パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

靖国問題について

2006-07-23 23:30:33 | Weblog
 荷物をほどき、本棚に並べなおしながら、なんでこんなものまで持って来てしまったのだろうと思う事しきり。キャンディミルキーの同人誌『ひまわり』なんかもある。(キャンディーちゃんはどうしてるのだろう。本業は写植打ちだったと思うが、滅び行く商売だしなあ……)いや、『ひまわり』が駄目本っていうわけではないのだが……んなことを気にしながら、あれもこれも持って来てしまったのだ。きりがない。

 今朝、久し振りに「サンディプロジェクト」を見たら、管直人と加藤紘一が口を揃えて、「(昭和天皇の合祀批判メモ発見で)靖国問題は国内問題である事がはっきりした」と発言していた。あれれれ? 二人(というか、合祀反対派)は、外国(中国、南北朝鮮)が問題にする限り、靖国問題を国内問題であるといって突っぱねる事は出来ない、と主張していたのではないのかと思ったが、どうやら、福田が靖国問題で国論を二分すべきではないといって、自民党総裁選不出馬を表明した事を念頭においた発言のようだ。つまり、大いに国論を二分して討論すべき、重要な「国内問題だ」と。ややこしいな~(笑)。しかし、二人は、もし靖国以外に追悼施設を作るとしたら、そこにA級戦犯を合祀すべきではないと言っていた。お里が知れるとはこのことだ。「国内問題」と言いつつ、やっぱり、中国、朝鮮、特に中国の意向を気にしているのだ。(ちなみに、福田の決断はグッドディシジョン!と私は思う。もちろん、自分が合祀賛成派だからというようなケチな了見から言っているのではない。討論の機会が失われたという、産経新聞を含む諸批判は浅薄極まりなし。)

 そもそも昭和天皇は、他のことはともかく、対中戦争については「申し訳ない事をした」という気持ちが非常に強かったそうだ。多くの情報を受け、その取捨選択に長けているという天皇陛下にしてそうであられるならば、私もまた中国の主張に一定の理がある事にやぶさかでないが、しかし、そうやって天皇を始め、多くの責任ある立場の日本人が何度も誤っているのにそれを受け入れないのはどういうこっちゃである。
 たとえば、トウ小平が初めて日本に来た時、宮中を訪れたトウ小平に、昭和天皇は、いきなり「中国にはまことに申し訳ない事をした」と謝罪したという。これはまったく予定にない事で、日本側の関係者はびっくりしたが、もっと吃驚したのがトウ小平で、仰天して真っ青になり、直ちに中国大使館に戻って対応を側近と協議し、翌日の晩餐会のスピーチで天皇の謝罪を無視、つまり、受け入れる事を拒否することになったらしい。
 ところで、なんで真っ青になったかというと、もし天皇の謝罪を受け入れて中国に帰ったら、どんな酷い目に遭うかわからなかったからだと思う。もちろん私の想像だけれど、中国人同士の猜疑心(ところが、外国人に対しては案外正直だったりするらしい)は他国人には想像できない根深いものがあるそうなので、そんな想像もありかと思う。