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Someday-Somewhere!

海、川、山。自然の中で遊ばせてもらいながら、
その中で感じたことを素直に、写真と文章を通して表現していきます。

北アルプス歩き~2015~その3

2017-02-14 05:10:24 | 山の写真集
約1年前に“その2”を書いてから、
続きを書くことを放棄していた。

春頃から、
今年は北アルプスに行けそうにない
とうすうす感じ取っていたために、
山に対する気持ちが薄まってしまったのだ。


せっかく、
前年に久しぶりに山登りを
復活させたのに萎んでしまった気持ちを
どうすることもできなくて。



そして、やっと…

ブログ10周年ということで、
2015年の穂高山行の続きを書こうかと
いう気になった。


いや、ここで書いておかないと、
今年の山に対峙できないような気がしたのだ。




ちなみに、
その1は、コチラ
その2は、コチラ



さて、


<3日目>


テントの中で目を覚ますと、
隣の大学生パーティーは、
まだ真っ暗い中、すでに出発するところだった。
一気に奥穂高岳、前穂高岳を越えて、下山するようだ。


ところで、自分はどうしよう?
その若者たちのように、大荷物を背負って、
日本アルプス有数の危険なルートを一気に越える自信はない。


テントの中でゴロゴロしているうちに、
心は決まった。
というか、時間的に他の選択肢が消えた
と言った方が正しい。


今回のメインだった縦走は諦めて、
午前中は北穂高岳周辺でゆっくり写真撮影しようと。



ごそごそと起き出して、
朝食を作っていると、
東の空が明るくなってきた。




靴紐をギュッと締めれば、
気持ちも締まり、それまでの迷いも葛藤も消える。


今回、踏破を諦めた奥穂高岳方向。



前穂高岳方向。
下に移っている黄色いテントから這い出してきたのだ。




8月と言えど、
標高3000mの早朝の空気は身を切るように冷たい。
その冷たさが山の神聖さを際立たせる。



常念岳山頂辺りからのご来光を身体全体に浴びる。
頬にふわっと感じるこの温かみのために
苦しい思いをしてまで登ってきたのかもしれない。







キャンプ場から昨日登頂した北穂高岳までは
歩いて15分くらいなのだが、
その間だけでも心惹かれて、
思わずレンズを向ける光景が次々と現れる。
昨日、何度か往復した道と同じだとは思えない。








再び、北穂高岳登頂。

再びと言えど、
恐らく、何度来ても飽きないだろう。



西鎌尾根と槍ヶ岳。
あの夕立と雷。
怖い思いをした過去の体験が昨日のように蘇る。



東鎌尾根と槍ヶ岳。



大キレットと槍ヶ岳。



昨日は、ここをテント背負って越えてきて、
一気に涸沢まで下った猛者と話をして盛り上がった。
ここもいつかは歩いてみたい。


大キレットの一部。
かなり急峻で、足が震えそう。





北穂高岳山頂でのんびり過ごす。
登ってきては記念写真を撮り、
次へと向かうパーティーをいくつも見送りつつ、
のんびりと風を感じ、風景の変化を心に焼き付ける。




奥穂高岳~ジャンダルムの稜線。




この雲海がねぇ、
奥穂高岳の手前に入ってくることを期待してたんだけど。



気温が上昇すると、ガスが湧く。
山の日常。




そろそろ…
と思いながらも、なかなか腰が上がらない。
いつまでもここにいたい気持ちが強い。






しかたなく、涸沢まで下りる。
本当に、“しかたなく”。




どんどん標高が下がっていく悲しさ。





しかも、
途中で一眼レフの電池が切れて、
ここからは、コンパクトデジカメでの撮影。




涸沢まで下りて来てしまった。
数時間前まで同じ目線にあった
前穂高岳が遥か上に聳え立っているこの現実。





<4日目>



朝から予想通り、雨。
それもかなりの激しさ。

2日目に目の当たりにした滑落事故。
小屋の前にあるボードを見ると、
遭難者数、死亡者数が1人増えていたことが
気分を憂鬱にさせる。


この夏の槍穂高連峰で
亡くなられたのは9人目だったかな。


次は自分の身だった可能性もあるわけで、
この悪天候を見越して引き返したことを
正解だと思うことにした。
悔しいけれど。








涸沢から上高地へは大雨の中、
ちょっとした川のような登山道を
ほぼカメラを出すこともなく、淡々と歩いた。



それでも、
土砂降りの中、どうしても撮りたかった1枚。
このおかげでデジカメの調子が悪くなって、
後に、使えなくなってしまったのだけど。






横尾山荘を越えたあたりから、
天気は回復し始め、
梓川沿いを上高地へと歩く頃には、
薄光りが差し始めた。

行き交う登山者たちが羨ましい。
自分も引き返したくなる。
あれだけ登りの苦しさに、
来なければ良かったと後悔したにもかかわらず。


毎回、思うのだけど、
この複雑な気持ちは何なのだろう?

人生において、
その他の状況では感じることのない
この感覚は何なのだろう?





