パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

新大統領誕生

2008-11-06 20:03:16 | Weblog
 小浜……いやオバマ、アメリカ新大統領に。

 選挙勝利演説の一部をTVで見たが、多くの女性が涙を流しながら、オバマの演説に聞き入っていた。

 これだけ期待度が高いと、大変だなあと思ったが、実際の就任までは二ヶ月あるし、これまで必ずしもはっきりしなかった方向性も徐々に明らかになって行くのだろう。

 久しぶりに内田樹センセイのブログを見たが、アメリカの新大統領選出に祝辞のコメントを述べる麻生首相の顔が苦虫を噛み潰すような顔をしているのは何故かと書いていた。

 ああ、それは私も感じていたことだ。ほんの数秒でしかなかったけれど、ひどく表情が暗いように思った。

 このことに対する内田センセイの解釈は、新大統領はアメリカ国民の期待に応えるのに大童になって、「同盟国」に対しては冷淡にならざるを得ないだろうが、その雰囲気を感じているせいではないかというものだった。

 う~ん……そうかなあ……。麻生の直面している事態は、もっと具体的で、深刻なんじゃないのかな……。

 たとえば、自民党政権が、すでにアメリカから駄目出しされてしまっているとか。

 というのは、NHKが、ブッシュ以後の日米関係を良好なものにすべく、日本の外交官が、ブッシュ以後、対日問題に影響をもつであろう、政治家や知識人にいろいろ働きかけている様子をドキュメントで紹介していたが、アメリカ側の反応はあまり芳しくなかったようだ。

 それは例によって、日本側の提案が安全保障問題、つまり軍事問題をスルーしているからで、憲法の制約のある日本側としては苦悩せざるを得ないといった風に番組はまとめられていたようだが、その「まとめ」は、それはそれであるとは思うけれど、しかし、番組中、もっとはっきりと不満を口に出して示していたことがあったじゃないか。

 それは、日本の政治が機能不全に陥っていることだ。

 このことに、アメリカが猛烈に不満であることが、画面からもはっきり見て取れたが、その責任は誰にあるかというと、はっきり言って自民党にある。

 もちろん民主党(日本の)にだって責任はある。

 しかし、たとえば、一家の中で息子がすっかりぐれてしまって、ことごとく父親の命令に背くようになったとすると、世間から「責任」を問われるのは誰か。

 やっぱり父親だろう。

 何のために父親は権力をもっているのか、ということになる。

 自民党も同じだ。

 「どうにもこうにも、民主党がアレなものですから、にっちもさっちもイエイなんですわ」とかなんとか、アメリカに言い訳したのに対し、「参院では少数でも、衆院では圧倒的多数を占めているんだから、なんとかできるはずだ。それができないのは無能だからだ。今のままでは、民主党に期待するぞ」とか言われたんじゃないか。

 小沢が政権奪取に絶対的自信をもっているみたいなのも、もしかしたら、すでにアメリカからそういう意向を受けているからかもしれない。

 インド洋の給油に難癖つけながら、アフガンへの自衛隊派遣には積極的なのも、アメリカ、EUのアフガン重視姿勢を受けてそうしているのではないだろうか。

 とまあ、若干の希望的観測を含めてなのだけど。(なんでもいいから、高速無料化してほし~の。車ないけど)