布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

流山での新撰組と戊辰戦争

2008-06-21 | 歴史
東京綾瀬の五兵衛新田の名主金子邸にいた新撰組等の総勢約230名の幕府軍は、官軍が北千住に迫りつつあるというので、慶応4年(1868年)4月1日の夜に江戸脱出を試み、2日の未明には流山に到着。江戸川の丹後の渡しを渡り、本隊(約200名?)は、その渡しのそばにある光明院(赤城神社)に陣取り、大久保大和こと近藤勇と内藤隼人こと土方歳三は、僅かな手勢を率いて、例の長岡屋に本陣をおいたと思われる。この距離500メートル。しかし、この布陣にこそ、僅か2日で、官軍に包囲され、戦わず、大久保大和が捕縛されるという事態を生み出した原因があるのです。要は官軍も自分たちと同じように、この渡しから若しくは松戸方面からやってくると信じていたらしい。まさか、官軍が粕壁(春日部)から羽口の渡しを渡って押し寄せてくることを予想だにしていなかったのでしょうね。確かに長岡屋の近くには、徳川譜代の大名である駿州田中藩4万石の飛び地があり、しかもそこには政情不安の江戸から越してきた下屋敷があって、当時100名を越える藩士がいたと思われる。単純にそれに安心していたのだろう。実は、田中藩本多家は、羽口の渡しから進軍する約500名の官軍に対し、全く抵抗しなかった。いや、その事実さえ、新撰組に通報しなかったのである。駿河の本藩では、東征する官軍に田中城を提供し、恭順を示していたのである。こうした事実を知ろうとする情報収集部隊は、この段階で、新撰組には既に崩壊していたのである。だから、戦わずして、3日夕方には縛される以外無かったのである。それから、戦えなかったもう一つの理由は、五兵衛新田から送ってくるはずの弾薬等が届かず、演習で玉を使い果たしたのではなかったかともいわれている。確かに、いとも簡単に官軍に武器を提出しているのはおかしいですよね。いずれにしても、こうして、新撰組は戦闘集団としてこの段階では機能していず、それが僅か約40時間の流山駐屯になったようです。その後、光明院の一部は脱走、一部は銚子へ出発、後、茨城(平潟)より会津へ入る。そして、近藤の助命活動をあきらめた土方は、4月12日、市川国府台にて旧幕府軍の伝習隊の大鳥圭介等に合流する。そして、3千余名の幕府軍とともに我がまち布施に4月13日、やって来るのである。ここ、布施の七里が渡しを渡り、戊辰戦争の最大のクライマックスとなる会津藩に向かうために。
今年は、鳥羽戦争から始まる戊辰戦争の140年にあたっている。それで、今般、新選組流山隊の結成五周年記念と戊辰戦争研究会の特別企画として、「新選組と戊辰戦争~流山140年ぶりの再会」というタイトルの講演会が開催されます。もちろん、この他にもいろいろなイベントが行なわれていますが、それはそれとして、では、この講演会の概要を以下に紹介します。
開催日時      6月28日(土)午後1時~5時
開催場所      流山市商工会館
講   演      ・基調講演
            「新選組と戊辰戦争」 星亮一(歴史作家) 50分
           ・記念講演「真説・新選組と流山」 
             松下英治(新選組流山隊隊長) 50分
           ・天然理心流演武
             宮川清蔵(九代宗家/近藤勇生家子孫)
             井上雅雄(井上源三郎資料館館長)、
対   象      どなたでも
定   員      先着150名(座席数と資料数には限りがあります。確実に、入場および資料
            購入を希望される方は事前申し込みをお願いします)
費   用      参加費は無料ですが、希望者のみ資料代が500円かかります。
主   催      新選組流山隊・ 戊辰戦争研究会・星亮一
申し込み       「氏名・住所・連絡先・参加人数・資料の希望部数(1部500円)」を明記し、
            往復葉書・FAX・メールのいずれかでお申し込み下さい。
            郵送先「〒270-0132 千葉県流山市駒木527-72 新選組流山隊屯所・
            講演係」/FAX 04-7154-1489/メール 新選組流山隊
問い合せ      新選組流山隊・ 戊辰戦争研究会・星亮一
その他        終了後に「懇親会」(会費制3500円)を予定(関係者30名+一般20名/希望者
            は事前予約ください)

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