平成29年(2017年)に放鳥された「ヤマト」(オス)が、7月31日、コウノトリ1羽を連れて生まれ育った野田の江川地区周辺に帰ってきました。それも、彼女、もしくはつれあいと思われるメスを連れて、カップルで初めて帰って来たのです。放鳥を開始したのは平成27年(2015年)ですから、5年は経過しているが、初めてです。
相手のメスを足環で確認したところ、このメスのコウノトリは、平成30年に徳島県鳴門市の野外で生まれた「歌(うた)」(平成30年3月13日生まれ・メス)らしいのです。
8月1日には「ヤマト」と「歌」は、今年(2019年)放鳥された「カズ」「レイ」と一緒に、江川地区の田んぼの中を仲良く散歩しているという報道があったので、昨日8月4日、様子を見に野田の江川地区にあるこうのとりの里へ行ってみたのです。
ところが、残念なことに、帰ってきたヤマトと歌どころか、今年放鳥されたカズとレイにさえ、会うことができませんでした。いなかったのです。残念!!。
こうのとりの里の檻の中にいたのは、親鳥のこうちゃん(メス)とこうくん(オス)だけでした。もちろん、その親鳥の隣の檻には飼育中の2013年生まれのつばさとサクラはいましたが。
繰り返しますが、野田市で、これまで5回放鳥しているが、同市で放鳥したコウノトリが、他のコウノトリを同伴して帰省したのは、今回が初めてです。
さて、島根県の雲南市のある小学校の校庭では、放鳥されたコウノトリが、今年、人工巣で卵をかえして、雛が4羽、大きくなって、巣立ちしたとあるテレビが伝えてたニュースを覚えている方もいるかと思います。だから、だれもが、今回のこの野田市ことが、雲南市と同じように、「歌」が江川地区の自然豊かさを知り、ヤマトと一緒に巣作りをしてくれるかもしれないと願っているのではないでしょうか。
国の特別天然記念物であるコウノトリの放鳥は、自然界での繁殖が目的なので、野田市では、この状況が「ヤマトと歌がつがいになっていれば野田市や関東での営巣・繁殖につながる可能性もある」と期待しているみたいです。
未来を担う子どもたちに多くの生き物がいる自然環境を残したいと考え、これまで進められている生物多様性の保全・回復の取り組みが後世に引き継がれるよう、生物多様性のシンボルとしてコウノトリの舞う里を目指しているわけですので、江川地区がその通りになれば、本当に良いですね。
<野田のこうのとりの里の概要>
東京都と公益財団法人東京動物園協会の協力を得て、平成24年12月4日に多摩動物公園から、平成17年生まれのコウくん(オス)と、平成7年生まれのコウちゃん(メス)の2羽のコウノトリを譲り受け、飼育を開始しています。
公開時間・・・・・10:00~12:00
13:00~15:00
所在地・・・・・・野田市三ツ堀369
電話番号・・・・・04-7197-1741
休館日・・・・・・月曜日・年末年始(12月29日から1月3日)
(ただし、月曜日が祝日の場合は翌日)
駐車場・・・・・・一般100台
交通アクセス・・・東武野田線(アーバンパークライン)梅郷駅西口下車、まめバス南ルート(循環)左回りまたは、新南ルート(老人福祉センター行)で「しらさぎ通り入口」下車 徒歩7分
東武野田線梅郷駅東口より茨城急行バスで「野田梅郷住宅」下車 徒歩10分