ところで、今年の夏は山に行けるのだろうか?
今のところは、まだ登りたい気持ちは出てきてないけれど、
暖かくなるにつれて、
雪解けが進むにつれて、
身体がうずうずしてくるに違いない。


あの光を、あの風を、あの高揚感を、
身体が覚えてしまっているから。








北アルプス歩き~2015~その2

2016-02-05 02:15:59 | 山の写真集
<2日目>





テントの中、まだ暗いうちに眼が覚める。


とにかく寒い。
今までアルプスを歩いてきた中で一番寒い。
シュラフから出られないまま時間が過ぎていく。



シュラフに潜ったまま、足を屈伸させてみる。
気になっていた背中を捻ってみる。
よし、大丈夫だ。


外の歓声に誘われて、
ごそごそとテントから這い出してみると、
なんとも見事な光景が眼の前に広がっていた。





モルゲンロートに輝く穂高連峰。





突如として心が躍り出す。




逸る心を抑えながら、食事を済ませ、
水を補給し、小屋のトイレで用を足す。



いざ、北穂高岳目指して一歩を踏み出す。
登山靴の紐をしっかりと締めるのと同時に、
気持ちもぐっと引き締められる。
この瞬間がたまらなく好き。



涸沢小屋と前穂高岳。



涸沢カールに広がる雪渓。





勇ましく進んでいたのは最初の方だけで、
じきに足が重くなり始める。
大きな岩の斜面を息を切らしながら登る。
正直、帰りたくなってきた(笑)




時々、休憩がてら、
地図を出して位置を確認するのだが、
たいていの場合、知らない方が良かったということになる(笑)



写真右側から、奥穂高岳、吊るし尾根、前穂高岳。
明日、明後日と歩く予定の稜線が、
翼を広げるように目の前に押し迫ってくる。
期待より不安の方が大きい。




その不安の原因はまた後ほど…









森林限界を越え、頭のすぐ上を雲がごんごん流れていく。
すでに日常では味わえない領域。







言うことを聞かなくなってきた足をなだめながら、
なんとか今日のテント場まで辿り着いた。
しかし、登録のために、一度、小屋まで行かなくてはならない。
写真右上に、北穂高小屋が一部見える。


↑写真左側に登山客が写ってて、
大きく載せることができれば、もっと迫力のある写真になるのだけど…



振り返ると、前穂高岳がほぼ同じ高さ。
怯んでしまうくらいの迫力で聳え立っている。



奥穂高岳の向こうには憧れの岩峰、
ジャンダルムが顔を覗かせている。




北穂高岳南峰。
ここから先の尾根はスリル満点。





雲に突き刺さるがごとく屹立する槍ヶ岳。
北穂高岳山頂より。






小屋について、やっと重たい荷物から解放されるひととき。
ここにはなんと生ビールが売られており、
喉から手が出るほど欲していたのだが、
テント場までの道のりを考慮して、泣く泣く我慢。






テント場へと戻る途中で貴重な出逢い。
氷河期からの生き残り、ライチョウの親子と遭遇。
これで、3度目。
結構高い確率で出くわしているかも。







今回の山行のお供は18-55mmのレンズ1本のみ。
望遠レンズが欲しかった…





山の天気は昼遅くなると、高確率で雲が湧いて、
天気が崩れていく。
暖められた空気が上昇気流となり、高度が上がるにつれて、
冷やされて水蒸気になるためだ。
理科や社会でも習うけど、生徒を山に連れて来れば、
実感できてすぐに頭に入ると思う。


常念岳方向はすでに怪しい雰囲気。





今日もまたテントを設営して、
お楽しみの夕食。
とは言っても、毎度お馴染みの、
ラーメンとフリーズドライのご飯だけなのだけど。





シュラフに潜ったところで、
案の定、雨がパラパラと落ち出した。



雨音をBGMに、明日以降の日程について考える。



明日は晴れ。
しかし、明後日は雨模様、それもかなり激しそう。


できれば、穂高岳山荘に泊まって、
まわりの山々を撮影したい。
ただ、最終日は、大雨の中、奥穂高岳~前穂高岳~上高地と、
気の抜けない稜線をかなり長距離歩かなければならない。


それとも、明日、暗いうちに出発して、
奥穂高岳、前穂高岳を越えて、岳沢ヒュッテまで一気に走破するか。
ただ、手前の涸沢岳までが今回の最難関。
そこは慎重に越えたい。


その場所では、
この日、滑落と思われる遭難事故が発生。

強風の中、何度もアプローチを試みる救助ヘリ。
稜線で呆然と見守るヘルメットの列。
その光景も頭から離れず、心に暗い影を落とす。



なんと言っても、不安なのはブランクの長さ。
比較的、荷物の軽い小屋泊まりならまだしも…




なかなか結論が出ない。





そのまま、
いつの間にか、夢の中へと。。。








なかなか釣りに行けなくて、
第2話を書いてみました。
釣りネタではなくても、ポチッとしていただけらば、
かなり嬉しいです(*´▽`*)
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北アルプス歩き~2015~その1

