「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

発達障害児の混乱

2011年04月19日 21時17分35秒 | 東日本大震災
 
 余震にパニックを起こしたり、 知らない人たちの中で じっとしていられなかったり、

 自閉症児や発達障害の子は、 環境の変化に混乱してしまいます。

 被災地以外の子にも ストレスが強まっていますが、 どう接したら良いのでしょう。

 それは発達障害児だけでなく、 不安になりがちな子供にも 参考になるものです。

 ある母親は、 5才の子供が地震の後、 一人で2階へ行けなくなった と訴えました。

 担当の精神科医は答えます。

 「地震で安心感が失われてしまった。

 落ち着くまで 一緒に行って、

 『お母さんがいるから大丈夫』 と、 何度でも伝えてください」

 この子は 遠足や運動会など 行事のたびに泣きっぱなしで、

 母親は  「なんで泣いちゃうの」 と問い詰めていました。

 ドクターから、  「この子の特徴」 と教わり、

 「泣いてもいい。 長い目で見よう」 と 思えるようになりました。

 自閉症, アスペルガー症候群, 注意欠陥・多動性障害 (ADHD) など

 発達障害の子は、 予期せぬ出来事への 不安や混乱が大きい 特性を持っています。

 しかし被災時でも、 接し方ひとつで ぐっと落ち着くことを 知るのが大切です。

1. 叱るのは逆効果。 怒らない。

2. 注意は  「~してはいけない」 と 否定的に言うのではなく、

  「こうしたらいいよ」 と 肯定的に伝える。

3. 先のイメージが はっきりすると安心する。

  絵や文字を使うと 伝わりやすい。

  言葉は短く、 一度に一つのことを 具体的に。

 カレンダーに絵を描いて 前もって予定を伝え、

 一日の流れも  「6時にお風呂に入るよ」 など 具体的に伝えるのがいいでしょう。

 親が変わることで 子供も変わるのです。

〔 朝日新聞より 〕