一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

朝のホーム

2006-12-20 | よしなしごと
最近よく見られる光景です。



引っ張り出そうとしているのでなく、ドアを押さえている間に乗客を押し込もうとしています。


毎朝、急行にむりやり乗り込もうとしている人がいて、結局急行自体が遅れるという現象が起きています。

でも、本人にしてみれば無理やりでも乗り込んだほうが、後の電車に乗るよりは早く着くから合理的な行動ではあるんですよね・・・


私はここのところ忘年会が重なり、呑みすぎ(そんなに飲まなけりゃいいんですが・・・)と寝不足(わざわざつまらんエントリを更新しなけりゃいいんですが・・・)なので、混んでいる急行は必ず乗り過ごして空いている各駅停車に乗っています。


「各駅停車のご乗車にご協力いただきありがとうございます」という駅のアナウンスに「いえいえ、とんでもございません」と心でつぶやく今日この頃です。
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こんなことを言っているようでは・・・

2006-12-20 | 余計なひとこと

教員人事権移譲に懸念表明 全国31府県の教育長
(2006年12月18日(月)20:19 共同通信)

都道府県が持つ公立小中学校教職員の人事権を市区町村に移譲すべきだとした昨年の中教審答申に対し、全国31府県の教育長が18日、「人材の偏在化を招く」などと懸念する声明を伊吹文明文部科学相と政府の教育再生会議の野依良治座長に提出した。教育長の連名による声明は異例。

声明は、人事権を移譲した場合の問題点として(1)優れた教職員が財政力のある自治体に偏りバランスのとれた採用ができなくなる(2)人事の停滞が進み市区町村間に教育水準の格差をもたらす-などと指摘。「現行制度を生かし都道府県と市区町村が工夫改善すべきだ」と現行制度の維持を求めている。

文科省内で記者会見した小関洋治和歌山県教育長は「(人事権を移譲すれば)大都市による人材の囲い込みが起き、教育現場に混乱が生じる。地方の実態をよく見てほしい」と話した。

朝のニュースを見て、がっかりしました。

自分の権限を守りたいという本能は誰にでもあると思うので、それ自身は今さら非難しても仕方ありませんが、反対する大義名分があまりに情けない。

上の教育長の発想は、豊かな都市部の市などには進学校ができ、町村レベルの教育が荒廃する、というところにあると思います。
でもこれは公共工事の予算配分などと同じ論理です。

「公共工事の均霑」という主張の背景には、少なくとも国内での最低限のインフラ整備はどの自治体にもなされるべきだという考えがあるとは思いますが、それを敷衍するなら、必要なのはどの自治体でも最低限の教職員のレベルを確保することであって、優秀な教員を均等に配置することではないはずです。

「普通の教員」だけでは最低限の教育を与えることができないのであれば、教員資格のレベルを見直して基準に満たない教員は職務を停止するとともに、国全体で教職員の給与や福利厚生(休日や労働時間などの)水準を上げて職業として魅力的にすることが先決のはずです。

それが先決問題だ、というのならまだわかります。


都道府県の教育長が人事異動の裁量権を持ちそれに従わなければならない(確か教員は都道府県単位の採用なので)という現在の仕組みであれば、優秀な教員ほど私立学校や予備校に流れていってしまうだけではないでしょうか。
「職業選択の自由」を教えるべき教員の自由を教育長が当然に制約できると思うところがおかしい。


ところでそもそも「優秀な教員」というのはなんでしょうか。
以前何かの記事で、学習塾の営業に一番大事なのは優秀な生徒を集めることで、そうすれば授業は普通でも自ずから合格実績があがり、自然に優秀な生徒が集まるようになるという話がありました。

進学校なども同様で、教師が優秀だから進学実績があがるのか、厳しい入学試験をクリアした優秀な生徒が多いから実績が上がるのか、といえば、後者のほうが要因としては大きいのではないでしょうか。


また、受験指導とは関係ない局面での優秀な教師、たとえば授業についていけない生徒をフォローするのが上手だったり、生活指導に熱心だったり、受験テクニック以外の学問の楽しさを伝えるのが得意だったりする教師は、それぞれ生徒との相性によって適性が生かされるわけで、一箇所に集めたからといって相乗効果を発揮するとは思えませんし、各学校に一人ずつ配置したからといってうまくいくわけではないと思います。

そういう個性ある優秀な教師は、個々の教師にとって魅力ある環境(校長や教員間の関係、生徒の人数、父母や地域の尊敬etc)があれば、市町村レベルの誘導策だろうと県の教育長の指示だろうと喜んで働いて成果をあげるでしょうし、逆であれば全然ダメな結果になるのではないかと思います。

問題の中教審の答申自体は読んでいないのですが、現在の「教育長が優秀な教員を適正に配置できるはず」という一極集中型の人事考課・人事異動システム自体がうまくいっていないからこその改正案だと思います。
それに対する反論としては、現状への反省や自らの今後の取り組みについてのアピールもなく、説得力がなさすぎると思います。

コメント (4)
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