出して位置を確認するのだが、
たいていの場合、知らない方が良かったということになる(笑)
写真右側から、奥穂高岳、吊るし尾根、前穂高岳。
明日、明後日と歩く予定の稜線が、
翼を広げるように目の前に押し迫ってくる。
期待より不安の方が大きい。
その不安の原因はまた後ほど…
森林限界を越え、頭のすぐ上を雲がごんごん流れていく。
すでに日常では味わえない領域。
言うことを聞かなくなってきた足をなだめながら、
なんとか今日のテント場まで辿り着いた。
しかし、登録のために、一度、小屋まで行かなくてはならない。
写真右上に、北穂高小屋が一部見える。
↑写真左側に登山客が写ってて、
大きく載せることができれば、もっと迫力のある写真になるのだけど…
振り返ると、前穂高岳がほぼ同じ高さ。
怯んでしまうくらいの迫力で聳え立っている。
奥穂高岳の向こうには憧れの岩峰、
ジャンダルムが顔を覗かせている。
北穂高岳南峰。
ここから先の尾根はスリル満点。
雲に突き刺さるがごとく屹立する槍ヶ岳。
北穂高岳山頂より。
小屋について、やっと重たい荷物から解放されるひととき。
ここにはなんと生ビールが売られており、
喉から手が出るほど欲していたのだが、
テント場までの道のりを考慮して、泣く泣く我慢。
テント場へと戻る途中で貴重な出逢い。
氷河期からの生き残り、ライチョウの親子と遭遇。
これで、3度目。
結構高い確率で出くわしているかも。
今回の山行のお供は18-55mmのレンズ1本のみ。
望遠レンズが欲しかった…
山の天気は昼遅くなると、高確率で雲が湧いて、
天気が崩れていく。
暖められた空気が上昇気流となり、高度が上がるにつれて、
冷やされて水蒸気になるためだ。
理科や社会でも習うけど、生徒を山に連れて来れば、
実感できてすぐに頭に入ると思う。
常念岳方向はすでに怪しい雰囲気。
今日もまたテントを設営して、
お楽しみの夕食。
とは言っても、毎度お馴染みの、
ラーメンとフリーズドライのご飯だけなのだけど。
シュラフに潜ったところで、
案の定、雨がパラパラと落ち出した。
雨音をBGMに、明日以降の日程について考える。
明日は晴れ。
しかし、明後日は雨模様、それもかなり激しそう。
できれば、穂高岳山荘に泊まって、
まわりの山々を撮影したい。
ただ、最終日は、大雨の中、奥穂高岳~前穂高岳~上高地と、
気の抜けない稜線をかなり長距離歩かなければならない。
それとも、明日、暗いうちに出発して、
奥穂高岳、前穂高岳を越えて、岳沢ヒュッテまで一気に走破するか。
ただ、手前の涸沢岳までが今回の最難関。
そこは慎重に越えたい。
その場所では、
この日、滑落と思われる遭難事故が発生。
強風の中、何度もアプローチを試みる救助ヘリ。
稜線で呆然と見守るヘルメットの列。
その光景も頭から離れず、心に暗い影を落とす。
なんと言っても、不安なのはブランクの長さ。
比較的、荷物の軽い小屋泊まりならまだしも…
なかなか結論が出ない。
そのまま、
いつの間にか、夢の中へと。。。
なかなか釣りに行けなくて、
第2話を書いてみました。
釣りネタではなくても、ポチッとしていただけらば、
かなり嬉しいです(*´▽`*)
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テントの中、まだ暗いうちに眼が覚める。
とにかく寒い。
今までアルプスを歩いてきた中で一番寒い。
シュラフから出られないまま時間が過ぎていく。
シュラフに潜ったまま、足を屈伸させてみる。
気になっていた背中を捻ってみる。
よし、大丈夫だ。
外の歓声に誘われて、
ごそごそとテントから這い出してみると、
なんとも見事な光景が眼の前に広がっていた。
モルゲンロートに輝く穂高連峰。