2016-01-26 02:21:29 | 山の写真集
まだ山登りを始めた頃の話。
大竹市の三倉岳頂上である山男に出逢った。


垂直に一気に切れ落ちた絶壁ギリギリまで、
何事もない感じで歩いて行き、
堂々と立つその姿に驚いた。
彼は有名な登山家とも知り合いであるらしかった。

さまざまな山のお話を聞かせていただき、
また、聞いていただいた。
そして、最後に、彼はワタシにこう言った。
「君は、北アルプスに行けばいいよ♪」


そこから始まったワタシのアルプス歩き。
3年連続で北アルプスを歩き、次いで南アルプス。


しかし、仕事の都合で、
まとまった時間が取れなくなり、
徐々に気持ちもフェードアウトしていった。




それから何年が経ったのだろう。
昨年か一昨年か、忘れてしまったが、
なんとなく取り出してみた登山靴。

購入してからあまり履いてなかったのに、
触ると靴底がみるみるボロボロに崩れていった。
そのときの何とも言えない哀しみ。
いつ来るともわからない出番を待ち続けていたと思うと…






<1日目>



さて、
上高地行きシャトルバスターミナルの駐車場、
車から降りた途端に、高山特有の地響きのような雷鳴。


久し振りの北アルプスは、
荒っぽくワタシを出迎えてくれた。


そして、上高地でバスから降り、
ザックを背負った瞬間、背中を走る痛み。
どうやら、筋を違えてしまったようで、
大雨の中、出鼻を挫かれて呆然と立ちすくむ。



ここまで来てあっさり帰るわけにはいかない。
行けるところまで行ってみよう。



不安でいっぱいのスタートだったのだが、
この厳しい状況が逆に心の奥に潜む闘志を奮い立たせたのか、
思った以上に足はすいすい前に出ていく。
自分でもびっくり。




横尾山荘から梓川にかかる吊り橋を渡ると
本格的な登山道に入る。


屏風の頭がガスの中から姿を現した。
この数日前に、ロッククライミングの事故が
起こったばかり。





雨は小降りになり、
レインウェアも脱いで、
蒸れる不快さは消えたのだが、
今度は、足が思うように動かなくなってきた。

毎回、そうなのだが、
途中で、こんなにきつい思いをするのに、
なんで来てしまったんだろうと後悔する(笑)



荷物の重さが全然違うとはいえ、
女の子に道を譲るのがなんとも悔しい、
自分のふがいなさに腹が立つ。
普段の不摂生さに腹が立つ。




初日のゴール、涸沢ヒュッテが近づくと、
多少、心に余裕が生まれてきた。
登山道脇に流れている沢の写真を撮ろうとザックを下ろす。
流れに手を浸け、水をひと掬いして、
それを頭に掛けた。
雪解け水なのでひんやりというか痛いくらい。

息を吹き返すように写欲が出てくる。
疲れも忘れて、しっかり三脚を立てて、
流れが線で写るようにスローシャッターで撮影した1枚。





とにかく早く横になりたいのだが、
まずはテント場の整地から。
大きな石を動かしたり、
向きを変えたりするのだが、
いくらやってもきりがない。
お盆だけに人が多くて、良い場所は残っていなかったのだ。




フライシートが要らないのがお気に入り。
ゴアライト、重量1.4kg。




天候は回復傾向。
明日は良い登山ができそうだ。




食事を終え、小屋のトイレへ。
貴重な一瞬を逃さないようにカメラをお供に。


涸沢ヒュッテのテラスから、北穂高岳方向。
山の麓、左側に涸沢小屋の灯りが見える。




次の日に登る予定のルートあたり。



奥穂高岳方向に広がる雪渓。



常念岳方向の夕景。





夕方、5時くらいから一気に気温が下がった。
上の写真を撮ってるときには、
フリースを着ただけでは寒いくらい。
持って来たものを全部着て、早めにシュラフに入った。

今まで、寝るときに寒いと思ったことはなかったけれど、
今回は特に朝方、震えるくらいに寒かった。
普段の真冬の恰好でも良かったくらい。



そう言えば、背中に走ったあの痛みは、
違和感は残っているものの、
結局、最後までまったく問題はなかった。



さぁ、次の日は、
いよいよ穂高連峰の稜線に立つ。。。








続きは、また、
その気になったときに書こうと思う(笑)






久し振りの山歩きネタでしたが、
いかがでしたか?
良かったよ!という方も、釣りじゃないんかい!という方も、
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プチ写真集~南アルプス~

2008-02-27 09:21:35 | 山の写真集
3年間にわたってお盆休みを利用し、北アルプスを歩いて
撮ってきた写真を今まで発表してきました。
(まだ見てない方は←のカテゴリからどうぞ!ぜひ見てください。)

その後、数年、日本アルプスから遠ざかり・・・

2004年、いきなりワタシの心の中でクローズアップされた山が!
それは・・・

富士山!


