チラシの裏

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うみねこEP2 その1

2009年07月15日 00時18分45秒 | ゲーム:アニメ:07th Expansion関連
お待たせしました。

うみねこ原作をEP4までクリアした俺が、2週目をプレイしつつ突っ込みを入れていくコーナーの

EP2です。(ついでにEP1の記事を少し修正しました。)

EP2は難度最凶のシナリオです。戦人もプレイヤーも屈服間違いなしです^^;

1週目は俺も屈服しましたが、今回はちゃんと考察しながらプレイしようと思います。


現在、興味深い考察がひとつあります。

紗音・嘉音、同一人物説。

戦人の前では2人同時に現れない、嘉音の死体だけ見付からない、

といった点から推理された説だそうです。

真偽は別として、嘉音という存在が謎を解くカギになることは間違いないでしょう。

紗音・嘉音の出番が多いEP2では、特に注目してみることにします。


うおおおおおおお来いよォオオオォ!!

いっしょに考察したいヤツから前へ出ろよォオオオオ、

うをおおおおおおおおおおオオオォオオオォオッ!!!


見出し
原文引用
状況解説
考察、感想


1、沖縄旅行デート
譲治「今日ここに僕らがあることは必然の結果であって、魔法や奇跡なんかじゃないのさ。」
紗音「・・・うぅん。奇跡はあったんです、譲治さま。」

紗音は、この幸福な時間は魔女との契約によって得られた奇跡だと思っている。

このシーンが全て幻想だという考察もあるようだが、俺は真実だと信じている。
 

2、鳥居と鎮守の祠がある小島
紗音がモーターボートで岩礁ほどの小島に乗り入れた。

EP1スタート時点ですでに鳥居と祠が消えていたので、過去の話だと分かる。

鏡を割り、ベアトリーチェの名を叫び、OPムービーに移行する。

落雷で岩礁ごと祠が破壊されたらしいがそれは描写されていない。


3、絵羽の一家が、本家に事業用の借金を申し込むために訪れる
譲治「お祖父さまがやっと降りてきたよ。後は大人たちの話になるからって追い出されてね。」

金蔵がまだ生きている?

過去の話なので、幻想ではなく実際に生きていると思われる。

絵羽「使用人風情のあなたにぴったりの相手が、きっと見付かるわよぅ。
 ・・・義務教育に行かせてもらった恩も忘れて。身の程を知りなさい。」


絵羽は紗音を見下しているので、邪魔に思っても殺害するほどには思わないはず。

対して紗音はどうだろうか。

絵羽に殺意を持つこともあり得るだろうか。


4、夏妃に叱られた後、嘉音が現れる
嘉音はいつの間にかそこにいた。
・・・もともと猫のように足音を立てず、気配をさせない彼だ。
いつからいたとしても、彼女には気付けなかっただろう・・・。
嘉音の表情に浮かぶのは、憎悪。
紗音が浮かべ方を知らないその表情を、きっと紗音に代わって浮かべている・・・。


嘉音を幻想だと仮定すると、紗音の精神面の陰を擬人化したものだろうか。


5、肖像画前 紗音とベアトの会話
・・・なるほど。家具に心を与えたか。あれも時には愉快なことをする・・・。
くっくっくっく・・・!

紗音の心が聴いたベアトリーチェの声。

「あれ」とは金蔵のことか。

金蔵は家具の生みの親と考えられる。

そこには、・・・”い”た。幻覚などではなく、現実として。
それが白昼の幻でないことを、落雷のコントラストがはっきりと示した。

愛を知り、苦しむからこそ人であると語るベアト。

メタ世界を除けば、ベアトが現れるのはこれが初。

と言っても、これらが全て真実の世界なのか、誰かの回想シーンなのか妄想なのか、

いくらでも考えられてしまう。

「幻想ならなんでもあり」で片付けてしまうのは簡単だが、ネガティブな考察は屈服と同義。

足りない脳みそでも頑張って戦おうじゃないか。

このベアトは何者かを魔女と認めてしまっている紗音から見た幻想?

