「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

日本人と桜の物語 (1)

2011年04月08日 21時27分34秒 | Weblog

 NHKで 桜の歴史の物語をやっていました。

 平安時代は 「花見」 と言えば 梅だったそうです。

 けれども嵯峨天皇は、 たまたま通りかかった地主神社の 桜を見て感銘します。

 3回も牛車を引き返させ、 桜の花に見とれたといいます。

 以後毎年、 神社から桜の枝を 宮中に献上させるようになりました。

 花宴 (公式の花見) を始め、 他の貴族の間にも 桜は急速に広まっていきます。

 そんななか、 藤原定家は 御所の桜の美しさに 心を奪われ、

 ある明け方、 御所に侵入し 桜の枝を盗んでしまいました。

 翌日 天皇に問いただされる 羽目になったといいます。

 藤原俊家は 御所の桜を見て、神聖な場であるにも拘らず 歌いだし、

 護衛も一緒に 踊りだしてしまいました。

 妃の中宮彰子は、 興福寺の桜を 根っこから引き抜いて 持っていこうとし、

 興福寺の僧兵と 一触即発の瀬戸際に。

 桜の美しさは かくも人の心を惑わすのでしょうか。

 源氏物語でも 桜は重要なモチーフで、

 桜は美しい女性の 代名詞となり、 愛されていきます。

 万葉集では 桜より梅が歌われていましたが、 古今和歌集では これが逆転しました。

 源氏物語でも 桜は重要なモチーフで、

 400年前、 醍醐寺で 日本最大の花見が行なわれました。

 開催したのは豊臣秀吉、 何と700本の桜を 植林したといいます。

 今まで妻や側室たちに 苦労をかけてきた秀吉は、

 女性を労うために演出したのだそうです。

 娯楽施設も建設して、 醍醐寺を 桜のテーマパークに作り上げました。

 さらに、 参加する1300人の女房衆に、

 約40億円かけて 一人3着ずつの着物を 新調したといいます。

〔 NHK 「歴史秘話ヒストリア ~ 桜の木に恋して ~」 より 〕

(次の記事に続く)
 
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