久しぶりのブログ更新です。
春になって、コロナも心配だけれど桜も少しは見に行きたいね・・・と、父を連れて山梨県の身延山久遠寺に行った。
久遠寺に着く少し手前、ちょっと古そうな神社を見つけた。
「見ていく?」父に聞くと「そうだなぁ」と後ろの席から声がする。
道の脇にちょっとだけ車を停めて降りてみた。
父は歴史に詳しく、特に歴史的建造物には興味を持っている。
看板には「清正公堂」と書いてあり、加藤清正を神と崇めているお堂だった。
ひっそりと建つこの神社。
もうすぐ96歳になる父が「今までにこんな彫刻は見たことがない!と驚きを隠せなかったほどの彫り物で囲まれている。
身延山久遠寺は桜はもう満開を過ぎ、桜吹雪となって風に舞っていたが、少し遅咲きの八重の枝垂れ桜は今一番美しい時だった。
今年は日蓮聖人ご降誕800年という記念すべき年だそうで、境内の建物の多くは国の文化財にも指定され、
コロナの心配がなければもっと多くの参拝客が訪れるのだろう。
日蓮聖人のお言葉の中に
【先ず臨終の事を習うて後に他事を習うべし】というお言葉がある。
人の寿命は無常である。
だからこそ、人はまず死に対する心構えを習い、その後に他の事を学ぶべきである。
というお言葉だと説明されていたが、
96歳の父は誰よりもその言葉の意味が分かるであろう。
その心構えの上に立ち、この年になって尚目を輝かせて彫刻や建物を見ている姿が心に残った。