初めての北アルプス山行で白馬岳山頂付近から眺めた富士山。
雲海の遥か向こう、南アルプスのまだ向こうに
ぽつんと小さく見えただけだが心に残った。

大学受験で東京に向かう新幹線の車窓から見た迫力のある富士山。
その圧倒的な存在感に目を奪われた。

東京のど真ん中で不意に見つけた富士山。
砂漠の中で小さなオアシスを見つけたような安心感が。


今度は、しっかり、じっくり、富士山を見てみたい。
ということで、富士山を眺めながら南アルプスを縦走する
計画を立てた。


1日目。

ワタシが今回選んだ荒川三山への登山口である椹島までは
自然保護の観点からマイカー規制になっている。
(東海フォレストの宿泊施設利用者に限りリムジンバスの送迎あり)

ワタシはテント持参なので小屋に泊まるつもりは無い。
ということで1日目は延々と車道歩き。
何度も何度もリムジンバスに追い抜かれ、排気ガスを浴び、
砂埃を被りながらも、夕方に椹島ロッジに到着。
テントを張って倒れ込んだ。


2日目。

椹島~千枚小屋。

南アルプスは北アルプスに比べ、アプローチが長い。
しかも、森林限界が高いため、なかなか視界が開けないのでつらい。
本気でもう登山はやめようと思うほど。
ほとんど写真も撮らないまま、へとへとになって千枚小屋に到着。


3日目。

千枚小屋~千枚岳~丸山~東岳(悪沢岳)~中岳避難小屋

朝食後、気合を入れて千枚岳へ。
やっと富士山の雄姿が目の前に現れた!

雲海が眼下に広がり、逸る気持ちを抑えながらカメラを
三脚にセットしシャッターを切る。

富士山と雲海。


丸山あたりの稜線で。
珍しく、山で写真を撮ってもらいました♪


峻険で恐ろしい雰囲気の北アルプスと比べて、
南アルプスは標高3000mほどまで緑で覆われ、
穏やかで女性的な山容を呈している。

二日間、苦しんだ分、縦走が楽しい。
この日は荒川小屋でテント泊の予定だったが、中岳からの
眺めがあまりにも良かったので、中岳避難小屋に宿泊することに。
ここにはキャンプ指定地がないのだ。
(実際は、帰りに車道を歩くのが嫌だったというのも・・・笑)

中岳避難小屋で写してもらいました♪



3日目。

中岳避難小屋~荒川小屋~赤石岳~赤石小屋

気合を入れて暗いうちに起き出す。
満点の星のもとで寒さに震えながら日の出を待つ。

東岳(悪沢岳3141m)の向こうに太陽が現れた。


振り返ると、南アルプス南部の雄、赤石岳(3120m)がそびえる。


一番の目的・・・富士山の雄姿を心ゆくまで眺める。




富士山をずっと左手に眺めつつ赤石岳に向かう。

トウヤクリンドウ。
小赤石岳付近で撮影。


赤石岳。


この後、ライチョウの親子が現れ、撮影に夢中になってるうちに
暗くなっていき、小屋まで走るようにダッシュ。
山岳警備隊の人たちも追い抜いたくらい。
もちろん、彼らが本気出したら、到底敵わないが・・・

そして、テント泊でビール♪


4日目。

赤石小屋~椹島ロッジ

すでに稜線から離れてしまってるので、後は下りるだけ。
途中で何でも無いところでつまずき、一回転して斜面に落ちかけた
が無事にロッジに到着。

帰りはバスに乗ったのだが、1日目の苦労はなんだったのか
というくらいにあっけなく駐車場へ。
結局、小屋の宿泊代、数千円を払うのなら最初からバスに
乗っておけば良かった・・・


今回の山行のお供です。
テントからシュラフ、食料、カメラ・・・すべてを詰め込んだ
80ℓ(だったかな?)のザックと心強い相棒の登山靴。
そして、いつもワタシの気持ちを和ませてくれる
黄色いテント、「ゴア・ライト」。



この山行以来、お盆にまとまった休みが取れなくなったので
日本アルプスへは足を延ばしていません。
しかし、まだ、満足いく富士山の写真が撮れてないので、
もう一度、南アルプスに登ってみたいと思っています。
それか、富士山自身に登りに行くか・・・

今、この頃の体力・気力があるのかどうかが
一番の問題でしょうが(笑)


次回のプチ写真集は中国奥地第3弾の予定です♪
(第1弾、第2弾をまだ見てない人は←のカテゴリからどうぞ。
ぜひ、見てくださいね。)







プチ写真集~北アルプス その3~

2008-01-24 11:14:10 | 山の写真集
1999年、2000年とふた夏で白馬岳~爺ガ岳まで
北アルプス北部を縦走してきて、
次の年2001年はコースに悩みました。
迷ったあげく、北アルプス南部の名峰、槍ガ岳(3180m)への登頂に決定。

コースは、新穂高温泉~鏡平~双六小屋(テント泊)~西鎌尾根~
槍岳山荘(泊)~槍ガ岳をピストン~南岳、南岳小屋(テント泊)~
南岳新道~新穂高温泉。

この年は苦難と恐怖の山行でした。
一日目は、前日に長野や名古屋の友人達と酒を飲んで
睡眠不足だったのがいけなかったのか、
途中で両足が攣って暗くなった頃にやっとこさ双六小屋に到着。
テントの中で食べたラーメンが美味かったこと!

