熨斗(のし)

のし(熨斗)について、趣味について、色々なことを綴っていきます

烏帽子岳(南アルプス)

2019-09-29 08:45:26 | 

 毎年9月最後の週末に紅葉と富士山を愉しむために登る南アルプスの烏帽子岳。

今年も日帰りで登ってみた。

大鹿村の鳥倉林道駐車場から登山口まで約40分歩いて登山口へ。

塩見岳の登山口でもあるこの鳥倉林道駐車場は、最近とても混雑していて、駐車場に収まりきらず、

路肩に縦列駐車するしかないのだが、駐車場争奪はどこもなかなか大変な作業だ。

しかしありがたい事に、この日は天気予報が悪かったせいか、難なく駐車場に停めれた。

上り始めてすぐ、いつもの風景と違う事に気づく。

例年の9月月末にはこの辺りは黄色く色づいて来ているのに・・・

今年は紅葉が遅い。

おそらく10日ほど遅い気がする。

三伏小屋も今週末で小屋仕舞い、でも、今年はまだ暖かい。

小屋の前の庭の高山植物もまだ緑色。

 

天気予報は曇りの予報であまり天気はいいとは言えなかったけれど、何とか午前中は持つかと思い、

三伏峠から塩見岳を見ながら烏帽子岳、小河内岳の方へ向かう。

 

しばらくして振り向くと三伏小屋の向こうに中央アルプスが見え、まあまあの展望だけれど、

毎年、赤や黄色に彩られているこの風景も紅葉が始まったばかりで、これが地球温暖化の影響?と思わざるを得ない。

 

 

愉しみだったのは烏帽子岳山腹から眺めるこの富士山。

今年も見れて良かった。

山頂からは塩見岳から仙丈岳、甲斐駒など南アルプス北部の山脈へと連なり、

 

烏帽子岳から延びる稜線は小河内岳から南アルプス南部の山脈が連なっている。

それにしても、毎年紅葉の一番いい時期なのに、今年はまだこんな感じです。

山頂からの富士山も圧巻。

登頂して僅か10分で荒川岳方面から雲行きが怪しくなり、あっという間に辺りは真っ白になる。

小河内岳の小河内小屋・・・来年は行きたいな。

山の天気は急激に変わり、人の考えの及ばない事がしばしば起こる。

今年もこの稜線で何名かの遭難があり、3人まだ発見されていないという。

人に迷惑をかけない登山をしないといけないと思う。

 

 

 

 

 

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針の木岳(2821m)・蓮華岳(2799m)-2

2019-09-23 11:05:34 | 

 次の日、空を見ると一面に雲。

僅かに見えた遠くの稜線もすぐに雲の中に隠れ、小雨が降り出した。

 

雨具を着て不安を抱えて針ノ木岳山頂に向けて出発。

次第に明るくなり、雨も止んで、

 

昨日登った蓮華岳からの日の出を拝むことができた。

霧が晴れると、

針ノ木岳から続くスバリ岳、赤沢岳、鳴沢岳などが霧の中から姿を現し、

 

山頂に着く頃には、遠く槍ヶ岳も雲海から顔を出していた。

360度の展望の針ノ木岳から見る山々は絶景で、

南の方向には昨年登った七倉岳と高瀬ダム、船窪岳、南沢岳から烏帽子岳、

槍、穂高連峰の山頂が雲海から顔を出しているのを見ることができたし、

 

昨年泊まった船窪小屋も肉眼で見え・・・満足。

正面に薬師岳、立山連峰、剣岳を望む西側の眼下には、

有名な黒部湖

近くのスバリ岳越しに、数年前登った五竜岳、唐松岳、鹿島槍など、

日本の屋根を形作る山々の全てを見ることができて下山することができた事は、

何てラッキーな日だったのだろう。

 

 

ぐるっと360度、何度も何度も見回して、最後に前日登った蓮華岳にも別れを告げて下山する。

毎年、年と共に登山はきつくなるけれど、この景色や空気や自然の厳しさや優しさや、

そんな非日常が味われるよう、もう数年頑張りたいなと思うこの頃。

 

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蓮華岳(2799m)・針の木岳(2821m)-1

2019-09-22 21:21:56 | 

昨年の秋、七倉岳に登り、その時に七倉岳から尾根伝いに繋がっている蓮華岳と針ノ木岳を仰ぎ見て、

来年はここに行きたいね、と、友人と話した。

きっかけはその一言で、今回蓮華岳、針ノ木岳に登る事になった。

大町市街から眺める蓮華岳はどっしりとして風格がある。

昭和30年代末に黒部ダムに繋がる大町ルートができてから、登山口のある扇沢まで手軽に入れるようになったので、

三連休の中日、扇沢の駐車場は登山者と黒部ダム見学の観光客でいっぱいだった。

後で分かった事だが、この山は水には困らない。

あちこちに大小の滝や、沢や、湧水で岩肌が濡れている。

  

北アルプスの天然の湧水は疲れた体に浸み込むようだ。

大沢小屋までは約1時間半。

小屋はもう小屋じまいだったが、小屋に着くとほっと一息、一回目の休憩を取った。

ここからしばらく行くと、日本の三大雪渓(白馬、剣岳と並ぶ)の一つ、針ノ木大雪渓が現れるはずだが、

このシーズンは雪が少なく雪渓も少しは残っていたが危険で歩けないので、回り道を行くが・・・

岩場、鎖場の連続で危険個所も多い。

 

扇沢から約5時間半、最後にジグザグの急斜面を上り詰めるとようやく針ノ木峠に到着。

そこには今まで歩いて来た厳しい登山道の疲れを忘れさせてくれるような、立派な針ノ木小屋が立っていた。

 

一日目は蓮華岳へ.

