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熨斗(のし)

のし(熨斗)について、趣味について、色々なことを綴っていきます

一粒の苺の思い出-1

2011-03-31 12:10:06 | ひとりごと

確か、兄が小学校5年、私が小学校3年生頃の事だったと思う。

私の父の実家は豊丘村という村の中でも最も山の奥の方の菖蒲ヶ砂原という小さなにありました。

このの中でも一番高い所にあった父の実家まで行くには、堀越行きのバスの終点から、

子供の足で又小一時間歩いたような記憶があります。

この日、兄と2人で一晩か二晩本家に泊まり飯田に帰るという朝、家の裏の急斜面の草むらの中から

今では滅多に見かける事もないほど腰の曲がったばあちゃんが、一層腰を屈めて一粒づつ苺を摘んでは

紙で出来た箱に無造作に入れ「お土産に持っていけ」と手渡してくれました。

へび苺を一回り大きくしたくらいの・・・それでも真っ赤な苺でした。

何が入っていたのか紫色の風呂敷包みと苺の箱を兄が大事に抱えてバス停まで急ぎました。

急な坂を下り、バス停に着いた時、私たちは乗り遅れた事をすぐには察する事ができませんでした。

今のような携帯どころか、腕時計もありません。

誰もいない2人がようやく座れるようなトタンでできたバス停でしばらくバスを待ち、どうやら乗り遅れたらしいと気が付きました。

バスは、朝と、夕方の2本しか来ていません。

  

兄が「歩いて帰ろう」と言いました。

私は「本家に戻って夕方のバスで帰りたい」と言った気がします。

兄は飯田の方へ山を下り始め、

仕方なく付いて行った私はほんの僅か歩いたところで又立ち止まって、

「本家に帰る・・」ともう一度言いました。

兄は「下まで下りれば他のバスがあるから」と言って又歩き始めました。

黙って2時間ほど歩いた後、私は再度立ち止まりました。

すると兄は「もう、ここまで来たら戻るより近いよ・・」と言いました。

でも、とんでもなかったです。まだまだそこは序の口でした。

 

 

 

 

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撮影会 16(ひとつぶのいちご-2)

2011-03-29 00:55:13 | 撮影会

ビシッ!

パチンコの石が子スズメを鉄砲のタマのようにぶちました。

子供・・「あたったぞ、何かおとしたぞ、やーい」

「イチゴをおとしたわ」

いたずらっこのおかげで、子スズメは大切な大切ないちごを落としてしまいました。

子スズメ「シュン、シュン、シュン、シュン」

snap!

Å stone of a marble shot the young sparrow like a bullet.

(The stone shot it. Something was dropped.Hullo!)

(It dropped a strawberry)

Thanks to mischivous children the sparrow had dropped his deardear strawberry.

子スズメは悲しくなって、涙をながしました。

りす・・「なぜ泣いているの、子スズメさん」

子スズメ・・「リスさん・・僕大切なイチゴを落としてつぶしてしまったんです。

病気のお母さんにあげるたったひとつぶのいちごを」

リス・・「ふーん、そう。お母さん病気なの?かわいそうに。イチゴね、イチゴなんかもうないね。でも・・・まださがしてみる気があるのなら、

あぶないけど行ってみるかね?」

子スズメ・・「ええ、リスさん、どこでしょう?ぼくどこまでもさがしに行きます。」

りす・・「この先の茨のいっぱい生えている中、気をつけないととげが刺さるよ。」

子スズメ・・「茨の中?ええ行きます。ぼく」

 

The child-sparrow became sad,and began to weep.

Squirrel:Why are you weeping,child-sparrow?

Child-sparrow:Mr,Squirrel.I dropped my dear strawberry and it was crushed,

  that one drop of berry which my sick mother was to eat.

Squirrel:Is that so?Is your mother sick? I feel a pity for you

  The strawberry...no, there may be no berry now.

  But if you have a mind to seek, let you go to, though the place may be dangerous.

Child-sparrow: Yes I will go whatever place it may be.

Squirrel:The place is among the thorny bush some way off. 

  You must take care not to be pricked.

Child-sparrow: Among the thorny bush. Yes I will go.I will.

ありました。ほんとにたったひと粒。

子スズメは茨のとげでけがをしながらいちごを取ると、すぐとび出しましたが、もうあたりがくらくなってしまったので、

おうちがどこにあるかわかりませんし、こわくてよくとべません。

それを見たのはフクロウのおじさんです。

フクロウ・・「目が見えなくて困っているね。さあ、ぼくの背中におのり。」

 

Wounded by the thorns of the brambles,no sooner the sparrow had got the strawberry

 than he flew out of the bush. But as it was already dark he could not flew back home to his mother.

