みことばざんまい

聖書を原典から読み解いていくことの醍醐味。この体験はまさに目からウロコ。

#44 救いの達成 Galatians - John H. Gerstner

2023年11月16日 | 救いの達成

ガラテア書に関するメッセージ

Galatians - John H. Gerstner

シリーズになっているので参考になると思い、拝聴する予定でした。しかしながら、先に拝聴したR.C. SproulによるメッセージWhat Is the Gospel? など、ガラテア書を引用するメッセージは多数存在しており、改めて通読する必要はないように思われる。

改革派神学のメッセージであれば、致命的な誤解釈は避けられるはず。John MacArthur師はやや異質で、福音派プレミレ教信者だが、それ以外の教理においては、R.C. Sproulと見解がほぼ一致するため参照できる。

真の福音のみならず聖書全体についての正確な認識があれば、偽福音、偽預言、異端、リベラルに関する知識はなくても別段気にする必要はない。

かつて当ブログに投稿した、ガラテア書に関する過去記事を再考・修正しておく。

1.

the works of the lawの訳出についてだが、素直に「律法を行なうこと」と訳出する方が良い。ガラテア2章前半の要旨は、割礼を施すことは福音の真理に反するということ。割礼を施すということは律法を行なうことであり、律法の働き(作用)と抽象的に捉えることは的外れと思われる。

律法の働き(作用)が福音に反する、すなわち悪であるならば、なぜ神は悪なるものを民に与えたのかという疑義が生じる。

福音も律法も絶対(神レベルの)善のはず。

絶対善であるがゆえに、それをパーフェクトにこなさなければ義と認められないどころか、行なおうとすればするほど罪を積み上げていく(ガラテア3:11)ということ。

命の御霊の律法⊃モーセ律法

ではない。この教えは異端。

命の御霊の律法=モーセ律法=告発者としての律法

これが真理(ローマ書7:25、同8:2)。

2.

ガラテア3:10
・・・「律法の書に書いてある、すべてのことを堅く守って実行しなければ、だれでもみな、のろわれる(申命記27:26)。」

すべてのことを堅く守って実行できないので、呪いの下にいる。できるのは主イエスのみ。

論旨は単純明快。当たり前のことが書かれている。

3.

ガラテア3:22
・・・それは約束が、イエス・キリストに対する信仰によって、信じる人々に与えられるためです。


that the promise by faith of Jesus Christ might be given to them that believe.
(KJV)

イエスキリストの信仰による約束が信じる人々に与えられるように

「イエスキリストの信仰による」の「~による」は、εκ(out of)なので、イエスキリストの信仰に由来する約束、という意。

4.

ガラテア3:26
 あなたがたはみな
キリスト・イエスに対する信仰によって
神の子どもです

原典を直訳すると

キリストイエスにある信仰によって(を通して)あなたがたはみな神の息子(子)。

5.

ガラテア5:5
ημεις γαρ πνευματι εκ πιστεως 
ελπιδα δικαιοσυνης απεκδεχομεθα

直訳する。

私たちは、信仰から出る霊に、義の希望を大いに期待している。

信仰から出る(εκ、由来の)霊とは何か。

これまでの学びから推察すると、新生の時に神によって与えられた霊(エゼキエル36:26)と思われる。

6.

ガラテア6章。

教会内のことが書かれている。

ここも余計なことは考えずに、素直に読んで、素直に理解して良いと思う。