私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

カラヤン、R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」 (1975年EMI録音)

2013-10-29 19:31:05 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

  写真のLPはカラヤン&ベルリン・フィルによるチェロにムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ、ヴィオラにウルリッヒ・コッホを迎えてのR.シュトラウス交響詩「ドン・キホーテ」(1975年EMI録音)である。カラヤンの1965年(DG録音)に次ぐ2度目の録音に当たる。写真のLPレコードは1978年に再リリースされた「プロ・ユースシリーズ」と称していわゆる音質のハイ・クォリティー化を目指したリマスター盤であった。(国内盤ー東芝EMI-AFL-99001) よりクリアーで重厚なサウンドが楽しめる1枚でこのほかアンドレ・プレヴィン、ホルストの「惑星」やチャイコフスキーの「白鳥の湖」なども同シリーズで発売されたと思う。


カラヤンのチャイコフスキー、バレエ音楽

2013-10-28 16:15:03 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 カラヤンのチャイコフスキーの三大バレエ音楽「白鳥の湖」・「眠りの森の美女」・「くるみ割り人形」の録音を組曲でそれぞれ生涯に4回行っている。初出のLPレコードは「くるみ割り人形」は別にして4回とも「白鳥の湖」・「眠りの森の美女」のカップリングでリリースされた。年代順に整理してみるとフィルハーモニア管弦楽団と1952年モノラル録音と1959年ステレオ録音(いずれもEMI、キングスウェイ・ホール、ロンドン)、1965年ステレオ録音・ウィーン・フィル(DECCA、ソフィエン・ザール、ウィーン)、1971年ステレオ録音ベルリン・フィル(1971年イエス・キリスト教会、ベルリン)となる。どれも発売当時のレコードの売れ行きは好調だったが特に2度目のEMIのステレオ盤は人気を集めたようだ。一方「くるみ割り人形」の初出カップリングはそれぞれフィルハーモニア管弦楽団の1952年モノラル録音(EMI)がヘンデルの「水上の音楽」組曲、1961年ステレオ録音ウィーン・フィル盤(DECCA)がグリーグ「ペール・ギユント」第1組曲・第2組曲から抜粋、1966年ステレオ録音ベルリン・フィル盤がチャイコフスキー「弦楽セレナーデ」、最後の1982年のデジタル録音ベルリン・フィル盤が「幻想的序曲ロメオとジュリエット」であった。写真は「DECCA」録音のCDで三大バレエ音楽をまとめて収録したものである。個人的にはこの演奏、録音が一番気に入っている。ただカラヤンは実際のコンサートではこの三大バレエ音楽を全曲も含めプログラムに取り上げていない。(写真ーCD国内盤、オリジナルLPレーベル・シリーズ、ユニバーサルUCCD-4401)

 

 

 

 


カラヤン&ベルリン・フィル - ウェーバー「舞踏への勧誘」ほか管弦楽作品集

2013-10-24 16:38:52 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 カラヤン&ベルリン・フィルによる1971年9月ベルリン、「イエス・キリスト教会」録音のウェーバー「舞踏への勧誘」(ベルリオーズ編曲)ほかを収めた管弦楽曲集である。(独グラモフォン2530 244) 「舞踏への勧誘」はこのほか1958年フィルハーモニア管弦楽団録音(EMI)、1983,84年ベルリン・フィルとのデジタルによる再録音(DG)があるがこのLPに収録されたこのほかのベルリオーズ劇的物語「ファウストの劫罰」から「妖精の踊り」・「鬼火のメヌエット」、リスト「メフィスト・ワルツ第1番(村の居酒屋の踊り)、スメタナ歌劇「売られた花嫁」から「ポルカ」・「フリアント」「道化師の踊り」、ドヴォルザーク「スケルツォ・カプリチオーソ」はこの録音が唯一のものである。また実際のコンサートでも戦前にベルリオーズの「妖精の踊り」が「スウェーデン放送響」と演奏された記録があるぐらいでその他の作品は取り上げてない。


