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ヤナーチェクの二つ傑作管弦楽曲

2010-04-29 10:39:24 | 管弦楽曲
 チェコ、モラヴィア出身を代表するレオシュ・ヤナーチェク(1854~1928)については以前に歌劇「死人の家から」の「管弦楽組曲」を取り上げたと思うが今回は彼の二つの傑作管弦楽曲、「シンフォニエッタ」(1926年)と狂詩曲「タラス・ブーリバ」(1918年)の私の愛聴盤を紹介したい。
 まず前者の「シンフォニエッタ」は「Symphonie」の末尾に「-etta」がついて意味合い的には「小さな交響曲」というニュアンスだがその楽器編成は大きく作品全体は5楽章構成からなり金管のトランペットひとつをとってもバス・トランペット2本がさらに加わり合計で14本を必要とする大編成である。何でも「ソコル祭典シンフォニエッタ」とも呼ばれ第1楽章は「ソコル(体育協会)全国大会」の開会式のファンファーレとして委嘱されたものでヤナーチェクのユニークな管弦楽手法が聴きものである。
 一方狂詩曲「タラス・ブーリバ」はゴーゴリの同名の歴史小説を題材に作曲されたもので17世紀、ポーランドと戦ったコザック隊長「タラス・ブーリバ」の悲劇を3つの構成で描いている。この作品の楽器編成も大ががりなもので管弦楽の各楽器の色彩感が効果的な仕上がりをみせている。筆者の愛聴盤は写真のLP盤、ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団による1982年録音である。(原盤/スプラフォン)このレコードはノイマンによるこのニ曲の初録音でもあった。どちらもノイマンらしいノーブルな気品のあるヤナーチェクの音楽を聴かせている。


 


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