秋の一日、幾つかの候補に出された山々を押しのけたのは長野県の最北部にある「鍋倉山」
「鍋倉山に行こうか!」の一言で即、決定。
長野県は南北に長いので、南信州に住む私たちには北信濃の山まではなかなか行けません。
今、北信濃の紅葉は見頃かもしれないという思いと、ブナ林の中を抜ける信越トレイルを歩いてみたいという思いが一致。
色付いた木々の間を抜けて登山口の関田峠まで行く途中、何度も何度も「来て良かったね~」「最高だね!」の声。
茶屋池周辺に車を停めて歩き始めます。
茶屋池周辺はもう葉が落ちて、冬支度を始めた少し寂し気な自然が迎えてくれました。
30分ほど歩くと真っ黄色のモミジ。
夏の間、緑一色だったこの林が、秋になるとこんなにも色とりどりに染め上げられるのかと驚きながら、
つい口ずさむ「秋の夕日に照る山 もみじ」
季節によって、時間によって表情を変える自然の中にいるといろんな事を学びます。
豪雪地帯のこの鍋倉山のブナ達は、雪の重みでねじ曲がったり、倒れては又伸び上がったり、
そんな自然が作り出した芸術の中を、屈みながら、乗り越えながら、見上げながら、時には頭をぶつけながら進み・・・
新潟県側の見える(日本海も見える)黒倉山を過ぎ、
ゆっくりゆっくり秋を楽しみながら歩いて、3時間ほどで千曲川が見える鍋倉山に到着。
秋の一日、真っ青な空の下、雪の多い地域でこんなにも頑張っているブナの森の中を歩いたら、
自分たちも頑張らなくちゃ~って気がしてきたのです。