
1988年に発表された桑名正博のソロ名義作品『IT'S ONLY LOVE』です。だいぶ以前に音楽仲間が開設していた某音楽サイトにも一度この作品をご紹介したことがありましたが、この土日に久し振りに部屋の中を掃除していたところ、たまたまこの懐かしいCDが目に入りましたんで、再度こちらのブログでもご紹介させていただきたいと思います。
なぜに僕がこのCDを取り上げたのかといいますと実は深い訳があります。といっても大した訳じゃないんですけど、皆さん、この訳の理由が判りますか?ちなみに僕は大ヒット曲「セクシャルバイオレットNo.1」以降の桑名正博さんの活動にはまったく興味がありません(※全国の桑名正博ファンの方々、ゴメンなさい!)。それじゃ、なぜこのアルバムを持っているんだ?と疑問の方もいらっしゃるでしょう。そう、そこにこの答えが潜んでおります(笑)。
僕がこのCDを入手したのは、今から1年半ぐらい前の夏でした。渋谷のレコファンビームス店で中古盤250円均一コーナーを漁っていましたところ、偶然にも手にしておりました。最初は250円でもまったく買う気などなかったのでありますが、何気なくジャケ裏の収録曲をみていたら、な、なんと「LAYLA」と書いてあるじゃないっすか!!まさかデレク&ドミノスの「いとしのレイラ」をカヴァーしている訳じゃないよな、きっと全然違う同名異曲でも唄っているに違いない、それにしても「レイラ」なんて曲名を付けるとは桑名正博も恐いもの知らずで大した度胸をしているな、と考えましたが「万が一、クラプトンのカヴァーをしているんだとしたら、こりゃエライことだぞ!」と第六感が働きましたので、ま、損して元々と思いながら試聴もせずにそのまま購入してその日は帰りました。
で、自宅に帰ってさっそく再生してみたところ、あちゃーまさに「ビンゴ!」でありました。なんとデレク&ドミノスの名曲「いとしのレイラ」を畏れ多くもカヴァーしちゃっていたんです!!歌詞こそ日本語に訳して唄っておりましたが、正真正銘のカヴァーである日本語版「いとしのレイラ」なのでありました、いやはや参りました(苦笑)。
唄はともかくとして、やはり気になるのはツインギターの演奏をどのように再現しているのかということに一番興味がありましたが、曲演奏のクレジットをみると、おお、ギターは芳野藤丸、スライドギターには松浦善博、ドラムは樋口晶之、キーボードには小島良喜の名前が書かれているじゃありませんか!オマケに(ギターソロ)とカッコ書きの後には河内淳一の名前まで書かれています。うーむ、やはりこの名曲をカヴァーするにはそれ相当の覚悟をして臨んだのでしょう。彼ら選りすぐりのスタジオ・ミュージシャンを集結させて、この名曲に恥じないよう全力でスタジオ録音に挑んだものと想像できます。それまで桑名正博にはまったく興味がなかったのですが、少しだけ見直しましたね(苦笑)。
演奏の方も期待していた以上のクオリティーでバッチリです。たぶん現在では廃盤で入手が困難だと思いますが(※万が一、再発されていたらゴメンなさい)機会があれば是非一度聴いていただきたいカヴァーだと思います。アマチュアの演奏以外で日本人のプロミュージシャンがこの曲をカヴァーしているのを聴いたのは、このアルバムが初めてでした。
このほかにも日本人でこの「レイラ」をカヴァーしている方をご存知の方がいらっしゃいましたら、是非教えて下さい。あ、ちなみにあの「王様」だけは別格扱いですよ(苦笑)。