パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

中島梓が…

2009-05-27 14:22:50 | Weblog
亡くなった。

 びっくり!と思ったら、数年前に膵臓がんが発覚、闘病日記的な本も出していたらしい。

 以前、サン出版で校正のアルバイトをしていた時、ほとんどすべての作家の原稿が、途中で激しく睡魔に教われたのに、彼女のだけは、それがなかった。

 文章がうまいのか。

 いや、それだけではないだろう。

 小林秀雄は、文章を書く極意は、読む人が「文章を読んでいる」のではなく,作家その人を読んでいる、というか、接しているように思われるようでなければならないと言っていたそうだが、中島梓…というか、中島梓は評論時のペンネームで、小説家としては栗本馨なんだそうだが、彼女の文章はその域に達していたのか?

 よくわからないが、彼女が一種の天才であったことは確かだろう。

 何しろ、原稿用紙に「書き直し」が一切ない。

 三島由紀夫は、原稿用紙何枚でと注文されると、書き直しなく、一回でぴったりとその字数で収めることができたということだが、彼女もそれに近い才能の持ち主だったんだと思う。

 それはさておき、享年56だそうだが、かなりの美食家で、大食いだったのがいけなかったんじゃないかなーと思う。

 いずれにせよ、人の「生き死に」は天命なんかじゃない。

 かなりの部分、自分の生き方,特に食生活を直接に反映しているのだから、たとえば真っ昼間から脂っこいラーメンを食べるような無謀な食生活の習慣はあらためるよう、厚生省は警告すべきだろう。

 フリマで10円で買った靴で歩いていたら、いきなり、底がベローンとはがれ落ち、漫画かなにかのように、オイチニオイチニと腿を高くあげて歩いた。

 10円じゃあ、しょうがないといえばいえるのだが、以前、「ただでどうぞ」と言われてただでもらったロシア製のブーツは、先が長く尖っているので、階段を上るときなど注意しないとつかえたりするが、それを除けば、軽くて、頑丈で,サイズもぴったりで,今でも履いている。(脇にステッチで模様が入っているのだが,これが気に入っている。)

 フラメンコのブーツみたいな感じだ。ロシア製だけど。

 以来,ロシア製って、少なくとも実用品については案外いいのかもと思って、意識的に「メイド・イン・ロシア」を探しているが、ほとんど見つからないのは、ちと残念。