布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

野田のこうのとり、ソフトリリースされるが、今日(7月23日)は飛びたたずか?

2015-07-24 | その他

7月23日(木)の午後7時のNHKニュースの終わりのほうで、野田のこうのとり3羽のうち、メス1羽、オス1羽のこうのとり2羽が飼育施設から午後6時前飛び立ったというニュースが流れました。おーおー、はやかったなというのが率直な感想です。しかし、下記の記事は、このニュースを見る前に書いた記事でありますことを、まずもって、お断りしておきます。

野田の江川地区にあるこうのとりの里では、昨日の7月23日(木)に飼育施設の天井のネットを取り外し、今年生まれた3羽(オス1、メス2)を放鳥する記念式典が行われた。

午前中の記念式典は、関係者と報道関係者のみだったので、一般公開が行われる午後に行ってみた。ついた時は、午後1時からの一般公開前だったが、駐車場は、ふだんはない芝生のところにも、車がいっぱい止めてあった。その中で目立ったのは、式典の関係か、テレ朝・日テレ・フジテレ等のテレビの中継車がまだ、止まっていた。そして、まだ、テントや式典の看板もかたされておらず、ちょうど、後片付けの最中でした。また、報道陣のほかに、あちらこちらに望遠レンズを付けたアマチュアカメラマンがおりました。飛び立つ瞬間を納めるためか、三脚をたてっぱなしで。

係りの人に聞いたところ、こうのとりは、まだ、飼育施設の中におり、とびたつ気配はないとのこと。数日かかるのだろのではないかと話していた。これは、先進地の豊岡市でもよくあることだそうです。公開時間の午後1時の10分前には、飼育棟の前には列ができる。100人ぐらい(?)になったろうか。それが、午後1時に一斉には、飼育棟になだれ込んで行く。私はというと、このなだれ込みによって、驚いたこうのとりが飛び立つかもしれないと、デジカメを片手にちょっと離れた場所で待機。しかし、待つことわずか10分。飛び立つ気配がないし、雨がポツポツ来たので、帰ることにした。また、くればいいのだからと。ところが、23日の午後6時前に2羽が飛び立ってしまった。飛び立つ瞬間が見れず、残念。

そうだ。この放鳥された3羽の名前が記念式典で発表されたのだ。オスが翔、メスが愛と未来だそうだ。

さて、かつて東北から九州北部に生息していたコウノトリは開発などの影響で1971年、国内で野生の個体が絶滅した。最後の生息地、兵庫県豊岡市で旧ソ連(ロシア)から譲り受けた個体を飼育し、2005年に放鳥が実現し、現在は豊岡市を中心に約80羽が自然界で生息している。

施設で長期間訓練後に放鳥する(ハードリリース)より、この3羽のように巣立ちの時期に放つ(ソフトリリース)ほうが、野生への定着率が高いといわれている。だから、3月にハードリリースのため、豊岡市に行った2羽の野田生まれのこうのとりが心配だ。むこうで、きちんと自然に溶け込めが、いいのだが。

といっても、果たして、ここの、国の特別天然記念物コウノトリの3羽は、野田の、いや関東の自然環境の中で生きてゆけるだろうか。

この3羽には、先日も記したように、放鳥後の位置を確認するための衛星利用測位システム(GPS)の発信機が取り付けられているので、3年間の追跡は可能とされている。この3年間でなんとかなるだろうか?

また、近親相関を避けるため、今後は親鳥のこうちゃん、こうくんには、違う個体が生んだ卵を抱かせ、孵化させ、放鳥させるとのこと。

そのため、同市江川地区にある飼育施設「こうのとりの里」から約200メートルの水田脇には写真のような人工巣塔も一台設置されている。これは、野田での定着を促すためで、高さ12メートルのコンクリート製とのこと。そして、先端には直径1.6メートルの円形で鉄製の巣台があり、巣を作るための枝も置いてある。でも、本来は、かっては、自然の松の木の上に巣は作っていたのだが。その高い、松が消えてしまってきている。どうなるか?

このこうのとり3羽の150メートル以内に、人は、許可なく近づいてはいけないという野田市の条例が8月1日から施行されるみたいだ(?)。さらには、この地区以外で見かけた場合には、その位置をこれまた、報告してほしいという協力依頼も市民にはあるようだ。また、そのために市民ボランティア組織「見守り隊」もつくりあげたらしい。

しかし、問題は、なんといっても、こうのとりのエサだ。こうのとりと共生できる自然環境を人間が作り出せるかだ。宅地開発、そして、科学農業からの離脱が可能かということだ。この地区での取り組みは遅々ではあるが、進んでいるらしいが、これが吉川市をはじめとした関東の近隣市町村で作り出せるかだ。この辺については、調べてから改めて、本ブログに記したい。

最後に、以下に、上記の問い合わせ先も記します。

◇コウノトリの飼育施設公開について

 「野田こうのとりの里」

 千葉県野田市三ツ堀369

 電話:04-7197-1741

 開館:10時~正午まで、13時~15時まで

 休館:月曜日・年末年始(12月29日~1月3日)

    ※月曜日が祝日の場合は翌日

<行き方>

 東武野田線梅郷駅より

 茨城急行バスで「野田梅郷住宅」下車 徒歩10分

 まめバス南ルートで「しらさぎ通り入口」下車 徒歩7分

◇コウノトリ放鳥・見守り隊・農家の取り組みについて

 「野田市役所 自然経済推進部 みどりと水のまちづくり課」

 千葉県野田市鶴奉7-1

 電話:04-7123-1195

コメント
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