活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

小沢と石原にみる検察の本気度

2010-01-18 20:54:36 | Weblog
いま政治資金規正法違反事件で民主党政権と検察のバトルが始まっている。「脱官僚政治」を目指す小沢幹事長に対し、これに不満の検察の執拗な捜査が続いており、1月15日には小沢の団体の元会計事務担当で現職の衆院議員が逮捕される異常事態になってしまった。

「政治とカネ」にまつわる検察の取り調べは同じ容疑にしても人物の思想により、かなり手加減されているという印象が拭い去れない。鈴木宗男が言うように「検察に正義はない」と思った方が良さそうだ。

ところで石原都知事が05年9月、東京銀座の料亭で元衆院議員や支援者から現金2千万円を受け取ったものの、石原の資金管理団体の政治資金収支報告書に記載されていなかったという事件があった。政治資金規正法違反の疑いで、都内の自営業者らが07年に東京地検に告発していたものである。

昨年4月、地検はこれを「嫌疑不十分」として不起訴処分としている。予想されていたこととはいえ、石原の周辺を捜査する検察の熱意が感じられない、なんとも後味の悪い処分がされたものだった。

石原は周知のとおり、「官僚びいき」である。官僚がいなければ生きていけない人種である。小沢も石原も献金受け取り額に多寡はあるが、検察の取り組みには雲泥の差があること一目瞭然となった。

石原はきっての自民党支持者であり「民主党嫌い」である。だから石原と検察の波長はぴったりと合う。このことから検察の石原への手心はなかったか経緯の検証も必要であろう。

頑固なほど意地を通し、口下手な小沢に比べ、要領よく振る舞い、中身の空っぽな石原。両人とも信用度は最低だが、検察に徹底抗戦する小沢に心情的には魅かれるものがある。

その理由は検察がマスメディアにとても信用できないような、デマとも思える情報をふんだんに流していることにある。なぜ責任ある立場の人が説明しないのか。検察という最大権力が国民に向け情報操作していること、とてもいやな気分にさせられるからだ。