父の故郷の小さなに入ると目の前に中央アルプスが広がって見える。
高い山は昨夜雪が降ったらしく、
秋晴れの真っ青い空に白く雪化粧した山頂が冬の訪れを感じさせていた。
ぽつん、ぽつんとある家々にはオレンジ色の干し柿が吊るされ、
これぞ南信州の秋の風景だなぁと思いながら写真を撮っていると
近くで畑仕事をしていたおじいちゃんに声をかけられた。
畑の隅にある「イチジクがたくさん実を付けたから
よかったら採って行って食べな」って言ってくれた。
田舎の人は優しいなぁ〜とつくづく思う。
お礼を言って、枝から数個のイチジクをもぎ取り車に戻った。
父に見せると、父は早速イチジクを半分に割って食べながら、
「イチジクは花が咲かんのだが、実の中に花が咲くのかなぁ・・・」
と首を傾げた。
イチジクの花が咲かない事も知らなかったので、
帰宅後調べてみると、
父の言う通り、イチジクは花が実の中に隠れて咲くという変わった植物らしく、
これが花の塊なのだそうで、
だから、イチジクは漢字で「無花果」と書くのだと知った。
恥ずかしながら知らなかった、けど、勉強になった1日だった。