その場合の何者かとは誰を指すか。

人物でない可能性も高い。

幻想上では擬人化もあり得る。

その場合は紗音自身が作り上げた幻想なのか、第三者が紗音に見せている幻想なのか。

ベアト「そなたを想い人と添い遂げさせてやっても良いと言っている。
 ・・・本来ならば、それに見合うだけの対価を要求するところだが。」
魔女ベアトリーチェが、自分の心の隙間をついて、私を虜にしようとしているに違いないのだ・・・。
ベアト「この島のすぐ近くの海に、岩が覗き、
 そこに小さな鳥居と祠が設けてあるのを知っているか・・・?」
ベアト「魔に通じぬ者に一から説明はせぬ。早い話だがな、・・・アレには参っておるのだ。
 ・・・実はな、あの祠の中に、ある鏡が納められている。割って欲しいというのだ。」

ベアトは、願いを叶えてやるから頼みを聞いてくれと言っている。
鏡があると本来の魔力を発揮できないと。


魔法や魔力など存在するはずがない。

ゆえに魔封じの鏡も存在しないと仮定すると、鎮守の祠と鏡の役割はなにか。

それを破壊すると得をするのは誰か。

破壊されたことがなんらかのスイッチになっているのか。

さっぱり分からないが、ここはかなり重要な点と見ていいだろう。

ベアト「ベアトリーチェの名にかけて言う。
 割れぬ今日までと同じ日々が明日も明後日も続こうぞ。それは永久に永遠に。」
ベアト「割らねば、今日までの明日が永遠に続く。そなたの願いは、永遠に叶うことはない。」


他のEPは分からないが、EP1、2は鏡を割った後の世界が描かれていると思われる。

どちらも結末は生存者なしのバッドエンドだ。

実際は誰かにとって幸せだったとしても、他の誰かが幸せとは限らないので、

バッドエンドと呼ばせてもらう。

ここでチェス盤をひっくり返す。

鏡を割らない世界があったとしたらどんな結末になるか。

紗音と譲治は結ばれない運命らしい。

上記の、絵羽が仲を認めないフラグがあるからか。

今日までと同じ平和な日々が続くらしい。

誰も死なないということか。

つまり、絵羽も死なないので、紗音と譲治の仲が認められることはないということ。

紗音にとってはバッドエンドのひとつと言えるかもしれないが、

それを回避するためとはいえ、魔女の言葉に耳を貸してもいいのだろうか。

「ひぐらし」に倣えば、どうすれば解決できるか思い付く。

紗音は、運命を破る努力をするという隠された選択肢を選べば良かった。

紗音が幸せになれて誰も死なないグッドエンドが簡単に出来上がってしまった。

鏡を割るのはバッドエンドルートへ移行フラグのひとつと言えるだろう。

実際はフラグがひとつかどうかは分からないが。

話をチェス盤思考に戻すが、紗音が譲治と結ばれる道に障害となるのは絵羽。

絵羽がいなければ譲治と結ばれる。

紗音が絵羽に対して殺意を抱いても不思議ではないという結論。

ベアトに敵意を向けた嘉音が現れる。
紗音と嘉音の左手の自由が効かなくなり、金色の蝶が左手に飛び込んでくる。
火傷に似た痛みを感じた後、左手の自由を取り戻す。
手の平には蝶の形をした火傷の痣が出来ていた。


なにを幻想で表現している描写なのか分からないから困る。

こういう屈服せざるをえない幻想描写が昔のうみねこなんだよな。


6、朱志香の部屋 朱志香と紗音の会話
朱志香が本音を打ち明けられるのは、両親ではなく紗音だけということが分かる会話。

沖縄旅行後の話なので、時系列は 3→4→5→2→1→6 という順番になると思われるが

明確に描写されていないので確定ではない。


薔薇庭園 再びベアトが現れる
あれ以来、紗音の前には何度か現れて、親交を深めていった。
過去にベアトは紗音に金色の蝶の形をしたブローチを譲った。


ブローチの正体は?

