クラシック 名盤探訪

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円熟の時期を迎えた演奏家

2013年08月06日 | 音楽と絵画、iPodなど
いま円熟の時期を迎えているピアニスト、そんな演奏家たちを聴き逃さないよう、ぜひ注目していきたいと思う。

アンドラーシュ・シフ<ピアノ>

偉大な音楽家をたくさん輩出しているハンガリーの首都ブダペストの出身だが、現在はイギリス国籍を取得している。
J・S・バッハ、モーツァルト、シューベルトの録音が良いと言われているが、何故か手元のCDが1枚もないのは残念。
現在、最も人気の高い演奏家の一人だし、これからは演奏会があるときは是非行ってみたいと思う。
それから、夫人がヴァイオリニストの塩川悠子だとは、この記事を書くまで知らなかった。

アンリ・バルダ<ピアノ>

これぞ、知る人ぞ知るフランスのピアニスト。
ピアニストが惚れ込むピアニストというから、その年季が入った音楽性の高さは素晴らしいものがある。
「・・・アンリ・バルダの名前を知っている人は幸福である。そして彼の演奏を聴いた事がある人は、それを誇って良い」と説明文にあるが、本当に的を得た言葉でこれ以上の素晴らしい表現は探しようがない。
CDがほとんどと言って良いくらい発売されていないのが本当に残念だ。

ジョン・リル<ピアノ>

現在68歳で、キャリアはゆうに50年以上もあるという。
1970年のチャイコフスキー国際コンクールに優勝しているが、今は世界的なベートーヴェン弾きとして押しも押されぬ存在とされている。
実際のところ、彼の演奏は十分と言えるほど耳にしていないので何とも言えないが、これからはベートーヴェンのソナタを中心にじっくりと耳を傾けていきたい。

メナヘム・プレスラー<ピアノ>

「ボサール・トリオ」は、よく名前も知っていたし演奏も聴いていたと思うが、彼の名前までは特に注目していなかった。
1923年生まれの彼は、ブゾーニの高弟レオ・ケステンベルグ、そしてロベルト・カサドシュの薫陶も受けているから、ドイツとフランス双方のピアニズムを身に付けたピアニストと言ってよい。
ドビュッシーの演奏などは、その柔らかな音色が、そして力強さと軽やかさが微妙に揺れる表現が素晴らしく、まさに「生ける伝説」と評される円熟の境地がうかがわれる。