二日目は、爽快な西鎌尾根歩き。
天気も最高で、槍ガ岳から穂高連峰にかけての壮大な稜線に
目を奪われ、槍ガ岳が近づいてくるにつれて、その神々しさに圧倒される。



午後3時頃。
ガスが湧き始め、稜線の右手から「ザーッ」という音が
近づいてくるではないか!
???
最初は何の音だか判らなかった・・・それが雨の音だと気づき、
レインウエアを急いで着た瞬間、バケツをひっくり返したような
強烈な雨が!
そして、カミナリ。
しかも、かなり近くから!
すぐ頭の上を灰色の雲がゴンゴンと通り過ぎる。
約20キロのザックを背負い、それまでの人生で最速と思われる
ダッシュで小屋を目指す。
カミナリが鳴った瞬間、ハイマツの中に身を伏せる。
だって、周りに自分より高いものはないんだもの・・・怖いよ!

カミナリが落ちた瞬間は谷にゴーッ!と轟音が響き渡り、
この世にいる気がしなかった。
小屋でカミナリが落ちた近くにいたという人に話を聞いた
のだけど、髪の毛が総て逆立ったらしい・・・怖っ。
しかし、夕立の後はキレイな夕焼けに♪
槍岳山荘はテント場が満員で仕方なく小屋に泊まる。


朝、暗いうちに小屋から抜け出し、槍ガ岳を撮影。
実際のフィルムにはもう少し上まで空が写ってる。
CDに焼いてもらったら月が切れそうな位置になって残念。


この後、槍ガ岳の頂上へ。
南側を向くと雄大な穂高連峰が目の前に!
とてつもない存在感!
その向こう側には、焼岳、乗鞍岳。
東側には燕岳、常念岳。
西側には今回歩いてきた西鎌尾根、そして深い谷を挟んで笠ガ岳。
北に振り向くと、前年、前々年と歩いた後立山連峰の山々!
もったないくてナカナカ出発の踏ん切りが付かない。
このことが後に悲劇をもたらすなんて・・・


さぁ、残雪や高山植物を愛でながら、順調に稜線歩きを楽しむ。
振り向けば、槍ガ岳がまだ堂々と聳え立っている。



しかし、大喰岳、中岳とピークを過ぎた頃、
またしてもガスが湧き・・・

そして、前日に引き続き、大粒の雨にあの怖い怖いカミナリが!
もう、小屋は近いだろうと高を括り、ザックにカバーをしただけで
レインウエアも着ずにダッシュ!

ダッシュ!

ダッシュ!

そのうちにビショビショになってしまった!
一人孤独になぜかハイテンションの中、小屋に到着。
雨がやんだ隙にテントを張り、中でカミナリにおびえながら
考える・・・
パンツまでビショビショ・・・
ズボンも代えは無い・・・
もっと早く出発していたら、こんな目に遭わなかったのに・・・と後悔。
考えたあげく、パンツをはかずに、素肌にレインウエアで
一晩過ごし、次の日の朝は、その上に塗れたズボンというアベコベ
な着方で乗り切る(笑)
しかも、ザックにチェック柄のパンツを旗のようにくくりつけ
干した状態で歩き回ったりして。

南岳小屋付近より大キレット、穂高連峰を撮影。
影の部分には、井上靖『氷壁』の舞台となった滝谷が見える。
数多くのクライマーの命を奪ってきた険峻な壁。


大キレットを通過し北穂高岳へ向かいたい気持ちで胸が溢れて
いたのだけど、今回はここまで。
約20キロのザックを背負って北アルプス最大の難路である大キレット
を通るのはちょっと怖い気もするし・・・
何度も何度も振り返りながら南岳新道を下りて行く。
鎖場が数箇所あり、結構急なので、あっという間に下りてしまった。
途中で穂高平避難小屋でトマト、りんごを計4個を平らげる。
冷えててとても美味しかった♪

今回は登山口と同じ場所に下りてきたので、ヒッチハイクして
戻る必要も無く楽だったけど、なんか物足りなかったのも事実(笑)


本当は槍ガ岳の山頂からの写真もあったし、秀麗な前穂高岳の姿を
望遠(200mm)で引き付けて撮った写真もあったのだけど、なぜか
どこに置いたか分からなくなったのですよ(T_T)
捨ててはないはずなんだけど・・・

ということで、今回はなんだか文章の割合が多くて、
『写真集』という感じではなくなってしまいましたね(^^;)

北アルプスには3年連続で行ったきりで、それから登ってません。
時間とお金に余裕があれば続きを歩いてみたいです。






プチ写真集~北アルプスその2~

2007-11-10 09:18:18 | 山の写真集
1999年の白馬岳~五竜岳に引き続き、翌年2000年の夏に
再び北アルプスを訪れました。
そのときに撮った写真を文章とともに紹介したいと思います。


<ルート>
遠見尾根~五竜岳~八峰キレット~鹿島槍ガ岳~爺ガ岳~
柏原新道にて扇沢へ下山

この山行はいきなりのアクシデントから始まった。
さあ行くぞ!というときに登山靴が見つからないのだ(笑)
結局、朝9時ごろまで待って、近くの小さな町の小さな靴屋さんに
飛び込む。
そこで安いトレッキングシューズを購入。
ワタシの足に合うサイズがひとつしか無く、選択の余地ナシ。
買えただけでもラッキーなんだけど。


