ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

『死の陰の谷を行くときも』

2015-08-14 06:18:57 | 日記
敬愛するK先生が亡くなられました。
八十八歳でした。

天職ともいえる教職を全うされた方です。
信仰の大先輩でもあり、いつも、優しいことばをかけていただきました。
平均寿命からいえば、決して早過ぎたとは言えませんが、「お別れ」への想いは、
年齢にかかわらず淋しく、悲しいものです。

教会での礼拝中、お祈りの後に一同が、『アーメン』と唱和いたします。
K先生は、数年前から耳が遠くなられ、一人だけ、お祈りの途中で『アーメン』と
唱えてしまうことが度々ありました。

そうした折、私は、
〈あぁ、これが本当の神さまとの唱和だな〉
と、一人納得したものでした。
会衆全員が、整然と「アーメン」と唱えることは、
讃美歌を美しいハーモニーで歌い上げることに似ています。

でも、讃美歌は、老若男女 それぞれの声で少々音程が外れようとも、
「讃美」であることが、真のハーモニーだと私は思っています。
K先生の、ひとり途中での「アーメン」は、
神さまと、先生の、「讃美」という真のハーモニーだったのではないでしょうか。

K先生は、奥様と4人の子どもさんや、お孫さんたちを、
「神さまからの“賜もの”です」
と、おっしゃっていました。

入院なされていた病院の同室の患者さん達にも、
「ありがとう」
と言って、お別れしたそうです。

K先生は
《死の陰の谷を行くときも わたしは災いを恐れない》(旧約聖書 詩編23編4節)
の み言葉と共に生き、主のもとに帰られました。

K先生の、お好きだった讃美歌『花彩る春を』が、会場を充たし。
耳を澄ましますと、K先生の、音程の少しずれた声も聞こえてきたような。

主の家に帰られた先生に、
安らかにと、合掌いたします。

  『花彩る春を』
                       讃美歌21・385番
  1 花彩る春を この友は生きた、
    いのち満たす愛を 歌いつつ。
    悩みつまずくとき、この友の歌が
    私をつれもどす 主の道へ。

  2 緑もえる夏を この友は生きた、
    いのち活かす道を 求めつつ。
    悩みつまずくとき、この友のすがた
    私をふりかえる 主の道で。

  3 色づきゆく秋を この友は生きた、
    いのち 他人のために 燃やしつつ。
    悩みつまずくとき、この友は示す
    歩みつづけてきた 主の道を。

  4 雪かがやく冬を この友は生きた、
    いのちあたためつつ やすらかに。
    この日、目を閉じれば 思いうかぶのは
    この友を包んだ 主の光。
                                    〈ゴマメのばーば〉
コメント (1)
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