カラヤン&ベルリン・フィル - グリーグ「ペール・ギュント」組曲ほか

2013-09-11 10:02:46 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

  久しぶりにカラヤン&ベルリン・フィルのLPレコードから取り上げてみたい。1982年デジタル録音のグリーグ「ペール・ギュント」第1組曲・第2組曲にシベリウス「ペレアスとメリザンド」組曲がカップリングされた写真の1枚である。(独グラモフォンー2532 068) 彼は両作品共に実際のコンサートでは演奏しなかったが「ペール・ギュント」組曲は古くは1961年デッカ録音のウィーンフィルとの「第1組曲」と「第2組曲」から「イングリットの嘆き」・「ソルヴェイグの歌」を入れた抜粋盤、さらにはベルリン・フィルとは1971年録音(独グラモフォン)もありこれが3度目のものだった。カップリングのシベリウスはこの時が初録音で同名の劇音楽11曲から9曲を選んだ組曲版である。いずれもカラヤンらしい優美な演奏で気品が漂う。

 

 

 

 

 

 

 


カラヤン&ウィーン・フィル、 1962年ロンドン、ライヴ盤

2013-07-04 23:02:18 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

  先ごろ初CD化されたカラヤン&ウィーン・フィルによる1962年のライヴ盤(写真)を紹介したいと思う。記録によればこの年の3月下旬から4月上旬にかけてカラヤンはウィーン・フィルと共にロシアを含むヨーロッパ演奏旅行を行っている。このCDは最終訪問地ロンドン、「ロイヤル・フェスティヴァルホール」に於ける4月6日のコンサートをそっくり収録したものである。プログラムはカラヤン得意のモーツアルト交響曲第41番「ジュピター」とブルックナー交響曲第7番だった。因みにこの公演はロンドンにおける初日ということもあり演奏に先立ち「イギリス国歌」・「オーストリア国歌」も演奏されこちらもそっくり収録されている。演奏はカラヤンの「真骨頂」が発揮されとめどなくカラヤン・スタイルが貫かれている。モノラル録音なのが惜しまれるが音質は良好である。(英BBC放送音源)写真ーICA Classics  ICAC 5102 (2CD)

 

 

 

 


カラヤン&ベルリン・フィル、シューマン「序曲、スケルツォとフィナーレ」

2013-05-03 11:57:41 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 「序曲、スケルツォとフィナーレ」ホ長調作品52はカラヤンがレコーディングしたシューマンの交響曲全4曲以外の唯一の管弦楽作品で初出は「交響曲第2番」にカップリングされていた。(写真LP/独グラモフォン 2530 170)因みに交響曲全曲録音と並行して1971年2月、ベルリンの「イエス・キリスト教会」で行われている。演奏は云うまでもなくカラヤン・スタイルを貫ぬき流麗、華麗である。この時代のカラヤンの録音歴を振り返るとほぼ同時期メンデルスゾーンの交響曲全集も進められておりベルリン・フィルとの演奏活動も定期公演のほか1月下旬にはドイツ国内のコンサート・ツアーも行い多忙なスケジュールをこなしている。まさに年齢的にも60代の最も脂が乗った絶頂期のカラヤンだった。


カラヤン&ベルリン・フィル - シューマン/交響曲第1番変ロ長調作品38「春」

2013-01-27 11:24:31 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 先週は「暖」を求め東南アジア周遊の旅に出たためブログの更新を暫く休んでしまった。まだまだ日本列島は寒いが続くが「春」の訪れが待ち遠しい今日このごろだが今朝は久しぶりにカラヤン&ベルリン・フィルのシューマン/交響曲第1番「春」、写真のLP(独グラモフォン/2530 169)に針を下ろしてみた。カラヤンのシューマンは実に流麗で美しくベルリン・フィルの洗練された風格が素晴らしい。カラヤンは1971年、1月から2月にかけて一気にベルリン・フィルとシューマンの交響曲全集録音を完成、この「第1番」は「第2番」、「第3番」と並び彼の唯一の録音となった。このLP裏面の「第4番」はカラヤンがよく好んでコンサートでもプログラムに度々取り上げライヴ盤も含め数種の録音が遺されているがこの「第1番<春>」の実演記録はない。