昨夏下山した遠見尾根のコースを登って行く。
次第に観光客の姿もなくなり、雪渓が現れてくると気持ちが
引き締まる。

登り始める頃は晴れていたが、五竜山荘に着くころには雨に。
初日はカメラを出すことがほとんど無かった。


2日目、まずは五竜岳へ。
その道すがら、チングルマの実を見つけて撮影。


この日はずっと薄曇りで山々が写真的に絵にならないため
花々の撮影がほとんどだった。

↑タカネニガナ
高山帯の岩陰に群落せず静かに咲く。
一輪だけ花が残っていた。

昼前には稜線はガスの中。
ガスの中を歩くのも普段なかなか体験できないだけに
ワタシは大好き。


ガスが湧いてくると期待できる出会いがある。
どこからか聞こえてくる可愛い鳴き声。
氷河時代から生き残ってきた貴重な鳥・・・ライチョウ。


キレット小屋に宿泊。
小屋付近から撮影した「岩の殿堂」剱岳。


この夜は高山の稜線なのに部屋の中は蒸し暑く、周りの人の
イビキもうるさく・・・結局、眠れずじまい。


3日目、難関の八峰キレットを越えて、鹿島槍ガ岳へ。
そして、ピークで感慨に耽った後、稜線を下り布引岳へ。

稜線を下る途中でトウヤクリンドウを撮影。
根を薬用にすることから「トウヤク(投薬)」と
名付けられたらしい。


冷池山荘に宿泊。
二日分ぐっすり寝る。


4日目。
右手に剱岳を望む稜線を進んで行く。
今日で山を下りると思うと足が重い。

振り返ると双耳峰の鹿島槍ガ岳(2889m)の雄姿が!
どの方向から眺めても格好良い山だと思う。
ずっと眺めていたい気持ちになる。

(爺ガ岳付近より撮影)

コバイケソウが青空に映える。
右のピークは爺ガ岳。


種池山荘を過ぎて、登山道の分岐点へ出る。
右手には針ノ木岳への稜線。
しかし、ワタシは左の柏原新道を下りなければならない。
もう一度、剱岳を振り返る。
前年もそうだったが、なかなか下りる一歩が踏み出せない。
本当に泣きそうになる。
下りてしまえば、なんともないのだけど・・・

扇沢へ下山。
沢で裸足になり水に浸かる。
ヒッチハイクで登山口まで戻るつもりだったので、
Tシャツも脱ぎ、汗臭い身体を冷たい沢の水で拭いた。
けたたましいセミの鳴き声が今でも耳に残っている。



前年の白馬岳からの山行に比べれば、フィルムの消費も少なく、
これといった写真が撮れなかったけれども、楽しい旅でした。

下山しながらも、すでに次の山行について考えている自分がいます。
登るときには荷物の重さが嫌になり、「もう、絶対山なんか登る
ものか!」なんて思ってるんですけどね(笑)
このときは、小屋で寝れなかったり、食事の時間と撮影したい時間が
重なって思い通りにいかなかったりしたので、「次回からはテントと
食料持参で!」と心に決めた次第であります。
登るのがもっと苦痛になるのですが・・・(爆)


また、気が向いたときにでも写真の発表をしていきます。









プチ写真集~大山その3~

2007-09-27 04:44:17 | 山の写真集
山の写真集・大山シリーズ第3弾公開!!


まずは、今まで選択に漏れてきた2枚を。

大山・ユートピア避難小屋付近より烏ヶ山、蒜山方向を望む。


大山北壁、大屏風岩。



次に、ワタシのお気に入りのコースを紹介します。
通称「砂滑り」、上宝珠沢を下るコースです。

縦走路より墓場尾根を見下ろした写真。
この墓場尾根と呼ばれるもろい尾根が上宝珠沢の上部になります。
右上のピークは三鈷峰です。


「砂滑り」への降り口。
ロープが設置されていますが、ロープに頼って体重をかけると
危険です。
あくまで三点支持で。


一歩足を踏み出すと周りの砂礫が崩れていき、エスカレーターの
ようにスイスイとあっという間に下降することができるので気分爽快です。
ですが、このルートは墓場尾根から崩落した砂礫が断熱材の役割を果たし、
遅くまで下には雪が残ります。
そして、長雨や大雨で砂礫の下の残雪が解けると、大きな岩が現れて
ルートに段差ができていき、危険な状態になります。
実際に、かつて下降にかなり苦労したことがありました。

まるで生き物のように姿を変えるこのコースがワタシのお気に入り
なのです。





このルートを使う際には大山寺の派出所で状態を確かめてから
にする方が無難だと思います。

落石にも十分な注意が必要です。
春先には北壁から崩落した岩がものすごい勢いでブナの木に
ぶつかるド迫力のシーンが見れるほどです。


興味があれば、一度、チャレンジしてみてください。
山好きな人ならば、虜になっちゃいますよ!