さりげなく書かれているが、説明が簡素すぎて把握しづらい。

恋の成就のお守りだとか。

ベアトが薔薇のアーチに座っても薔薇は崩れない。
ベアトはチョココーティングのちんすこうを食べられる。紅茶も飲める。


後で、ティーカップなどが消える描写があるので、幻想ならなんでもありかもしれない。

紗音と嘉音はベアトを知覚できる。
魔法の才能がない者は知覚できない。蔵臼夫婦は才能ゼロ。
夏妃の頭を煙管でぽこぽこと叩いた。


・・・夏妃の頭痛の正体って・・・。

これだと羽入と同じオチになってしまうのであり得ないと信じたい・・・。

金蔵も魔法の才能がない。
しかし研究と努力によってベアトリーチェの召喚に成功。
莫大な財産を得た金蔵が最後に求めたものは「愛」。
鎮守の祠の鏡はベアトリーチェを封印するものではない。
隠れていた嘉音が現れてベアトは退散。

紗音「海。・・・嘉音くんは、海が何色に見える?」
嘉音「・・・ぱっとしない、ねずみ色だよ。それが何?」
紗音「私には、真っ青に見える。」
嘉音「・・・そういう意味?緑色の信号を青って言うようなものでしょ。」
紗音「違うの。・・・海は真っ青。私にはわかって、嘉音くんにはわからないなら。
 ・・・これがつまり、そういうことなの・・・。」


愛がなければ、視えない。

家具の定義が語られる。

家具のようにあれという使用人の心得だと解釈するのが妥当だが

嘉音の言う家具の定義がその解釈と噛み合わないように感じる。

まるで本当に人間ではないかのよう。

ベアトは、愛を知れば人間になれると言っているが。


文化祭
文化祭に嘉音が来ている。
嘉音は学校の人間と会話をしている。


嘉音という人物が確かに存在することが分かる。

しかし、服装からして誰かの変装という可能性もある。

紗音=嘉音説をまだ完全に否定できない。

朱志香は嘉音を人間だと言う。
嘉音は自分は人間ではないと言う。


嘉音の心理描写からは、家具でなければならない運命と

人間になりたいという願望がせめぎ合って心が揺れ動いている様が読み取れる。

この描写を幻想で片付ければ紗音=嘉音説と矛盾しないが、少し苦しいか。

朱志香が去りベアトが現れる。
紗音から預かったベアトリーチェのブローチを踏み付けて壊す嘉音。

するとそれはさらりと水に溶けるように消え去り、黄金に輝く蝶たちに変わって
嘉音の足の裏からひらひらと舞い散っていった・・・。


幻想。

ベアトも嘉音もブローチも幻想に違いない。

ブローチは、愛を認めて人間らしさを得ようとする志を具現化したもの?

紗音=嘉音説で推理すると、

嘉音=紗音の心の陰。家具として愛を認められない運命と仮定。

ブローチ=愛を認める志と仮定。

紗音がブローチを嘉音に渡す=家具としての運命を打破したい。

嘉音がブローチを壊す=家具としての運命に抗えないという諦め。

メタ視点から見て、結果的に紗音は死ぬが、愛を得られているように見えるので

この推理は矛盾しているな。

そもそも嘉音が紗音の心の陰という仮定自体に無理があるか。

嘉音に聴こえたベアトの独り言。
・・・あぁ、愉快愉快。なぜに久しぶりの人の世はこうも愉快なのか!
恋に狂え。黄金に狂え。そのどちらにも狂わぬ者など人間にあらず!
なるほど、ゆえに家具とは言い得たり、くっくっくっく!


恋も黄金も興味がない嘉音と源次のことか。

家具とは人間に奉仕されるために生み出される。
そして妾は退屈なる千年の慰み者に人間を虐げる。
その妾が家具を支配できぬとは、・・・何とも愉快な三竦み!


人間→家具→魔女→人間 という相性が三竦みを形成しているのか。

金蔵め、実に面白いことをしてくれる!
家具め、妾を討てるか試みてみるがいい・・・!


家具を作ったのは金蔵で、唯一の魔女への攻撃手段ということか。

今宵、蒔きたる恋のタネは2つ。
・・・すでに蒔きたるタネと含めてこれで3つ!


紗音、嘉音、朱志香で3つか。

自室で泣き崩れる朱志香を外から見守る熊沢。
熊沢「私は事情を知りつつも、どうしようもないのでございます。
 ・・・全ては若すぎた二人と近すぎた距離、そして生まれた家柄が遠すぎたゆえの悲劇。」


熊沢は嘉音の出身を知っているのか。

ミスリードっぽい印象を受けるが。




今回の考察はここまでです。

長文すぎてげんなりですが、まだ3分の1も終わっていない予感。

次回は1986年10月4日の世界がスタートです。