熨斗(のし)

のし(熨斗)について、趣味について、色々なことを綴っていきます

再び「にゅう」

2010-10-17 19:23:04 | 

先週、八ケ岳の硫黄岳に行った話を、実家の父にすると、
「八ケ岳っちゅう山は3時間も歩けば頂上に着くのか?」
「頂上まで行けば富士山も見えるのか?」
と、妙に細かく聞いて来るので、
「登りたいの?」と聞くと、「登ってみてもいいがなぁ」
との返事。
まじ???
父は登山経験はないけれど、しかし山育ちなので山歩きには慣れている。

先日、ブログに載せた、このじいちゃん、今年85歳。
胃癌や、メイジュ症候群という厄介な病気を超えての85歳。

もうすぐ冬が来る八ケ岳、来年と言っていると、もう1年年を取るし・・・、
いいや、今週末連れて行こう・・と決めて、今日、
夏に登った麦草峠から入り、2時間弱で行ける「にゅう」なら行けるかも、
と思って行って来ました。

駐車場からすぐ白駒池は、先週が紅葉の最盛期だったらしく、
今週はもうほとんど散り落ちていました。が、水面に映った木々が綺麗でした。

 

こんな優しい黄色の葉っぱ、はらはらと落ちる所でした。


この、「にゅう」は
  

「乳」「にゅう」「にう」と3種類の書き方で標記されているけれど、何故に「にゅう」?気になるなぁ。

父は、登山歴はないので、登山靴はなく、八ケ岳は苔むした原生林が多いので、
木の根の上などは、つるつると滑って、運動靴などはむしろ危ない。

そこで、履いて行ったのが地下足袋。


「その登山靴は石の上でも滑らんのか?」
「地下足袋は底が生ゴムだで滑らんぞ」って
勧めてもらっても・・・・
私は地下足袋履いて山には行けないです。

 

大きな石の多い山なので、木が根を張れず浮きあがって、
しかもそこから、何とか土に辿りつこうと、長く根が絡まり合いながら
伸びている。
よく、生きるのを諦めないものだなぁと感心する。

コメツガやトウヒなどの林の中を歩く事、約2時間


雲の中、うっすらとだけど、富士山が大きく見えた。
父を連れてきた甲斐があって良かった。

そして、夏登った天狗岳、その向こうに、先週登った硫黄岳。


にゅうの山頂は、大きな石を積み上げてあるような絶壁で
 

父はぎりぎりまで身を乗り出して下を見下ろすので、
見ている私ははらはらの連続。「それ以上乗り出さないで下さい・・・」

見下ろしている下はこんな感じです。


一旦白駒池まで戻り、まだ、父の体力がありそうなので、
高見石小屋まで又歩き、
その辺りは、遊歩道になっているので、大勢の人に会いながら
「こんにちはー」と挨拶を交わします。

小学生が歩いていると、父は
「小さいのに偉いねぇ」と声を掛けているけれど、
いやいや、85歳のが偉いでしょうと、私は思う。


高見石小屋は大勢の人で賑わっていました。
この小屋の裏に、高見石展望台があり


こんな岩を登って行きます。
ここでも活躍したのが



地下足袋。
手も付かずに、ホイホイ登るのでみんなびっくり。
じいちゃん、おいくつ?と聞かれ、
「85だ」と言うと、「俺たちはまだまだ鼻たれ小僧だなぁ」・・て話している声が。
「じいちゃんは長い事山をやっとるの?」と聞かれているのが、
耳が遠くて聞こえないらしいので、私が
「いいえ、一度も・・」と言うと、「若いうちに鍛えてあるんだなぁ」と・・。

登山は、山ファッションとジム通いじゃあないな。
と、つくづく感じさせられる。

この日、久しぶりに一人で留守番させられた母に寂しくないようにもんたを預けて行ったら、
もんたが寒いからと帽子を作っていてくれました。



途中、こんな綺麗な実が付いた木がありましたよ。