プチ写真集~山シリーズより~

2007-09-21 08:24:54 | 山の写真集
久しぶりに山の写真を公開してみようかと・・・

どの山行の写真にしようかと迷ったのですが、
今まで公開してきた写真集シリーズで、選ばれなかったもの
もあり、ちょっと心残りなので・・・

そういう写真たちに日の目をみてもらおうと思います。


まずは、大山シリーズより。

大山東壁。
槍が峰のピークが格好いいでしょ。



大山弥山頂上小屋付近より日本海、中海、米子市を望む。
これは前回公開したものと同じ場所からですが、
少し切り取り方が違います。


ナナカマドの実。
6合目避難小屋付近で撮影。



そして、四国、西日本の最高峰、石鎚山天狗岳。
下山する間際になって霧が晴れてきました。



ここからは、北アルプス、白馬岳~五竜岳シリーズから。

白馬岳付近より白馬鑓が岳、杓子岳を望む。
これも前回、同じ場所からの写真を公開しています。
切り取り方が違うのと、山の色合いも違うように写りました。


清水岳(しょうずだけ)。


縦走路から。
今から進んでいく方向を写しています。
鹿島槍ガ岳が見えます。



五竜岳。
この山行での最後のピークです。
次の年の縦走のスタート地点でもあります。



←のカテゴリから、これまで公開してきた写真も見ることができます
ので、どうか見てやってくださいませ。
感想などいただけたら嬉しいです。


では。


明日は山陰です♪



プチ写真集~北アルプスその1 後編~

2007-07-07 07:03:35 | 山の写真集
前回(ふたつ前の記事)、白馬岳に登って、
2日目に従走開始したところまで文章にしてみましたが、
今回は、その続きを写真とともに綴ってみたいと思います。


2日目はガイドブックでは7時間50分のコース。
しかも、三脚にカメラ2台とレンズ数本など、ふつうの
登山者より明らかに重い荷物。

高山では昼過ぎるとガスが湧いてきて大気が不安定に
なってくる。
当たり前のように夕立ちがやって来て、カミナリが鳴る。
事故を起こさないためにも、早立ち早着きが原則だ。
時間を気にしながら、一歩一歩足にも気を配る。

途中で初日に登ってきた白馬大雪渓を見下ろすことができた。


天狗山荘をスルーしどんどん足を進めていく。
なかなかいいペース。

いきなり急な下り坂に出た。
通称「天狗の大下り」と呼ばれる、標高差300mの下り坂。
それだけ下れば、もちろん同じだけ登らなければならない。


一気に下った後、不帰キレットで一休み。
風の通り道で気持ちがいい。
ずっといると寒くなるくらい。
(キレットとは『窓』という意味でV字型に切れ込んだ場所)
その後、立ちはだかるのは「不帰ノ嶮」と呼ばれる悪場。
『不帰(かえらず)』というのが怖い響きを醸し出しているでしょ。


不帰ノ嶮Ⅱ峰を登る。


途中、幅1mでほどで左右がストンと切れ落ちてる場所
があって這って進んだ(距離は2mもなかったかな)。
この頃にはガスがかかってきて、下が見えなかったのが
怖さを和らげて逆によかったかもしれない。

この後はそれほど難関な場所もなく、濃いガスと小雨の中を
ひたすら歩いた。
ワタシ的にはガスに巻かれた状況、風景も好きなのだけど、
写真で表現しようと思うと非常に難しい。
足元以外何にもはっきり見えないのだから。

ガスで周りが暗くなり、不安が募ってきた頃、
やっと、小屋のソーラー発電機(?)の音が聞こえてきて
ホッとする。

夕方、小屋でご飯をおかわりして食べていると、
すばらしい夕焼けに。
唐松岳頂上山荘付近より剱岳を撮影。


この日の反省は、途中で非常食を食べてしまったこと。
非常食に手を出したということは計画が甘かったということ。
ただ、食べた瞬間にエネルギーが身体に回っていくように
元気になっていくのにはびっくりした。
精神的な効果なのだろうけど。


☆3日目☆

朝からガスで視界なし。
唐松岳から五竜岳までは距離も短く、悪場もない。
ガスが濃いので、ほとんどカメラを出すこともなく
ひたすら歩く。

夕方にガスが晴れ、五竜岳が顔を出したので、
五竜山荘よりカメラだけを持ってピストン。
鹿島槍ヶ岳へ続く尾根がガスの隙間に見える。
来年はこの続きを歩くことを心に決め、小屋へ戻った。
五竜岳の写真も撮ったのだが、CDに焼いてなかったので、
またの機会に公開します。

五竜山荘付近より遠見尾根を望む。


夜、信州大学のワンダーフォーゲル部の主将と話が弾む。
クラブで北アルプス完全縦走中らしかった。
お菓子をあれこれもらったのを覚えている。


☆4日目☆

遠見尾根を下って下界に戻る日。
分岐まで来て、後ろ髪を引かれて、いつまでも
剱岳を眺めていた。
ずっと山の上にいたいと心から思った。
意を決して下りるときは振り返らずに一目散に歩いた。
ところどころにある雪渓が名残惜しい。
そのうち、残雪も姿を消し、ミンミンゼミの鳴き声が・・・
観光客が先ほどまで自分がいた稜線の方向を眺めてる。
ちらと目をやると稜線はガスで隠れていた。
でかいザックを背負った自分が場違いな感じがして
走り込むようにゴンドラに飛び乗った。