 因みにこのLPジャケットも私が気に入った1枚で17世紀に活躍したオランダの画家Jan Geiffierが描いたドイツ、ライン地方の絵画が使用されている。

 

 


カラヤン&ウィーン・フィル、「1987年ニュー・イヤーコンサート ライヴ盤」 (LP)

2012-12-31 18:57:55 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

  今年も残すところあと数時間になってしまった。 月日が経過するのが年をとるにつれ速くなる感じがする。 ウィーンでは今日大晦日は恒例のウィーン・フィルの「ジルヴェスター・コンサート」、明日の元日は午前11時15分から「ニューイヤ・コンサート」が開催される。今回の指揮はフランツ・ウェルザー=メストで明日の現地からの生放送が楽しみである。筆者はカラヤンが最初で最後にこの舞台にたった1987年の「ニュー・イヤー・コンサート」に運よく足を運んだことを思いだす。このコンサートは筆者にとってこれまで海外で数多く聴いたコンサートの中でも絶対に忘れることができない一つである。

 写真はそのコンサートの模様を編集したライヴ盤だがCDではなくLPである。まだこの当時はCDと同時にLPも発売されていた。日本ではCDへの移行が速かったが海外、特にヨーロッパではまだLPの方がむしろ主流だった。ウィーンの大きなレコード店でもCDは店内の片隅に置かれていた時代である。因みに写真のLPは国内盤グラモフォンーレコード番号「23MG 0593」で当時2,300円で発売され同時に発売されたCDは3,000円だったと思う。現在のLPレコードの価格は途轍もなく高価になってしまったがやはりLPの音には愛着がある。日本でのLPプレスの最晩年が1987年ごろではなかったか? それだけにこのLPには思入れが深い。しかもこのカラヤン盤は数多い「ウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート」ライヴ盤の中でもベスト・ワンといっても過言ではない。 写真(下)「1987年ニューイヤーコンサート」プログラム」から


カラヤン&ベルリン・フィル - 「オッフェンバック/序曲集ほか」

2012-12-02 13:48:46 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 軽妙な作風、社会を風刺したオペレッタでパリ市民に人気があったジャック・オッフェンバック(Jacques Offenbach/1819~1880)の出身地はドイツのケルンである。彼の本名はヤコープ・レヴィ・エーベルスト(Jakob Levy Eberst)で父親の出身地フランクフルト・アムマインの近郊オッフェンバッハ・アム・マインの地名からペンネームに名乗り後にフランスに帰化した。

 カラヤン&ベルリン・フィルによる写真のLP(独グラモフォンー2532 006)/1980年デジタル録音)はそのオッフェンバックのオペレッタ序曲を5曲(「天国と地獄」・「青ひげ」・「ジェロルスタイン大公妃殿下」・美しいエレーヌ」・「ヴェル・ヴェル=緑のおおむ)と歌劇「ホフマン物語」から「舟歌」をおさめた1枚である。このうち「天国と地獄(正式名称<地獄のオルフェ>」と「舟歌」を除く4曲はこの録音が初で唯一のものとなった。演奏はカラヤンらしく大変華やかで先日取り上げた舞踊音楽「パリの喜び」と共に素晴らしい。しかしカラヤンはこれらの作品をなぜか実演では取り上げなかったようだ。

 

 


カラヤン&ベルリン・フィル - シューマン「交響曲第3番<ライン>」

2012-11-30 02:46:22 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

 カラヤンのシューマン交響曲全集はベルリン・フィルとの1971年録音が唯一のものとして知られている。彼は実演で「第4番」を好んでよく取り上げていたがなぜか他の3つはほとんど演奏していない。とりわけ有名な「第3番変ホ長調<ライン>」は戦前、「アーヘン市立歌劇場」音楽監督時代に演奏記録がある(?)ようだが戦後の演奏記録は見あたらない。写真のLP(独グラモフォンー2530 447)は先の全集録音からの1枚である。録音はベルリン、ダーレムの「イエス・キリスト教会で行われている。演奏はカラヤンらしいスタリッシュなもので個人的にも全集録音の中で一番気に入っている。またアナログ時代の録音はやはりLPで聴く方が一段と趣を感じる。