霧訪山(きりとうやま)は信州100名山の一つ。
標高1305m。長野県の中心ー辰野と塩尻の境にあります。
登山口からは約1時間とちょっと。
手軽に登れる山で、毎年春先に夏山への足慣らしに上ります。
新道南沢コースとの分かれ道、下りに新道を下る事にして、上りは「かつとりコース」を進みました。
山頂からは360度の展望。
北アルプス、南アルプス、八ヶ岳など一望でき、日本の中心の支柱が立っています。
この日は曇り空ながら
北アルプスの方向は満開のつつじの向こうに、槍ヶ岳、穂高岳がくっきり見えました。
新道の方はかつとりコースよりもなだらかです。
もう花は終わっていましたが、カタクリの群生地があります。
小野駅に車を停めて「憑(たのめ)の里」と呼ばれる小野宿を歩きました。
諏訪大社に次ぐ信濃の国二之宮として古くから信仰されていた「小野神社、八木神社」は
隣にありながら辰野町と塩尻市に分かれています。
近くに筑摩書房の創設者「古田晁記念館」があります。
古田晁の生家で、太宰治をはじめ、多くの親交のあった作家の書簡や写真が展示されていました。
古田晁を慕って多くの文豪がこの地を訪れ、文学を語ったという土蔵の二階の部屋に立ち、
大きく息を吸い込んで気を感じながら、数十年前を思い描いてみると、
活字離れしている今だからこそ、紙のページをめくりながら、文章を読んでみたくなりました。
でも、家に帰って、筑摩書房発行の手つかずの「日本文学全集」を見ると、
(死ぬまでに読み終えるかな?)・・・・と不安になります。
小野宿には他にも古い立派な家が残されています。