蓮華岳には小屋から東の方向に登山道を入る。

 

蓮華岳付近でライチョウに遭遇したという登山者が何人もいたので、私たちも遇えるかと思って楽しみにしていたのだけれど、残念ながら逢えず。

ハイマツから飛び立ったのはホシガラスだった。

雲海の向こうに見えるのは鹿島槍が岳の双耳峰か。

蓮華岳山頂まではわりとなだらかで歩き易いとはいえ、一旦ピークに着いたと思うと、山頂はまだ先で結構歩き出がある。

 

この辺りからガスが出て来て、周りの山々は見る事ができなかったけれど、

コマクサが群生している美しい場所で、秋でも赤や黄色に彩られて美しい。

 

この日は雨に当たらずこの景色が堪能できただけでもありがたかった。

山頂に着いた時は青空で、静かな夕暮れ時を迎えていたが、青空は山頂だけで、少し下るともう真っ白な霧の中。

   

次の日は針ノ木岳に登る予定で、真っ白な霧に包まれた山荘で天気を心配しながら一晩を越す。

 

 

 

 

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南相木村で遊ぶ

2019-09-01 23:12:04 | 風景

 日本一標高の高いダムを見たいとずっと思っていた。

長野県の南相木村にあり、標高1532m。

ちょっとした里山と同じくらいの標高の場所にある、岩石や土砂を積み上げて作ったロックフィルダム。

正面に見える真っ白な・・・それがダムで、向こうに見えるのは八ヶ岳の最高峰、赤岳と横岳。

  

ダムで堰き止められた奥三川湖の周りは遊歩道が整備されていて、一周5.5kmのハイキングコースとなっていた。

まだまだ暑い下界からすこーし上ると、ここは一足早く秋の気配が漂っている。

アサギマダラが乱舞。

フジバカマの花の周りはアサギマダラの楽園。

 

こんなにたくさんのアサギマダラを見たのは初めて。

秋の草花が咲き始め、風に揺れている。

アキノキリンソウやフジバカマ、珍しい白いトリカブトや紫のトリカブト。

  むrむ

叢で物音とちょっと変わった鳥の声がする。

今まで鳥の写真を撮って来たけど見た事もないこの鳥、あまり飛べそうにないけど・・

調べたらウズラでした。

自然のウズラって珍しいんじゃないのかな?!

天然のウズラは環境省の出している絶滅危惧種に属しているらしい。

 

奥三河東岸から望むこの景色はとてもきれいだった。

この真っ青な湖の水の色が、

この白いダムをより引き立てている。

ぐるっと一回りして環の広場に来ると、大きなタイヤのモニュメント。

この大きなタイヤのトラックでこのダムを造ったのだそうで、タイヤの直径2.6m、重さ1.3t 想像をはるかに超えた大きさのタイヤがあった。

 

ダムは白い石(石灰岩)、(ダム湖の採石場からダイナマイト爆破により切り出されたもの)

が規則正しく配置されていて、近くによるとその真っ白なダムの壮大さに息を飲む。

天空の石広場にある説明に「この石灰岩はもともと火山島や海底火山の頂部にできたサンゴ礁の残骸と言われ、

その時代は古生代(今から3億年から2.5億年前)です。そのサンゴ礁が崩れて海底に蓄積し、さらにそれが海底プレ

ートの移動によって今の日本列島の付近に近づき地殻変動を繰り返し、そして今ここにある」という事が書かれていました。

 

ダムの上から眺める奥三川湖の反対側にあるウズマク広場。

 

空と木々と石と水の土のエネルギーが渦巻いているようで、

 

ウズマク広場から見るとダムはこんな感じ。

 

雄大な自然の中の壮大な真っ白なロックフィルダム、エネルギーをたくさんもらいました。 

その後は、南相木村の滝巡り。

まずは「おみかの滝」

  

次に南相木村のシンボル的な奇岩、立岩。

高さが60m、車で走っていると頭上に現れてびっくりするほどの大きさだ。近くにある「立岩の滝」

  

滝見温泉のすぐそばの「いぬころの滝」

小さな村だけれど自然や滝の多いきれいな村、南相木村から星空がきれいで高原野菜の産地川上村へ。

 

思いもかけず、大自然の中でゆっくりと遊んだ一日でした。

 

 

 

 

 

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