、東京地方は昨日も肌寒かったが、今日も恐ろしく寒い。明日はもっと寒くなるとのことです。つい一週間前は半袖だったのに、今日はフリースを着こんでいます。
さて、今週のウイーク・デイ(10月10日~13日)は仕事がかなり忙しく、『TIME』10月16日号も10ページほどしか読めていなかったので、この土日で残り40ページほど読まねばらなず、結構大変でしたが、何とか読み終えました。かろうじて巡航速度をキープ、といったところです。
『TIME』はアメリカが編集元の週刊誌なので、10月16日号の記事は、発行前から予想していた通り、アメリカ ラスベガスで起きた銃乱射事件がメインでした。
アメリカでは銃乱射事件が起こるたびに、法律で銃の所持を規制しようという動きが出ては、いつも立ち消えになります。『TIME』の今週号では、TIMEの記者だけではなく、色々な人が寄稿しています。全米では銃は2億6,500万丁あり、アメリカの成人の30%以上が銃を保有していますが、2億6,500万丁の銃のうち、約50%が、全米では3%にしか過ぎない『スーパー・オーナーズ』と呼ばれる世帯で所有されています。ですから一人で10丁も20丁も所有している銃愛好家がいる、ということになります。
カバー・ストーリーの記事では、アンケートを取ると、アメリカ全体の半数以上が銃の規制強化に賛成なのに、この3%の世帯に属する人々(ほとんどが白人、保守派=共和党あるいはトランプ大統領の支持層とかぶる)とそれを束ねる全米ライフル協会(NRA)が資金的にも議員を強力にサポートしているため、銃規制が進まない、と、従来からある見解を述べています。他の寄稿者は、今までも、そして今回も乱射事件の犯人はほぼ全員が男性であり、マッチョな支配欲(場合によっては相手の命を奪うまで支配出来る)の強い男性特有の現象であり、またライフルのようなヘビーな銃を多く所有するのはハンティングを楽しむような白人富裕層のアイデンティを象徴するものであったのが、最近のグローバリゼーションにより、白人以外の人々に富や仕事も奪われたかつての白人富裕層(これも見事にトランプ大統領の支持層とかぶる)が、せめて自分のアイディンティにしがみつきたいがために、絶対に銃を手放さない(銃規制に賛成しない)と分析しています。
カバー・ストーリーの最後は、10月1日の乱射事件から36時間も経っていない10月3日の午前8時30分には、マンダレーホテル(犯人が32階から乱射したまさにそのホテル)のカジノ フロアでは何事もなかったようにスロットマシンやポーカーに打ち興じる人で溢れており、『これがアメリカの回復力というものなのか、それともただ黙従しているだけなのか?』と皮肉めかして終わっています。
『TIME』の巻末にあるエッセイのページでは、その週の問題を扱うことは異例で、たいていは文化や社会現象を扱うのですが(前にも書きましたが、『TIME』の中ではこのページが最も難しい。)今週はこの乱射事件も取り扱い、2017年はハリケーンの度重なる襲来や今回の乱射事件など、アメリカにとっては最悪の年だが、人々は次の事件が起きるとすぐに(前の事件を)忘れてしまう、と警鐘を鳴らしています。
今週出会った未知の単語か忘れてしまっている単語
cleric 聖職者
sue 告訴する(常識的な単語だが忘れていた。)
nebbishy 弱気な(かなり高度な単語)
raunchy 不潔な
cardiac arrest 心停止(cardiacが心臓の、ということは知っていた府が、arrestを伴うと心停止になるとは知らなかった。)
loll だらりと垂れる
abattoir 畜殺場
British Raj イギリス領インド帝国
congeal 凍らせる
nascent 初期の(これは必須単語)
unsavory 芳しくない
pyrotechnics 花火製造術(これもかなり高度な単語)
insurmountable 打ち勝ちがたい(これはよく出てくる単語)
vapidity 風味のないこと
cower ちぢこまる、すくむ(これも常識的な単語 動詞の形ではあまり使わないが coward (臆病者)は誰でも知っている。)
dole 施し物、わずかなもの
remonstration 諫言、抗議
whack 強く打つ、ぴしゃりと打つ
disavow 否認する
parry 受け流す
fusillade 一斉射撃
circa およそ(あまり見かけないが時々出てくる単語。ちなみに前置詞。)
buff もみ革
desegregation 人種差別撤廃
destine 予定する、運命づける(これも必須単語)
ebullient 沸き立つ(これも難易度の高い単語)
sylph 空気の精、ほっそりした女性
frolic 遊戯、悪ふざけ
等々。寒いですが風邪をひかないよう、来週も頑張っていきましょう。