みことばざんまい

聖書を原典から読み解いていくことの醍醐味。この体験はまさに目からウロコ。

#164 終末預言 from Ligonier Conference

2023年03月12日 | 終末預言 

マルコ13章における主イエスの終末預言。

R.C. Sproul師とJohn MacArthur師の聖書終末論に関する解釈の違いを順次見ていく。

聖書、主の教えに忠実なのはいずれか。

まずは、R.C. Sproul師の解釈。

The Olivet Discourse (Mark 13:1–8) — A Sermon by R.C. Sproul

動画の中で、Sproul師が見落としてはならないとしているのは

1.‘timeframe ( of this generation)’すなわち、主イエスが想定している時間枠
2.‘all these things (shall come to pass) ’の具体的内容

この2点。

こちらのメッセージについては、すでに検討した。

史実など当時の資料を参照しながら聖書に書かれている内容を丁寧に検討すれば、このような解釈以外にないと思う。

続いて、John MacArthur師の解釈。

The Grim Reality of the Last Days (Mark 13:1-13) by John MacArthur 

このメッセージ内容に関しては、具体的に検討を加えていく。

1.3:40  It is a very dangerous place to live. Disaster is all around us.

R.C. Sproul師も言及しているが、何時の時代何時の世も、このようなことが繰り返されているのは事実。何も今の時代だけではない。イスラエル滅亡(旧約の終焉)前後の時代もそうだった(R.C. Sproul)。

2.10:23  "'But when you see the ABOMINATION OF DESOLATION standing where it should not be, let the reader understand・・

the ABOMINATION OF DESOLATIONとは誰か。歴史的背景などを詳細に検討した改革派神学においては、ローマ11代皇帝ティトゥスであることでほぼ一致している。このように考えると、ダニエル書の預言を合理的に理解できる。MacArthur師はそのように理解してはいないようだ。

3.12:14 Truly I say to you, this generation will not pass away until all these things take place.

‘this generation’‘all these things’に関して。MacArthur師が丁寧に考察しているかどうか疑わしい。 当時のイスラエルにおいて、この時代(ひとつの時代)とはおよそ40年を意味した(R.C. Sproul)。all these thingsと書いてあるからには、神殿の崩壊のみならず、主イエスの来臨も当然含まれているはずである。イエスの再来はいまだに成就していないという解釈では合理性がない。当然、ラッセルのような無神論者の批判の対象となってしまう。

4.27:15~27:36 There are people who think the world is going to get better. They have a label, they're called post-millennialists. That view says that the world is going to get better and better and better and go right into the Millennial Kingdom.
And Christ will come at the end of the Millennial Kingdom. The Millennial Kingdom will be the product of the efforts of the church and the redeemed in the world.

MacArthur師はこのようにポストミレ神学を批判する。しかし、ポストミレの主張は、この点にあるのではない。「イエスの終末預言とは、人類史の終焉ではなく、神殿とエルサレムの崩壊、それに続く旧約時代の終焉」を主張する。そして、イエスの昇天とともに到来する新約の時代は、王としてイエスが統治する時代であるということ。決して、サタンのやりたい放題の時代ではない。

5.45:53~46:10 step-by-step-by-step-by-step. The Bible's Antichrist is their Mahdi.
We know that the rider on the white horse in Revelation 6 is the Antichrist. They use that verse to describe their Mahdi. Why am I giving you all this? Because the description of the Mahdi is exactly the description of the biblical Antichrist,

上の考察において、MacArthur師は、antichristはイスラム教のMahdiなる人物であるとする。しかしながら、antichristはキリスト教背教者であることは、ヨハネの書簡を読めば明らか。
参照:The Antichrist: The Last Days According to Jesus with R.C. Sproul

最後に、最重要点を指摘しておきたい。

今の時代の流れを鑑みると、われわれクリスチャンの敵、すなわち神の敵はイスラム教ではなく、全体主義によって世界を統一・奴隷化せんとするグ〇ーバ〇共産主義。タ〇ムードユ〇ヤ教はルシファー教と同値。

さらに続ける予定だったが、これくらいで止めておく。(この世の)時は有限。

訂正:「antichristはキリスト教背教者」と書いたが間違い。antichristとは、神に敵対し自分を高く上げる者(第2テサロニケ2章)。

補足:

マタイ5:17
Think not that I am come to destroy the law, or the prophets: I am not come to destroy, but to fulfil.

イエスは律法と預言者を成就するために来臨した。

つまり、旧約聖書は1行残らず成就したのだ。

確かにその通り、Sproul師の福音書関連のメッセージを聴くと実感できる。

 

 

 

 

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