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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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私はエアコン室外機です…北斗市

2008年05月02日 18時43分43秒 | Weblog
私の役割は、エアコン室内機からの熱を外気に放り出すのと、その外気から熱を集める事が仕事です。だから極寒の冬も、遮熱の真夏も、常に外の架台の上に括り付けられたままになっています。エアコンは、私、室外機だけでも全く役に立たず、また室内機だけでも用足らずで、両方が揃って役割を果す事が出来ます。でも、どう考えても家の中にいる室内機の方が、年中外にいる私より楽な役回りのようです。

今はちょうど春なので私達、エアコン連中は、少しの期間、休養をする事が出来ます。
ついこの前までは、室内機に外気から熱を送り、暖房をする仕事をして来ました。
冬になると気温が下がるので住む人が暖房のエアコンを稼動させます。送られてきた信号で私、室外機の内部のコンプレッサーが稼動し、閉じ込めている冷媒ガスを圧縮します。

圧縮されたガスは高温になって室内機に送られ、暖房熱となって室内に放熱されます。
放熱されて熱を奪われた冷媒ガスは、外気温より約10度低くなり、その10度を外気温より吸収して室内に送り込んでいます。したがって室内機で吸い込んだ気温を10度だけ上昇する事が出来ます。室内気温が5度しかなければ、放熱気温が15度にしかなりません。
家の性能を向上させ、出来るだけ早く室温を放熱気温の15度に近くして上げれば、室内機の放出温が10度高い25度の暖房温となります。

もう少し暑くなると冷房稼動の指示信号が来る事でしょう。
冷房稼動になると室内機と私、室外機の役割が逆転します。
私の体内で圧縮されて高温、高圧になった冷媒ガスは、フィンと言う風を受ける細かい羽の合間に通されて大きなプロペラで風を受けて冷やされます。
高圧になっているため普段はマイナス40度の沸点だった冷媒ガスの沸点が上がり、この常温で冷やされると液化します。その液化したガスを室内機で蒸発させ、その蒸発気化熱で冷房します。揮発性の高いシンナーなどを肌に塗ると冷やっとするのが気化熱です。

冷房もやっぱり10度だけ冷やせます。室温が45度にもなると放熱気温が35度にもなるので、冷房効果が低くなります。やはり、天井、屋根の断熱、遮熱などの工夫が必要です。
遮熱実験の結果が今日からオフシャルサイトにアップされましたのでご覧ください。
ちなみに写真に写った私のグルリの真ん中に円形の丸い切込みが見えます。
これは福地建装の研究開発室の面々が、この溝をつけて色々な実験を繰り返していました。
真冬のエアコン暖房の効率を上げる試験だと言って張り切っていましたよ。

私の隣の室外機も断熱ボックスで囲われて地熱活用の試験に利用されていました。
私達をいじくり回す研究開発室の連中も、明日から4連休だと嬉しそうでした。
彼らが居なければ、どうやら我々室外機も落ち着いた連休を過ごす事が出来そう…
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