*最後の流し踊りを終え、連長の挨拶を聞く“朝日さわやか連”。左下に、子ども女踊りの姉妹ちゃんの帯に“優秀賞”のペナント。本部前を踊りすぎる時にもらえるのです。皆さん、秘かに“この旗”をめざしているのかもわかりません。
南越谷阿波踊り最終日(8月22日)は猛暑日でした。事務局(阿波踊り振興会)の給水ポイントで何度も水を飲みました。振興会の皆さん、ありがとうございました。
ほんとに大勢の人出でした。演舞場で踊り流しているときは、まあ、いい気分ですが、終わって次の演舞場に移る時が大変でした。人を掻き分けながらです。大太鼓ほかの鳴り物部隊は大変です。
踊る阿呆の脇には、必ず鳴り物さんがいます。 踊る熱気の中に、黙って鳴り物、御囃子?です。流し踊りには最後尾につけます。リードする鉦(かね)と、三味線、笛、締め太鼓、大太鼓です。各3,4人ずつほしいところです。
オレがひっぱるぞの心意気で力いっぱいの大太鼓、締め太鼓です。
にわか三味線をやっています。ギターが好きならやれるだろう、と誘われたのです。同じようだけど、まったく違います。まあ、それでも何本かの三味線のひとりなら、と続けていますが、ワタシひとりなんてこともあります。三味線を弾いていたお姉さんは、さっさと踊りに行ってしまいました。踊りの方が楽しいモン!なのです。
そもそも基本、三味線、3本の弦、いや糸の合わせ方、調弦がよくわかりませんでした。要するに笛に合わせるのだ、です。モノの本によると、民謡?歌手に合わせるので決まった形はありません、のようなのです。 ヴォーカルに合わせてキーを上げたり下げたりすることはわからないでもありません。キーの高さは、“六本”“七本”と数字であらわします。それを調弦で決めるのです。さらに3本の弦のバランスにいくとおりかあるのです。“本調子”、“三下がり”、“二上がり”です。
そのうち、阿波踊りは<三下がり、六本>であることに気づきます。それなら解放弦で、手前の弦からD、G、Cに合わせることにたどり着いたのです。
古来の和楽器、穴に棒が突っ込んであるだけです。微妙な調弦には慣れが必要です。しかも、絶対音感のない身です。 弾き歩いていると緩みます。
どうも笛と合わないなと感じたら、“七本で吹いている”と。笛奏者は、篠笛(横笛)を常に2本、六本の笛と七本の笛を持ち歩いているのです。“え!七本?”、三味線を半音上げなければなりません。つまり、D♯、G♯、C♯です。すばやく直さなければなりません。
次に、三味線を抱えます。歩きながら弾く時、ギターのように吊ることはご法度です。帯に挟んだ棒の上に乗せて弾きます。 これでようやく流し踊りで弾く体制ができました。
三味線は、篠笛のメロディーにのせる“ぞめき”というリズムで伴奏をつけます。
*洋楽譜に書くと、こうです。たぶんこうです。
2拍子、基本は、たったのこれだけです。えんえんと弾きます。これをベースに弾くのです。
ジャズと同じく演奏には“裏”アフタービートもあります。でもジャズもロックも同じでしょう。とにかくノッて弾けばいいのだと思っています。
先日、徳島に遠征した南越谷合同連は、有名連(ゑびす連ら)さんから特訓を受けました。三味線のワタシもそうです。・・・・一口でいえば、基本ができていないらしい、たぶん“ギター弾き”になっているのでしょう。
【おまけ】
*先日8月20日付けの朝日新聞の夕刊に、高円寺の阿波おどりのCDができるという記事がありました。鳴り物だけのCDです。“阿呆サウンド・・・今や都会のフォルクローレとも呼べる熱気あふれるビート”、見出しに書いてあります。藤崎昭子記者もずいぶんノッています。高円寺に集まる11の連が協力したとか。
*さて、夏の阿波踊りシーズンが終わりました。次の夏をめざして、各連の皆さんは秘かな猛練習でしょうか。
文化譜で書くと、基本のき、は、
2320でなく、2023です。
そして、ここで書きづらいですが、
2023を
2 0 2 3 にひろげて書くと
2・20 2 3 です。
20 は、<すくい>と<はじき>をすばやくやります。
最後の3は、<すくい>
<すくい>は、ギターでいえば、アップ です。
つまり、その他の、2 はダウンです。
(f)
2320
0-0-
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大勢の踊り手さんの流しの時代、太鼓の時代ですね。たぶん、もっと昔、辻つじで踊っていた時代は、三味線の役割はもっと強かったでしょうね。
三味線も負けないボリュームがいるね、大勢で揃えることでしょうね。
高円寺のCDの新聞記事にも、めざせ阿呆連・・というトーンでしたよ。
秋になったら、ジャズでもどう? たまにはピアノに向かってみたら・・・。
(f)