町まで下りると、気分が落ち着き、
残りの旅を楽しむ余裕が出てきた。
ザックを背負って電車に乗るのも迷惑をかけるし、
タクシーに乗るとお金が掛かるのと、この旅の
締めくくりとしてはなんだか味気ない感じがしたので、
ヒッチハイクすることに。

長野名物(?)『おやき』を買いに連れてってもらったり、
下界でのヒトとの付き合いも楽しめて、なんとか社会復帰できました。


次の年、2000年には、下りてきた遠見尾根を登り、
鹿島槍ヶ岳へと縦走しましたので、また、写真を公開していきます。


お楽しみに♪

プチ写真集~北アルプスその1 前編~

2007-07-03 04:49:31 | 山の写真集
1999年、お盆休みを利用し、北アルプス縦走に初めて挑戦しました。
今回は、その山行で撮った写真を文とともに公開します。

ルート:猿倉~白馬大雪渓~白馬岳(泊)~白馬三山~
    不帰ノ嶮~唐沢岳(泊)~五竜岳(泊)~遠見尾根

ふつう、このルートは2泊3日ですが、私はゆっくり写真を
撮ったり、良い景色の場所ではのんびり眺めてたいので3泊と
余裕を持ったプランにしました。


☆1日目☆

前日の夜に駐車場に着いて車中泊。
朝、目覚めて外を見ると、北アルプスの岩壁が朝日を浴びて
赤く染まっている。
いわゆる「モルゲンロート」というやつだ!

逸る気持ちを抑えて登山靴の紐を締める。
気持ちもグッと引き締まる。
この瞬間がなんとも言えず好き。

白くて太い帯が遥か上の稜線に向かって伸びている。
日本三大雪渓のひとつ、白馬大雪渓が目の前に現れたのだ。
アイゼンを装着し、深呼吸をひとつ。
そして、一歩一歩進み始める。
ザクッ、ザクッ。
アイゼンの爪が雪に刺さる音が気分を高揚させる。
風が吹き抜けると、冷蔵庫を開けた瞬間のように
ヒヤッとして心地よい。
そして、真っ青な空・・・

実は、大雪渓を登るときの写真はない。
ところどころに存在するクレバスやシュルント
(雪渓の上に開いた溝、穴のこと)や落石なんかを
フィルムに収めていたのだが、ちょっとしたミスで
すべてパーになってしまった(涙)
今でも悔やまれる痛恨のミス。

ここから、写真とともに。

白馬岳は高山植物が豊富なことでも有名。
写真は大雪渓の上にある小雪渓で。




午後3時頃、白馬山荘着。
その頃にはガスがかかり、白馬岳山頂にも立ったが
360度何にも見えず。

真夏にかかわらず、夜は寒い。
昼にTシャツだったのが、夜はフリースを着込み、
小屋にはガスストーブが。
なんか変な感じ。


☆2日目☆

暗いうちに起き出し、外で空を眺める。
星が見えすぎて、かえって星座が見つけにくい。
天の川を英語で「MILKY WAY(ミルキーウェイ)」というが、
うまく名づけたものだと思う。

ヘッドライトを点けて稜線へ。
三脚にカメラをセットし、寒さに震えながら御来光を待つ。
東の空が明るくなるにつれて、カメラマンたちが集まってくる。
みんな同じように三脚の前でポケットに手を突っ込み、
同じ方向を見つめてる。
ワタシの苦手なシチュエーション。

もしかして・・・みんなより先にシャッターを切る。
すると・・・
ワタシの一番のお気に入りの写真が撮れましたv(^^)v



そして、もう一枚。
右上をよーく見ると、南アルプスの向こうに富士山が!
眼下に白馬村の灯かりも。



モルゲンロートに輝く後立山連峰の山々。
杓子岳、白馬鑓ヶ岳、五竜岳、少しだけ鹿島槍ヶ岳。
(白馬岳山頂付近より撮影)


この後、朝ごはんを食べてから、いざ、縦走開始!

初日の大雪渓は人が多く、特にツアー登山者が多くて、
人の声が絶えず耳に入ってくる状態だったのだが、
従走路に足を踏み出すと人もまばらになり、
自分の足音が大きく感じられる。
一歩一歩、大地を歩いてる実感。
風の音と時々聞こえる鳥の声。
目の前に誰の姿もない。
後ろを振り向いても誰の姿もない。
眼下には雲海が広がってる。
白い残雪を抱いた山が連なっていて(まさに「山脈」)
頭上には蒼い空がどこまでも広がっている。
この先はすべて自分の判断に委ねられる。
ワーッ!と叫びたくなるような開放感とともに、
ピリッと引き締まるような緊張感も。
五感が研ぎ澄まされていき、危険を察知するための
アンテナがスーッと伸びていく感じ。
ふだん、どれだけ平和ボケしてるか、周りの判断に委ねて
生きてるのか痛感する。
人間にも野生動物並みの察知能力が備わってるはずなのに、
ほとんど使われることもなく眠ってしまってるのだろう。




後半へ続く。