It was Uncle-Owl who saw the young sparrow in distress.

Owl. Well rideon my back,child.

子スズメ・・「おじさん、ありがとう。早くこのいちごをお母さんに食べさせたいのです。

おねがいします」

フクロウ・・「あぁいいとも。暗くなるとかえって目がよく見えてよくとべるのがぼくのじまんさ」

親切なフクロウのおじさんは竹やぶめざしてとんでいきました。

 

Child-sparrow: Thank you,Uncle. Iwant to have mother eat this strawberry.

Plese, Take me home.

Owl: Yes,all right. It’s my pride that the darker it bacames the better I can see and fly.

The kind Uncle Owl flew straight to the bamboo bush.

明るい朝がきました。

チュン チュク チュン チュク

スズメのおうちはまるでおまつりのようににぎやかです。

お母さんはイチゴを食べると見ちがえるほど元気になりました。

母スズメ・・「あろがとう、いい子たち、おかげですっかり元気がでましたよ」

子スズメ・・「よかったね、お母さん」

子スズメ・・「さぁ、みんなで歌をうたおうよ」

 

Chirp, chirp,  Chirp,chirp,

There was a rout like a festival in the house of sparrows.

Illness of there mother improved very much after she had taken the strawberry, 

and she became spirited.

Mother sparrow; Thank you good children, Thanks to your kindness I have got better.

Child sparrow: We are verry glad,mother.

Child sparrow: Now let us sing a song altogether.

チュンチュン  チュクチュク

スズメのおやこは仲良くみんなおおきな口をあけて、また楽しそうにうたいました。

Chirp, chirp   Chirp,chirp

Mother and children sparrows again sang joyously,opening their mouths very wide.

We are very glad their mother was restored to health.

 

もんたやかれはちゃんはじっと紙芝居を見ていました。

 

私はこの紙芝居が大好きで、もう表紙もビロビロの紙芝居をある保育園からもらって来て

大切にしまってあります。

ところで、どうしてこんな古い紙芝居が大切な宝物のように思えるのか考えたみた事がありました。

そうしたら、もう一つの(ひと粒のイチゴ)の思い出に辿りつきました。

 これも、スズメがたった一つ見つけたような、小さなイチゴの思い出でした。

 

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桜が咲きました。

2011-03-27 16:38:16 | 飯田

遠山のかぐらの湯近くにある河津桜が咲いていました。

静岡県の河津町などの町木となっている河津桜は開花が早く、濃いピンク色が春らしく、

青い空に映えていました。

 

タンポポも・・・

つくしも・・・すみれも、日差しの中で春を告げていました。

風はまだ冷たく、石や草の陰で寒そうに風に揺られていました。

       

 

 

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撮影会 16(ひとつぶのいちご)

2011-03-25 15:52:02 | 撮影会

イチゴの季節になりました。

どこのショッピングセンターにも大粒な真っ赤なイチゴが並んでいます。

真っ赤なイチゴを見ると思いだす紙芝居があります。

今日はもんたとかれはちゃんとかれはちゃんのお友達にこの紙芝居を読んであげようと思いました。

この紙芝居、昭和26年に作られた物ですが・・

驚く事に、裏の日本語での物語の横には、英訳が付いています。

  

ちょっとした頭の体操になるので、英訳も載せますね。

 

「ひとつぶのいちご」(A dorop of strawberry) 

林の奥の竹やぶにすずめのおうちがありました。近頃雀たちの元気なおうたがちっとも聞こえません。

(In a far away bannboo bush in a forest there was a home of sparrows,

For some period their cheerful twitters ceased to be heard)

ごらんなさい。すずめのお母さんが病気でねているのです。

(It was because their mother had been ill)

「お母さん、早く良くなってね」

(Please get well again,mother)

「お母さん、何か食べたい?」

(What do you want to eat,mother?)