突如として心が躍り出す。
逸る心を抑えながら、食事を済ませ、
水を補給し、小屋のトイレで用を足す。
いざ、北穂高岳目指して一歩を踏み出す。
登山靴の紐をしっかりと締めるのと同時に、
気持ちもぐっと引き締められる。
この瞬間がたまらなく好き。
涸沢小屋と前穂高岳。
涸沢カールに広がる雪渓。
勇ましく進んでいたのは最初の方だけで、
じきに足が重くなり始める。
大きな岩の斜面を息を切らしながら登る。
正直、帰りたくなってきた(笑)
時々、休憩がてら、
地図を出して位置を確認するのだが、
たいていの場合、知らない方が良かったということになる(笑)
写真右側から、奥穂高岳、吊るし尾根、前穂高岳。
明日、明後日と歩く予定の稜線が、
翼を広げるように目の前に押し迫ってくる。
期待より不安の方が大きい。
その不安の原因はまた後ほど…
森林限界を越え、頭のすぐ上を雲がごんごん流れていく。
すでに日常では味わえない領域。
言うことを聞かなくなってきた足をなだめながら、
なんとか今日のテント場まで辿り着いた。
しかし、登録のために、一度、小屋まで行かなくてはならない。
写真右上に、北穂高小屋が一部見える。
↑写真左側に登山客が写ってて、
大きく載せることができれば、もっと迫力のある写真になるのだけど…
振り返ると、前穂高岳がほぼ同じ高さ。
怯んでしまうくらいの迫力で聳え立っている。
奥穂高岳の向こうには憧れの岩峰、
ジャンダルムが顔を覗かせている。
北穂高岳南峰。
ここから先の尾根はスリル満点。
雲に突き刺さるがごとく屹立する槍ヶ岳。
北穂高岳山頂より。
小屋について、やっと重たい荷物から解放されるひととき。
ここにはなんと生ビールが売られており、
喉から手が出るほど欲していたのだが、
テント場までの道のりを考慮して、泣く泣く我慢。
テント場へと戻る途中で貴重な出逢い。
氷河期からの生き残り、ライチョウの親子と遭遇。
これで、3度目。
結構高い確率で出くわしているかも。
今回の山行のお供は18-55mmのレンズ1本のみ。
望遠レンズが欲しかった…
山の天気は昼遅くなると、高確率で雲が湧いて、
天気が崩れていく。
暖められた空気が上昇気流となり、高度が上がるにつれて、
冷やされて水蒸気になるためだ。
理科や社会でも習うけど、生徒を山に連れて来れば、
実感できてすぐに頭に入ると思う。
常念岳方向はすでに怪しい雰囲気。
今日もまたテントを設営して、
お楽しみの夕食。
とは言っても、毎度お馴染みの、
ラーメンとフリーズドライのご飯だけなのだけど。
シュラフに潜ったところで、
案の定、雨がパラパラと落ち出した。
雨音をBGMに、明日以降の日程について考える。
明日は晴れ。
しかし、明後日は雨模様、それもかなり激しそう。
できれば、穂高岳山荘に泊まって、
まわりの山々を撮影したい。
ただ、最終日は、大雨の中、奥穂高岳~前穂高岳~上高地と、
気の抜けない稜線をかなり長距離歩かなければならない。
それとも、明日、暗いうちに出発して、
奥穂高岳、前穂高岳を越えて、岳沢ヒュッテまで一気に走破するか。
ただ、手前の涸沢岳までが今回の最難関。
そこは慎重に越えたい。
その場所では、
この日、滑落と思われる遭難事故が発生。
強風の中、何度もアプローチを試みる救助ヘリ。
稜線で呆然と見守るヘルメットの列。
その光景も頭から離れず、心に暗い影を落とす。
なんと言っても、不安なのはブランクの長さ。
比較的、荷物の軽い小屋泊まりならまだしも…
なかなか結論が出ない。
そのまま、
いつの間にか、夢の中へと。。。
なかなか釣りに行けなくて、
第2話を書いてみました。
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