松山ビル

2011-04-02 14:05:41 |  東京都


 昭和4(1929)年に清水組の設計施工により建てられた事務所ビル。 建物があるのは関東大震災(大正12年 1923)発生時に火災旋風(炎の竜巻)により4万人もの死者を出した旧陸軍被服廠跡地(現・横網町公園)から南に僅か500メートルほど行った辺り。 焦土と化した光景からの復興を願ったであろう建物内には未来へ向けた明るい空間が内包されていました。  東京都墨田区緑1-16-4  11年03月下旬



 建物全景。 不況のあおりで都内各所でも空白の広告看板を目にする事が多くなりました。


 遠目にこのステンドグラスらしきものに気付いたのが中に入ってみようと思ったきっかけ。


 近くに取引先があるのでずっと前から気になっていた建物でしたが、訪問するのはこの時が初めて。


 床のモザイクタイル、階段の親柱から手すりへと続くデザインが期待感を高めます。


 外からはステンドグラスに見えましたが、実際はガラスに直接色を塗っているみたい(あるいはセロファン?)。 所々で膜が剥がれているのも味があります。




 窓絵の図案はアールデコ。 階段部分との取り合いを考えると創建当初から描かれていたものなのでしょうか? 


 お約束の一枚。 郵便受けを見ると空室ばかりなのが少し心配です。