「ありがとう、あたしは今真っ赤ないちごを食べた夢を見たよ。その甘い事、美味しかった事、気分が良くなったよ・・・」

(Thank you for your kindness; But I deamed a dream Just now in which I ate a very red strawberry,

How sugary it was!How sweet it tasted!I became much refreshed for it)

子雀たちは困りました。

(Children sparrows were at a loss what to do for their mother)

「兄さん、僕、イチゴを探してくる、きっと探してくるよ」

一番小さい子雀はさっそく巣を飛び出して行きました。

(Brother,I will go out and seek a strawberry)

 

林の陰のイチゴのなっていたあたりを飛び回りました。

(The smallest of them at once rushed out of the nest,and flew over where berries had been grown)

きつつき・・おい雀の子、何をきょろきょろ探しているんだね?

(Woodpecker; hei!child-sparrow.What are you seking for?)

子スズメ・・「きつつきさん、ぼく、病気のお母さんにあげるいちごをさがしているんです」

(Chaild-sparrow: I’m seeking for a strawberry that our sick mother wants to eat.)

きつつき・・「そうかね、おまえは子供だから知らないだろうが、もういちごはどこにもないよ」

(Woodpecker; You can find a strawberry nowwhere in this season,which fact you don’t know as you are too young)

子スズメはがっかりしました。

The child-sparrow was disappointed at it.

だけど、なお一生懸命さがし回りました。

子スズメ・・「ありますように、ありますように、どうかイチゴがありますように・・」

May Heaven keep only one drop of staraw berry for me.

 

あああった!!いちごだ、いちごだ、いちごがあった!!

Why,there is!! A strawberry.I have got it!

たったひと粒、真っ赤なイチゴがはっぱのかげにかくれていました。

Therewas only a single strawberry behind vegetables.

子スズメはどんなにうれしかったことでしょう。

さぁ、上手にとって、つぶさないように、はやくお母さんのところへはこぶんだ。

How joyful was the childspawrrow! Now let him at once take it up,

and carefully bring it to his mother.

子供・・「あっ! 子スズメだ!!」

Children; Hullo! there is a aparrow!

  

せっかくみつけた小さないちご、子スズメは病気のお母さんの元に届けられるでしょうか?

つづく 

 

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初午はだか祭 3

2011-03-23 20:48:55 | 飯田:お祭り

2度、3度と繰り返し入水する神輿は、次第に勢いを増し、

青年、壮年、皆、濡れた冷たい身体が熱くなる程熱を帯びー

  

「オンスイ!!オンスイ!!」の掛け声と共に、豪快かつ勇壮な祭りは絶頂に達します。 

 

    

祭の由来は古く、鎌倉時代、領主小笠原長清と軍馬の伝説まで遡ると言われ、

第二時世界大戦後一時期途絶えた時期もあったそうですが、その後本格的に復活し、

受け継がれています。

今年は特に東日本大震災の方たちへのお見舞いと復興をも祈願しての祭りでした。

 

この日、私は父と二人で、駐車場の事を考え、電車で(初午はだか祭り)を見に行きました。

飯田はアップダウンの多い街で、車社会、電車に乗る事はほとんどありません。

小さな駅で父と電車が来るのを待ちながら・・・ 

高校の時通学に使って以来・・・程の過去の記憶を思い出していました。

 

飯田線は1時間に1本づつしか来ません。

11時の豊橋行きで行き、2時の辰野行きで帰って来ようと思ったのですが、

お祭りの終了は3時近くでした。

次の電車は4時20分まで待たなくてはなりません。

時又の駅から、実家のある鼎の駅までは、およそ8km位あります。

歩くには長い、タクシーでは高い、待つには長い。。。どうするかなぁ??

そんな事を考えている私に86歳の父は「歩いて帰るぞ!」と言うと

さっさと歩き始めました。

今の私たち世代、そして子供世代の人達の中のどれほどの人がこの状況で

迷いもなく「歩いて帰るぞ・・」と言えるのだろう。

当たり前のように、(誰かに迎えに来てもらえばいいや)・・と、親や家族を使っていないだろうか?

当たり前のように暖かく、明るく、満たされていなかっただろうか?

 

今、震災の真っただ中ではありますが・・

戦火で戦いながら生き伸び、大火や洪水を乗り越え、家族を守りながら日本の復興の為に骨を折って来た人達の強さは

こうしたところに刻み込まれ、きっと私達とは違う(骨)があるのだろうと改めて感じた時でした。

その道程、信じられないほどの最短距離を、畑を越え、ショッピングセンターの中を通過し、道とも言えない道を勘だけで歩く

父の後ろを歩きながら、私の想像を超えた父の行動に、

あの日・・・金華山で探し回った時、見つかる訳がなかったと、改めて感じた一日でした。

父の歩く所を私は歩いてはいなかった・・・・。

 

 

 

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