パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

レベルゼロ

2006-05-11 21:47:58 | Weblog
 二週間程前、ギブソンの本(アフォーダンス論)を買った時にもらったくじ券をもってジュンク堂に行った。一等はジュンク堂特製バッグ、二等はブックカバー、三等は栞、というしょぼいくじだが、くじはくじ、くじ運の極端に悪い私は、案の定、どれもかすらなかった。依然、くじ運、ゼロである。
 しかし、ジュンク堂も気がきかないなー、三等の栞くらい、全員当選にすればいいのに。もっとも、くじ券自体が栞なんだが……もしかして、このくじ券自体が三等賞だったりして。なんのこっちゃである。

 しかし、レベルゼロといえば、今日からはじまったK君の写真展は、会場を真っ暗にして、お客さんにろうそくを手にもって写真を見てもらうという趣向なのだが、どうしても外の明かりが漏れてしまう。
 「中の照明をほんのり暗めにすればいいんじゃないスか」と言ったら、K君は、真っ暗にしたいとのこと。レベルゼロの真っ暗ヶのヶがよいというわけだが、でも、暗闇というのは一種のメタファーだから、一寸先もわからない、いわゆる「鼻をつままれてもわからない」ような暗闇にしたら、メタファーもはたらかなくて、何がなんだかわけのわからない空間になりはしないだろうか。もしかしたら、それが「狙い」かも知れないが。
 しかし、完全な暗闇を実現しても、外から、向いの新規開店したラーメン屋の呼び込みの声が入ってしまう。
 「いかがでしょうか~、おいしいですよ~」
 「一度おためしくださ~い」
 「食べたらクセになりますよ~」
 うるせい!

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