南信州からは、西と東に駒ケ岳が見えます。
西に中央アルプスの木曽駒ヶ岳、東に南アルプスの甲斐駒ケ岳で、
そのため、私たちは木曽駒ヶ岳を西駒、甲斐駒ヶ岳を東駒ケ岳と呼び、南信州の人たちには親しみのある山です。
甲斐駒ケ岳へは、戸台からバスで北沢峠まで入り、
私たちは北沢峠から宿泊する仙水小屋を通って仙水峠に向かいました。
仙水小屋から仙水峠までは約30分ほどですが、小さな岩がごろごろとしている登山道は歩くのがなかなか大変で、
仙水峠まで歩くと頭上に大きな甲斐駒ケ岳の雪を被ったような白い岩肌が見え、細い登山道へと入って行きます。
仙水峠から約一時間半、最初の目的地小松峰に到着。
ここから甲斐駒ケ岳特有の大きな岩やもろく崩れそうな花崗岩でできた登山道に変わるのですが、
一瞬も気が抜けない登山道が続きます。
大きな岩の間を通り抜け、小さな岩の上を歩きー
いつバランスを崩すかわかりません。
慎重に、慎重に・・・・若い頃は平気だったけどなぁ・・・と思いつつ。
ようやく岩場が終わると今度は河原砂ような砂礫の滑り易い斜面を登る事になります。
山頂がこんな風になっているなんて・・・登ったものしか味わえない感動と辛さ。
大きな岩の上り下りで使った筋肉に鞭打って山頂登頂。
山頂は霧の中で、周りの山々は見えなかったけれど、感動はひとしおでした。
登りよりも辛いのが下り。
足が疲れて来ているし・・・花崗岩と一緒にガラガラと落ちて行きそうなこの下りは失敗が許されない。
一本だけこの砂漠のような花崗岩壁に生えていた木にちょっと感動しながら・・
下る事、約2時間半。
朝、登山が始まった仙水峠まで下りてきました。
ここから目の前に見える栗沢山。
南アルプスの水のコマーシャルで有名になった「甲斐駒ケ岳」望む山。
この日は仙水小屋に一泊して、早朝、栗沢山からアサヨ峰に向かいます。
天候も回復してきて、期待も高まります。