![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/87/cf259c1d6871c1ecfd8091d0016eff4b.jpg)
濱野医院は浦安における西洋医学の医院としては一番早く、明治20(1887)年頃に堀江で開業したといわれます。 同40(1907)年に医院は子息に引き継がれて現在地に移転、昭和に入ってからは初代のお孫さんにあたる方が診療を続け、それは平成8(1996)年まで続きました。 建物は昭和4(1929)年築の医院併用住宅、2階建ての洋館(医院)に平屋の和風住宅を組み合わせたもの。 この建物も浦安では一番最初の洋風建築であったそうです。 千葉県浦安市堀江3-1-8 09年12月中旬
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/ee/6db3fd9996676ac99b8dd2b761094740.jpg)
公開されている建物に入るのは左の平屋部分から。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/f8/bebeae210649eda0e2f0163271f0d005.jpg)
医院部の玄関は閉じられています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/b7/71fc370240edd05343ce0ac9aa090ddb.jpg)
ヤツデと看板。 子供の頃、家の近所にあった小さな個人医院にも玄関先にヤツデが植えてあったのを思い出しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/1e/dfce307339905a199f9123197bb01346.jpg)
鋭角な切妻屋根が少しトンガった印象を与えますが、妻面の伸びやかな装飾がその印象を和らげています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/30/eee3cc2ab46b328cf8cea76bff2cf0bb.jpg)
医院部の裏手にある客座敷。 ちょっとピンボケ(汗)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/64/54c2cf706ce887f603bc07ddb577dced.jpg)
「つどいの広場」として乳幼児と保護者達の交流の場所としても使われています。 こういう活用はいいですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/e1/eed1890e05dead32e17978c72cb6ec9e.jpg)
医院と住宅を分ける中廊下。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/cd/5ece089c5d1254a44bc372b89cdaf808.jpg)
2階は和室が2間あるようですが非公開(非活用)です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/1c/c8e68c5efe68c428ad86a9a610a1e8e2.jpg)
診察室へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/39/4bbf4dc981dc149f2ef2992925d5ddff.jpg)
今すぐにでも診察が始められそう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/93/30f51c8d68d7fab54d4beba142391480.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/6c/5709becbec7c5ae1405ee23ad8e41af1.jpg)
先生はもう来ません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/c4/6946113db5f8d71c1b2af87ab462208e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/39/2fc2f6260702b63b84e4f1fba7570809.jpg)
薬局部分の壁には懐かしい感じの医薬品。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/a3/6a2a7b7f3695a65b14c50ed8272aa8bb.jpg)
ラシックスというのは聞いたことがありますが、それ以外は分からないや。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/02/b1dc518bc48a8679410a5599926dfb13.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/79/79c48cc81014f6fef00f429f23b63944.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/09/2be6b37fae9a909461a28ea49e583a50.jpg)
履き物を脱いでお待ちください。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/49/1c1d4323469583377f75d58a06337576.jpg)
待合室。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/0e/5968bda020704aa646ea9015d9622d01.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/35/1ea05c2daa7d8bb8621454392e681ee1.jpg)
本日休診です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/8e/db5b29d231ecb92a2710e21f5963c3ff.jpg)
裏手を流れる境川。 市街地整備と境川の護岸改修工事により、来年(2013年)の3月一杯まで2年間の閉館に入っているそうです。
以前に浦安をまわった時は、対岸から見れただけでした。
行きたいと思ったら、工事に入るんですか。なんと曳家をするらしい。
浦安の旧市街は、昔の漁港の雰囲気が少しだけ残っていたのを覚えています。
町が少しづつ変わろうとしている時でした。
防災などの観点からしょうがないのかもしれませんが、
全国どこでも画一的な街並みになってしまうのはツマラナイものですね。
濱野医院は曳家をするのですか?
調べてみたら一時的なものでまた元の場所に戻すようですね。
建物が現地に残っても周りの風景が一変してしまったら、それはそれで少し寂しいものになりそうですね…。
なるほど、一回移動して護岸工事して、また戻す、ということですか。それだけ大事にしてくれるとは。浦安は昭和初期のたてものはもう少ないのでしょうか。
建築めぐりを始めてから、「オーセンティシティ」という言葉を知りました。形や用途や環境がどんなに変わっても、残してくれるのが最も大事、とは考えるのですが、現代のビルに囲まれてぽつんと経っている物件や、人の住まない住宅を見ると、とても寂しくなります。。。
大型連休はフル活用なのですね。うらやましい!
正月以来、土曜もほとんど出勤で、ひさしぶりにおなかいっぱい物件巡りをしようとたくらんでいたのですが、案の定、急ぎの仕事で連休の大半がなくなりました。とほほ。。。
6日には帰宅していたのですが、体調不良でこの2日ほどブログに取り掛かる気力がありませんでした(汗)。
浦安市の陸地の大部分は海面の埋め立てによりこの50年位で誕生したようですね。
なので古い建物は境川沿いの堀江や猫実に点在しているくらいですが、
こと洋風の建物となるとこの濱野医院ぐらいしかないのかも知れません。
高齢化社会の到来によって最近は認知症対策として「回想法」なんて言葉も聞いたりします。
高齢者の記憶の中でも一番輝いていた時代の事を聞き手が会話から引出し、
気持ちを和ませて精神状態を安定させるのが認知症対策にも効果があるのだそうです。
そういった記憶を引き出す場所、あるいは五感を刺激する物として
古い建物やそれらに付随する生活用具などの存在も大切なんだとか。
「オーセンティシティ」という言葉は今日初めて聞いてまだ不勉強なんですが、
ちょっとこの「回想法」との関連が頭の中に浮かびました。
古い建物を残す事は単に感傷的なものだけに終わらず、人間の尊厳にも繋がっていくんですね。