「ALTE NOVA Classics」は1990年代に誕生した全てデジタル新録音による超廉価盤レーベルだがその内容も決して侮ることはできない。たとえば今日紹介するリオール・シャンバンダール指揮ベルリン交響楽団による写真の「シューマン・序曲集」もその1枚である。(ALTE NOVA Classics/7432180782 2)
2002年以来このコンビでもう何回か来日公演を行っているので会場に足を運ばれた方はその実力のほどはお分かりいただけると思う。この序曲集は2000年に録音されたものでシューマンのオペラ「ゲノヴェーヴァ」序曲、付随音楽「マンフレッド」序曲のほか管弦楽曲として独立して書かれた「メッシーナの花嫁」序曲、「ジュリアス・シーザー」序曲、「ヘルマンとドロテーア」序曲の5つが収録されている。普段「マンフレッド」序曲を除いてはコンサートでもあまり演奏されない作品なのでこうした「序曲集」のCDで気軽に楽しむことができることもありがたい。
因みに指揮者のシャンバダールは1950年イスラエル、テル・アヴィヴ出身、ウィーンの名指揮者ハンス・スワロフスキーやイタリアの巨匠カルロ・マリア・ジュリーニにも師事、ドイツ古典派、ロマン派の作品を得意にしている。また「ベルリン交響楽団」は旧東独にも2006年まで同名のオーケストラが存在(現在はベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団に改名)したため混乱したが西ベルリンに1966年に設立された比較的新しい楽団である。現在、定期演奏会をベルリン・コンツェルトハウス(旧シャウシュピールハウス)とベルリン・フィルハーモニーザールで開催している。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます