一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

日本企業のあれこれ (上海旅行記 その5)

2005-12-17 | うろうろ歩き

「上海旅行記 その4(完)」と書いたものの、あ、こんな話もあったとか、今回の旅行で聞いた訳ではないけど中国がらみなのでこれも載せようか、という話がけっこう残っているので、もうしばらく続けます。
(画像は豫園の近くの小籠包の有名店での早業です。手の動きに注目!)

今回は日本企業の話三題

(その1)
北京オリンピック・上海万博をにらみ、外国人観光客対応のためにすべてのタクシーにカーナビをつけることを計画中。
そうすれば乗客が中国語をわからなくても、目的地(ホテルや観光地)を入力するだけで通じることになる、というわけ。
これを納入するのが日本の某電機メーカー。
ということは、地図の電子化にはかなり前から取り組んでいたことになる。
中国政府がよく認めたな、ということと、受注にこぎつけた営業力に感心。
でも、軍事施設や政府関係施設はブランクなんだろうな(日本のカーナビでもの米軍基地はそうです)


(その2)
北京の故宮博物館のデジタル・アーカイブ化を日本の某印刷会社が請け負っている。
ただし、費用は無償。会社も費用度外視で取り組んでいるらしい。
二次利用権のところで何かアドバンテージがもらえるのだろうか。
故宮の中に泊り込んでいる担当者もいるとか。好きな人にはたまらないんだろうな・・・
費用度外視ついでに、その会社のチームは故宮とホテルの往復しかしないので日本の物価感覚を持ち込んでしまったため、北京のレストランの価格を上げてしまったとか。


(その3)
これはちょっと気の毒な話です。
某日本企業が、地元貢献ということで、地方に学校を寄付した。
竣工式に来賓で呼ばれたその会社の幹部は、中国流の乾杯攻めにあった。
乾杯するのは白酒といって(このblogには再三登場しますが)コーリャンを原料にしたアルコール度数50度前後の酒。これを、ショットグラスで一気に飲まされる。
ところがそこで出された白酒は粗悪品で、日本企業の幹部は意識を失い倒れてしまい、亡くなってしまった。
事が大ごとになってしまうと、中国の官僚主義の嫌な面が俄然表に出てきてしまう。
病院に連れて行く前に免責の一筆にサインしろ、とか、遺体を引き渡す前に前に火葬するかしないか(検死解剖をいやがったらしい)とかいうことがあったらしいです。

個人の教訓としては風習や文化風土が違う、ということを常に頭に入れておかないと思わぬ落とし穴が待っている、ということですが、この事件に対する会社の対応はどうだったんでしょうか。
責任を追及した場合にも、当事者の村から賠償金として取れる金額はたかが知れているでしょうし、問題を大きくした場合は下手をすると酒席の責任者が死刑、なんてことにもなりかねません。(そもそも人の命や人権の価値が低い、というところに問題があるのでしすが。)

いずれにしろ、やりきれない話ではあります。

コメント
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